~ロングシャンク・半島の町~▼
~フーガ屋敷~▼
[男画面中央やや左、女画面右] | |
[マイス、画面左に出現] | |
男 |
このワイン、素晴らしいね。 さすがはワインにうるさ いフーガさんだね。▼ |
女 |
本当。それにテーブルやカーテンの豪華 さ。ロングシャンクでもこれだけの物を 揃えられるのはフーガさんだけね。▼ |
マイス「普段はフーガのことを毒虫のように言っ
てる連中が、こんな時にはおべんちゃらか。ま
あ、俺もその一人だが。」
[男女右から画面外へ、ネビルソン画面右に出現] | |
マイス |
師匠! 師匠がフーガの パーティーに出てくるな んて、珍しいですね。▼ |
ネビルソン |
うむ。本当はこんな所に足を踏 み入れたくは無いのだが、奴が 新しい物を手に入れたらしい のでな、見物に来たのだ。▼ |
マイス |
どうせガラクタでしょう。 フーガの目利きですから。▼ |
ネビルソン |
そう言うな。おかげでお得 意様なのだから。お前は フーガを大事にしておけ。▼ |
マイス |
はい。師匠譲りの態度でフーガ 様には接しておりますです。▼ |
[フーガ、画面中央に下から出現] | |
フーガ |
これはこれは、大発明 家とそのお弟子さん ではありませんか。▼ |
ネビルソン |
今日は何か良い物を見 せてもらえるのかな。▼ |
マイス |
いつものように期待 はずれでは困ります よ、フーガさん。▼ |
フーガ |
ふふ、今日のメインの品は、 目の肥えたお二人でも必 ず驚かれる品ですよ。▼ |
[マイスとネビルソン、画面外へ] | |
フーガ |
さあ、私の新しいコ レクションをご覧に なってください!▼ |
[ギギーッという音、どよめき] | |
[男女、画面右から先ほどの位置へ出現] | |
男 |
この大きな管は 何だろう?▼ |
マイス「フーガのパーティーはワインやダンス
を楽しむのが目的ではない。奴が金に飽かせ
て手に入れた黄金時代の遺物を見せびらか
すために開かれているのだ。」
女 |
これ、明かりが点いたり 消えたりしているわ。 何かすごい物みたい。▼ |
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[男女、左から画面外へ] | |
[ネビルソン画面右、マイス僅かに遅れて画面左に出現] | |
ネビルソン |
ガラクタばかりだな。あの白い布 で隠してある物。あれが、フーガの 言っていたメインの品だな。▼ |
[フーガ、画面中央に下から出現] | |
フーガ |
では今晩のとって おきの品をご覧に 入れましょう!▼ |
[「銀の少女」のフォート、背景中央上に出現]▼ | |
ネビルソン |
あれはフォートか。これほど鮮明な フォートは見たことが無いぞ。 マイス、近くに行って良く見よう。▼ |
[「銀の少女」に見入るマイス]
マイス「師匠の声など耳に入っていなかった。
俺の目は少女に釘付けだった。」
マイス「銀色の髪、銀色の瞳。見たことの無い
色だ。体が熱い。俺は自分に何が起こったの
か。まだ分かっていなかった。」
マイス「ただ、その銀色の少女から目を離すこ
とが出来ずに立ち尽くしていた。」
フーガ |
いかがですかな? これほどの物はめった に見られませんよ。▼ |
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ネビルソン |
このフォートは、かなり新しい物 のようだ。黄金時代のフォート とは鮮明さが違いすぎる。▼ |
そうなると、いったい誰がこの フォートを描いたのかというのが 問題だ。我々はフォートを複製出 来ても描くことは出来ない。▼ |
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[間] | |
マイス |
この少女は誰な んでしょうか…▼ |
ネビルソン |
このフォート、 どこで手に入 れたのだ?▼ |
フーガ |
ティフォンという女から。 時々面白い品を持ち込ん でくれますよ。▼ |
ネビルソン |
ティフォン? 聞かな い名だな。同業者で はなさそうだな。▼ |
マイス | ティフォン…▼ |
[「銀の少女」の夢]
(マイス工房)
マイス | 夢か…▼ |
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マイス「毎夜毎夜彼女の夢を見る。起きていて
も彼女のことばかり考えていて、何も手につ
かない。こんなこと初めてだ。」
マイス |
俺は恋をして いるのか?▼ |
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マイス「この俺が恋だと? 女なんか、楽しけれ
ば誰だって構わない俺が、恋?」
マイス |
くそ、こうしていても始まらん。捜そ う、ティフォンという女を。見つけて フォートの出所を聞き出すんだ。▼ |
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