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 シェル shell 本来は「貝殻」とか「亀の甲羅」という意味の英語で、さらに外観とか見せかけというような意味でも使うそうです。 このことからさらにコンピュータにおいては、もともとあるOSの上にさらに新しい操作方法をかぶせて、あたかも斬新な操作方法になったかのように見せかけるやり方を「シェル」と呼ぶことがあります。

 MS-DOS全盛時代も終わりかけ、windowsが発売される少し前から、MS-DOSにも「DOS Shell」(ドスシェル)]というものが標準装備されていました。マウスで画面に出ているコマンドをクリックして操作するという、ちょっとユーザーインターフェースがグラフィカルになりかけの物です。MS-DOSver4から搭載されていたそうですが、ながらくMS-DOSはタダでアプリに付属していたDOSver2.11を愛用してまして、必要に駆られて購入したのもDOSver3.3Cでしたので、ついにDOSver5を買うまでは存在すら知りませんでした。(ver2.11のころまでMS-DOSは一太郎のオマケについてましたから、OSをお金をだして買うという概念はまだありませんでした)

 さて、このDOS ver5.0 はEPSON版でしたのでオープニングは EPSON とでっかく表示されます。この当時はまだDOSシェルというものを全く使っておらず、普通にコマンドをキーボードから打ち込んで使っていました。マウスを使うのはマウスドライバが入ってるゲームなどするときくらいでしょうか。そののち手に入れたDOSver6.3ですが、これをインストールするといきなりDOSシェルが起動したのでした。

 今あらためてこの画面を見てみると、windowsに慣れきってしまっているためか、ついコマンドの横にポインタをあわせて右クリックしたりしてしまいますね。しかし基本的にはまだまだDOSの操作方法に毛の生えた程度ですので、キーボードから打ち込まないと動かないことの方が多いです。画面の上半分がファイル操作の画面で、下半分にプログラムを起動する画面があります。 この辺は後にwindows3.1になったときにも「プログラムマネージャ」「ファイルマネージャ」として残っており、その操作感はほとんど変わりませんでした。そしてDOSシェルらしいのはここまでで、実際になにかのプログラムを起動してしまえば、キーボードで直接コマンドを打ち込んで起動したのと全く変わりません。同時にいくつかのプログラムを起動するなど不可能です。擬似的にマルチタスクも実現していたらしいのですが、実際にそんなことをさせた記憶が全くありません。当然windowsのように小さい窓がいくつか開いて複数のアプリを同時に動かすこともできません。dosシェルを使うよりもむしろ、FILMTN(ファイルメンテ)などを日常的には使ってました。これとVZエディタというテキストを編集するソフトなどを使い、あとは画像を見たいからマグローダーなんかでMAG形式の画像が出せるようにしたりしていました。

 さてそんなことをしているうちに、ほとんど一般化することもなくひっそりとDOSシェルは姿を消し、徐々にwindows3.1が普及し始めました。その前に3.0というwindowsが日本語でも発売されていたようなのですが、一度中古屋で見かけたくらいですね~。 windows3.1は、まだOSとしてはDOSから独立したものではありませんから、まずはMS-DOSを起動しなければいけません。そしてあらためて"win"を走らせるとwindows3.1が起動します。つまりwin3.1は本当にDOSシェルの発展途上形だったというのがよく分かります。 そののちwindows95が発売されて初めてPCの起動後すぐにwindowsとして起動するようになり、DOSの上に乗っかった物ではなく、キチンと完結したOSとなりました。 もっとも中身の作りはwindowsMeまではそれほど変わりませんでした。OSをインストールするときに、手作業で入れなければならないドライバが減っていったので楽になりましたけど。
 その後windowsは、NTという新しい流れを汲んでいくように変わっていったのはご存じの通りです。windowsはこれからまたどんな風に変わっていくんでしょうね。できたら本当はあんまり変えないでほしいんですけど。OSが変わると動かないソフトも結構あって大変ですよね~それをまた買い直さなきゃいけないし。