寅に関することわざ 皆さんいくつ知ってますか? |
---|
鯨寄る浦、虎伏す野辺(いさなよるほ、こふすのべ) 虎伏す野辺、鯨寄る浦(とらふすのべ、いさなよるうら) 野生の虎が生息する野、鯨が泳ぎ寄ってくる海辺の意から、人跡稀な土地、未開な土地のこと。 |
虎の子は地に落つれば牛を食う気あり(とらのこはちにおつればうしをくうきあり) 虎子地に落ちて牛を食らうの気あり(こしちにおちてうしをくらうのきあり) 虎豹の駒は食牛の気あり(こひょうのくはしょくぎゅうのきあり) 獅子は生まれて三日にして虎を食う気あり(ししはうまれてみっかにしてとらをくうきあり) 虎や豹の子は、幼いうちから牛を食うほどの気力を持っている。 あるいは、獅子の子は生まれて三日で虎さえ食わんとする気力を持っている。 大人物は幼少のときから常人とは違っているということ。 才能・知恵の優れた人は幼児のうちからその素質の一端を見せるというたとえ。 |
虎穴に入らずんば虎子を得ず(こけつにいらずんばこじ(こし)をえず) 虎穴を探らざれば虎子を得ず(こけつをさぐらざればこじをえず) 虎の住む洞穴に入らなければ、虎の子は得られないという意から、 何事も危険をおかさなければ、 目的を達したり、大きな成果を得たりすることはできないということ。 |
虎髭を埒す(こしゅをらっす) 虎尾春氷(こびしゅんぴょう) 虎の尾を踏む(とらのおをふむ) 竜の髭を撫で虎の尾を踏む(りゅうのひげをなでとらのおをふむ) 虎の口へ手を入れる(とらのくちへてをいれる) 虎の髭を編む(とらのひげをあむ) 虎の髭を捻る(とらのひげをひねる) 虎穴を探る(こけつをさぐる) 髭を撫でれば虎や竜が怒り、その尾を踏めば虎が怒る。 春の氷に乗るのは危険だ。非常な危険を犯すたとえ。 無謀極まる行動に出るたとえ。 また、不可能なことをしたり、大それた望みを持ったりするたとえ。 |
虎口(ここう) 虎口の難(ここうのなん) きわめて危険な場所や状態、きわめて危険な難儀などのたとえ。 |
虎口を脱する(ここうをだっする) 虎口を逃れる(ここうをのがれる) きわめて危険な場所や状態から逃れること。 |
虎になる(とらになる) ひどく酔う。酔って暴れ出す。手がつけられないくらい泥酔すること。 なぜ、トラになるの? 酔って四つんばいになり、手が付けられないから。 暴れる様子がまるで猛獣のようだから。 酔っぱらいは、張り子のトラのように首を左右に振るから。・ |
虎の威を借る狐(とらのいをかるきつね) 狐が虎の威勢を借りて威張ることから、権勢のあるものをかさに着て、 勝手気ままに振る舞うこと。また、そのように威張る人物のこと。 |
虎の子(とらのこ) 虎は子供を非常に愛護すると言われることから、とても大切にしていて手放さないもの、 特に大事に秘蔵している金品のたとえ。 |
虎は子を思うて千里を帰る(とらはこをおもうてせんりをかえる) 虎は一日に千里の距離を走るが、 巣穴にいる自分の子供を思ってまた千里を走って帰ってくる。 親が子を思う気持ちの強さをたとえたことば。 |
両虎の戦い(りょうこのたたかい) 両虎の争い(りょうこのあらそい) 竜虎相搏つ(りゅうこあいうつ) 両虎二竜の戦い(りょうこにりょうのたたかい) 虎や竜同士が戦うように、二人の強い者が戦うことのたとえ。 並はずれた力を持つ者同士が、死力を尽くして勝敗を争うこと。 |
竜驤虎視(りゅうじょうこし) 竜驤虎歩(りゅうじょうこほ) 竜驤虎躍(りゅうじょうこやく) 竜が勢いよく天に登り、虎が恐ろしい目で睨むという意から、 勢いが盛んで、天下を見下ろして威を示すさま。 |
苛政は虎よりも猛し(かせいはとらよりもたけし) 孔子が弟子を連れて泰山(=山東省にある山)のふもとを通ったとき、 墓の前で婦人が泣いていて哀れなので、そのわけを尋ねると、 「以前、私の舅が虎に食い殺され、私の夫もまた虎に殺され、 今また息子が同じように死んだのです。」という。 孔子が「では、なぜこんな危険な土地を離れないのですか」と問い返すと、 婦人は「この土地には厳しい政治がないからです」と答えた。 これを聞いた孔子が弟子達を教え諭した言葉。(『成語林』より引用) |
騎虎下り難し(きこくだりがたし) 騎虎の勢い(きこのいきおい) 騎虎の勢い下ることを得ず(きこのいきおいくだることをえず) 「騎虎」とは、虎に乗ること。走る虎に乗ってしまった者は、 途中で降りれば虎に食われるから、降りたくても降りられず、 行き着くところまでいくしかない。 そのように、ものごとの行きがかり上、途中でやめられなくなることをいう。 また、はげしい勢いで最後までやろうとするたとえ。 |
虎は飢えても死したる肉を食わず(とらはうえてもししたるにくをくわず) 虎はたとえ飢えても死んだ動物の肉は食べないという俗信から、 潔白な人は、どんなに困窮しても不正な財貨は受け付けないということ。 |
