[「銀の少女」のフォート]
マイス「彼女は例の調子で言った。一緒には行
けないと。」
[振り返る銀の少女]
マイス「俺にも解っていた。」
[少女を引きとめようとするマイス]
[振り向かない少女]
マイス「彼女の後姿に掛ける言葉を、俺は持っ
ていなかった。」
[椅子に腰掛けているマイス]
マイス「いつもの生活が戻ってきた。だが、何
か物足りない。遺物を利用するだけの生活。そ
れではダメなのだ。」
[製作に没頭するマイス]
マイス「俺は自分の手で何かを作り出すこと
に挑戦することにした。」
[ネビルソンの横で設計図を広げるマイス]
マイス「その話を聞きつけた師匠は、うれしそ
うに手伝ってくれた。」
[モーターから出る激しい炎に当てられるマイス]
[煙を吹くモーターを、額に手を当てて眺めるマイス]
マイス「悪戦苦闘の連続。だが、こんなに楽し
いと感じたのは生まれて初めてだった。」
[何かを見上げるネビルソンとマイス]
マイス「遂に完成した。遺物の力を借りずに作
り上げた俺の初めての作品だ。」
マイス「これを見てもらいたい、彼女に。彼女
が何と言うか、聞いてみたい。」
マイス「行こう。彼女のもとへ。」
[飛び立つマイス]
[小林マイスイラスト]
the End