◇宇宙ショーへようこそ 感想(ネタバレなし)
5/12に行われた舛成孝二監督の最新作「宇宙ショーへようこそ」の試写会へ行ってまいりました。
かみちゅ終了から4年、制作の一報を聞いてから3年、この作品を待ちわびて、ついにというかようやっと見ることが出来たわけだけど、三年間待っただけの甲斐がありました。
そして、この三年間、舛成監督以下スタッフ陣が作品に込めたそのパワーに圧倒されました。
間違いなく、見て損のない作品だと思います。
まだ見ていない人、これから見に行こうか考え中の人に参考になるように、ここはわかりやすくどんな作品なのか、感想としてまとめるべきところなのだろうと思うのだけれど、これが中々難しくて、映画終わってからしばらく考えてたんだけど、答えにたどりつけなかった。
ただそれは、良作、だとか佳作だとか、普通に面白かっただとか、そういう曖昧かつ中途半端なお茶を濁したような評価ではもちろんない。
しかし、「傑作!」とか「大絶賛!」とか、言い切ってしまうにはちょっと躊躇がある。
というのは、作品の持つパワー、画面の密度、情報量の濃度に自分の処理能力というかキャパシティが追いつかなくなり、1回見ただけで、この作品を完全に理解した、把握したという自信がないのだ。
自分がまだ「宇宙ショーへようこそ」という作品を完全に受け止めきれていない、という気がしてしまって「宇宙ショーは〇〇!」みたいな単純な言い切りが出来ない。
そして、その一回見ただけでで把握し切れない程の情報の濃度、詰め込み具合は単純に映画としては、マイナス要因でもあるかもしれない。
しかし、それが舛成監督の作品なんだ、と思えば確かにそうだし、作品を支える圧倒的なパワーにもなっているので、それがマイナスともいいきれないといったところで、どう結論づけるか軽く混乱している。
ただ勘違いしないで欲しいのは、この映画がストーリーが複雑だとか、テーマが難解だとか、そういう類のものでは全くないということ。
むしろ軸となるべき部分はシンプルで明快すぎるくらい。本当の意味での直球勝負だし、ジュブナイル冒険活劇のエンターテイメントとして、王道でもあり、ものすごく普遍的な作品で、そういった所には、120%満足したし、楽しめたし、泣けた。
なので、シンプルにこの映画の良かったところを最大限に言えば、頑張ってる子どもたちが可愛い!みんな良い子!っていうところで、その心地よさを、映画を見て持って帰れれば、十分なんじゃないのかなとは思う。
ただもう自分は、舛成監督がの作るフィルムが好きすぎる上に、このジュブナイル冒険活劇というジャンルも好きすぎるので、もう単純に良かったとか面白かったとかいう基準値が他の人と全然違うのでまったく参考にはならないと思います。
見る前から自分の中での期待値のハードルが上がりき過ぎていたので、むしろそのせいでのガッカリ感を危惧していたこともあったのだけど、見た結果そんなことはまったくなかったのはたしか。
むしろその期待のハードルを軽く超えて、また違う領域に舛成監督の作品が到達してしまっているので、まだ一回見ただけじゃそこに追いつけないのが、悔しいという感じなのかもしれません。
とにかく今は、早くもう一回見たい!という気持ちでいっぱいです。
公式:宇宙ショーへようこそ 2010 ROADSHOW
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