このHPを解説してから いろんな人と出会ったのですが、その中でも多いのが意外に「身内に傷つけられる人が多い」と言うことです。
一つは「甘え」 これは(子供を亡くした親の)親が多いのですが、 自分の悲しい気持ちやショックな気持ちを自分の子供(子供を亡くした親)にぶつけるもの。
もう一つ これが一番困るのですが 「願望」だと思うのです。
これは身内はやはり「早く元気になって欲しい」「早く立ち直って欲しい」そういう願望があると思うのです。
この願いはごく当然の物なので悪くはないのですが
この厄介なところは、相手を励まそうと言葉をかけるわけですが、実は自分の元気になって欲しいという「願望」を押しつけているわけです(押しつけというと言い方は悪いのですがわかりやすくこう書きました)
相手のためのようであって その真意は違う、自分の願望と言うことになります。
で、真意が違うところから来た言葉は(願望を押しつけた言葉は)遺族を傷つける結果になるわけです。
相手を励ますとき何が必要か・・・・
相手の気持ちを受け入れること。相手が元気が無くても泣いていても 一緒に泣いて話を聞いてあげることだと思うのです。
身内だって辛いですよね だから一緒に泣くのが一番子供を亡くした親にとって 心の支え「一緒に泣いてくれる人がいるんだ」になるんだと思います。
けれどもどうしても、「しっかりさせなきゃ・してもらわなきゃ」「いつまでも引きずってもらうのは○○のために良くない」そう思ってしまう。「あの子の辛い顔は私も辛い」などなど・・・なので励まそうとしてしまうわけですが
でも、もう一度その真意がどこにあるか、考えてみると、それによって出る言葉はきっと変わってくると思います。
そして 大抵 遺族は解っていることであって、解っていてもできないから遺族は苦しんでるのです。
「解っていてもできないよね」「本当に辛いよね」と言葉をかけられたらどんなに心が楽になるでしょうか。
前に次男が高熱を出したとき 不安になる私に小児科の先生が「お兄ちゃんがそうだったら心配ですよね。じゃあ念のため入院した方がいいかもしれないね」そう言ってくれたことがありました。
それまで不安だらけだった私は その言葉でハッと冷静になれたのです。
ある時は産婦人科で「そうやわな。怖いわな。でもきょうだい2人が脳症になった有のは俺は聞いたことがないけどな」と言ってくれました。これですごく落ちつきました。
この2つに共通するのは「私の不安な気持ちを受け入れてくれた」事なんです。
それによって冷静になれたんです。
もしもこれが「でも上のこの時と症状が違うでしょ。大丈夫よ」とか「きょうだい2人もならないよ〜大丈夫やって」て言われてたら 大丈夫といわれても、ますます不安になったでしょうが・・・
これは遺族だけでなく 子育てにも言えることだと思うんです。
例えば子供が 学校行きたくない〜 と言ったとしますよね。
そしたら思わず「なんで?」と聞きたくなるわけですが 「なんで」というのは誰の意見でしょうか?親の言葉なんですよね。 子供が行きたくないと言う言葉に返事をしているようでしていないんです。
行きたくないって言ってるのに なんで という自分の意見を返しているわけです。
なので 上記で書いた 身内の事は、普段からの会話がそう言う風に出て来てるワケなんです。
これは誰が悪いと言うよりも そうやって昔々から順番に育ってきたんだと思います。
それに気づいた人が、変えることが出来るのではないかと私は思います。
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