虎は千里の藪に住む(とらはせんりのやぶにすむ) 虎は千里続く国ならでは住まず(とらはせんりつづくくにならではすまず) 虎は千里を往復するほどすぐれた動物であるため、 住む場所も広大な土地が必要であると言われることから、 非凡な才能を持つ人は、それを十分に発揮できるような、 広々とした環境にいるものである、 また、そのような環境でないと活躍できない、というたとえ。 |
口の虎は身を破る(くちのとらはみをやぶる) 口の虎は身を食む(くちのとらはみをはむ) 口の虎身を食み(くちのとらみをはみ) うっかり口を滑らせて大事を引き起こしたり、 口の利きようで身を滅ぼしたりすることがあるということから、 言葉には十分気をつけなければならないと言う教え。 |
虎豹豈犬羊の欺きを受けんや(こひょうあにけんようのあざむきをうけんや) 虎や豹のような強い獣は犬や羊などには騙されない、 転じて、徳のある者は凡人などにあなどられることはない、という意味。 |
両虎相闘えば勢い倶には生きず(りょうこあいたたかえばいきおいともにはいきず) 二頭の虎が闘えば両方とも生き残ることはあり得ず、 必ずどちらかが倒れるということから、 強豪どうしが戦い合えば必ず一方は倒れるということのたとえ。 |
張り子の虎(はりこのとら) 弱いくせに虚勢を張る者のたとえ。 玩具の張り子の虎の動きから、 ただうなずくだけで主体性のない人、 首をふるくせのある人などにもたとえられる。 |
市に虎有り(いちにとらあり) 三人市虎を成す(さんにんしこをなす) 三人虎を成す(さんにんとらをなす) 市虎三伝(しこさんでん) 一人が、町に虎が出たといっても信じられないが、 三人までがそう言うと、聞いた人は信じるようになるということから、 嘘や噂も多くの人が言えば、 本当のこととして信じられるようになってしまうこと。 |
虎視眈々(こしたんたん) 虎が獲物を狙って鋭い目でじっと見下ろすように、 おのれの野望を遂げるため、じっと機会を狙っている様子。 「虎視」とは、トラが鋭い目であたりを見わたすこと。 転じて、雄大な志を抱いて静かに情勢をうかがうたとえ。 「眈々」とは、恐ろしい目をしたトラが下を見下ろしているさま。 |
時に遇えば鼠も虎になる(ときにあえばねずみもとらになる) 用いる時は鼠も虎となる(もちいるときはねずみもとらとなる) 之を用いれば即ち虎となり、用いざれば即ち鼠となる (これをもちいればすなわちとらとなり、もちいざればすなわちねずみとなる) 人は、重い地位を与えられれば虎のように勢いづいて大きな働きをするが、 用いられないとなると鼠のようにこそこそと逃げ隠れする小人物で 終わってしまう、ということ。 |
虎狼より人の口恐ろし(とらおおかみよりひとのくちおそろし) 虎の口より人の口恐ろし(とらのくちよりひとのくちおそろし) 虎や狼による被害なら防ぎようもあるが、 人の陰口や中傷は防ぎようが無く、恐ろしいものだということ。 |
千里の野に虎を放つ(せんりののにとらをはなつ) 虎を千里の野に放つ(とらをせんりののにはなつ) 千里の野辺に虎の子を放つが如し(せんりののべにとらのこをはなつがことし) 虎を野に放つ(とらをのにはなつ) 千里が野辺に虎の子を養うが如し(せんりがのべにとらのこをやしなうがごとし) 虎を広野に放って自由にさせることから、 危険なものを野放しにすることのたとえ。 また、いずれ権力や武力を振るうに違いない人物などを、 自由に活動できる状況下におくことのたとえ。 |
虎狼は防ぎ易く鼠は防ぎ難し(とらおおかみはふせぎやすくねずみはふせぎがたし) 大きな事は事前に計画を立てるなどして慎重に対処するから失敗しないが、 小さな事には準備もせずに対処するので、 かえって失敗しがちであるというたとえ。 |
虎嘯けば谷風至る(とらうそぶけばこくふういたる) 虎嘯けば風生ず(とらうそぶけばかぜしょうず) 「谷風」は、東風、春風のこと。 虎がほえると谷風が起こるということから、 立派な君主のもとにはすぐれた臣下が現れる。 また、英雄が出現して天下に風雲の起こることのたとえ。 |
市に虎を放つ如し(いちにとらをはなつごとし) 雁は蘆を銜みて網を捍ぎ、牛は陣を結びて以て虎を卻く (かりはあしをふくみてあみをふせぎ、うしはじんをむすびてもってとらをしりぞく) 雲は竜に従い風は虎に従う(くもはりゅうにしたがいかぜはとらにしたがう) 群羊を駆って猛虎を攻む(ぐんようをかってもうこをせむ) 群羊を駆りて虎狼に向かう(ぐんようをかりてころうにむかう) 虎渓三笑(こけいさんしょう) 前門の虎、後門の狼(ぜんもんのとら、こうもんのおおかみ) 前門に虎を拒ぎ後門に狼を進む(ぜんもんにとらをふせぎこうもんにおおかみをすすむ) 虎口を逃れて竜穴に入る(ここうをのがれてりゅうけつにいる) 牡丹に唐獅子、竹に虎(ぼたんにからじし、たけにとら) 竹に虎(たけにとら) 唐土の虎は毛を惜しみ日本の武士は名を惜しむ (とうどのとらはけをおしみにほんのぶしはなをおしむ) 虎狼より漏るが恐ろし(とらおおかみよりもるがおそろし) 虎狼より漏るが怖い(とらおおかみよりもるがこわい) 虎嵎を負う(とらぐうをおう) 虎に翼(とらにつばさ) 虎に羽(とらにはね) 虎に角(とらにつの) |