民家ウォッチングの旅情報
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  ~在郷町~

 吉良川(きらがわ)   高知県室戸市   
  土佐漆喰と水切り瓦の町並み。[重要伝統的建造物群保存地区指定]




 吉良川は室戸崎に近い、海沿い町。

 強い雨風から家屋を守るため、
 水切り瓦という独自の工法が発達しました。




連続する水切り瓦




水切り瓦の役目は、
壁面に直接雨が掛かるのを避けて、
漆喰の白壁を保護するため。




 外壁は土佐漆喰です。

 土佐漆喰は、消石灰に発酵したワラスサを加え、
 水ごねしたもの。糊を含まず水に強い。



 左・左下・右下とも 池田家住宅。

 炭問屋を営んでいた。


 左:塀、門、蔵による表の構成。
   現在、喫茶店として開放されています。



 ※吉良川近隣で産出する樫から、
   良質で火力の強い備長炭が作られました。



池田家の蔵。
水切り瓦となまこ壁が重厚さを物語る。




水切り瓦のコーナー部のおさめは、
漆喰による鋭利なデザイン。




 蔵の窓まわり。

 小窓の庇や、
 軒先を支える力板(ちからいた)も
 凝った造りです。

 水切り瓦の重厚感と良いバランスをとっている。




 町の中心
 旧土佐街道沿いの町並み




隣家と共通の内路地をもつ。




軒裏の垂木も
漆喰で保護しています。




旧郵便局

大正11年頃の建物






屋根に、〒マークの入った
鬼瓦が載っていました。

 大正時代と言えども、
遊び心は今に通じていますね。




 
 少し奥に入ったところにある上町地区。

 旧土佐街道沿いの下町地区とは
 趣の異なる町並みです。

 その特徴は「いしぐろ」と呼ばれる石垣にあります。

 



いしぐろ その1
玉石積み




いしぐろ その2
半割りの石積み




いしぐろの石は、
浜石と河原石。




いしぐろの役目は
強風から家を守るためです。


 ◇交通アクセス◇
  高知市より車で1時間40分、奈半利から約7km、安芸から約22km
  

 ◇旅計画コメント◇
  電車は「ごめん・なはり線」の奈半利駅までしか通っていませんので、車が便利です
  国道55号線沿いの町入口に駐車場及びトイレがあります。
  ボランティアガイドさんが案内してくれます。問合せ先:室戸市教育委員会 TEL:0887-22-5142
  近くの奈半利(なはり)安芸も良い町並みですので、是非足を運んでみてください。


 ◇訪問日・写真撮影◇
  2008年10月下旬