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所在地:枚方市中宮西之町1丁目
最寄駅:京阪電車交野線「宮之阪」下車、東へ約500m |
百済国王義慈王の王子禅広は、新羅・唐連合軍によって祖国が滅亡した際、日本に亡命し、その後朝廷に仕えることとなり、百済王氏(くだらのこにきし)という姓を賜り、難波の地に居住した。
当社の由来については1446年(文安3年)に著された『百済王霊祠廟由諸』によれば、737年(天平9年) 百済王南典が病没し、聖武天皇は百済王一族の霊を安置するため、百済寺と百済王祠を建立した」とあり、 『続日本記』の延暦2年(783年)の条に百済寺が見え、創建に関わったと思われる百済王敬福が750年(天平勝宝2年)に河内の守に任ぜられ、当地交野郡中宮郷に居住したと考えられる。この天平勝宝2年から延暦2年(750~83年)の間に建立されたと思われる。
その後の来歴については不詳であり、『延宝九年寺社改帳(1681年)』に「百済王牛頭天王相殿社」と見えるのが最も古く、境内の石造物は江戸中期以降のものである。
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[参考資料] 『由緒』 百済王神社
『現地説明板』 枚方教育委員会、百済王神社、『枚方の社寺建築』 枚方教育委員会編 |
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百済王神社正面鳥居。
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百済王神社本殿。
祭神は百済王、進雄命(すさのおのみこと)。
本殿は1828年(文政10年)春日大社古社殿を移築。 |
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百済王神社の拝殿。
左側の拝殿は現在の拝殿で2001年(平成13年)に新しく建立された。右側の拝殿はそれ以前の拝殿で1836年(天保7年)に再建されたもので、現在の拝殿の向かって右側に社務所と向き合う形で移築されている。 |
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境内摂社浮島神社。
高オカミ神を祀る(オカミは雨冠に口3つの下に龍)
旧中宮村出郷池之宮より1872年(明治5年)移転、1881年(明治14年)元の池之宮に遷座された。1969年(昭和44年)に不審火に遭い、それを機に再び現在地に祀られた。
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境内摂社の相殿社。大神社、春日神社、日吉神社、厳島神社、瘡神社、竈神社などを祀る。
本殿の裏手にあり、1872年(明治5年)旧中宮村の各地から移転、合祀された。現在の社殿は(平成3年)の造営。 |
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境内摂社の稲荷神社。神保食神、白鷹稲荷大神、高倉稲荷大神を祀る。
1872年(明治5年)旧中宮村古城より移転。現在の社殿は1989年(平成元年)の造営。 |
境内摂社の若宮八幡神社。
元は中宮の西方寺の境内にあったもので、神仏分離により1872年(明治5年)に移された。
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百済王神社境内鳥居の横に建つ「交野行宮址」の石碑。
1919年(大正8年)の建立。
桓武天皇の長岡京や平安京の新京造営には、百済王氏や秦氏などの渡来系氏族が経済面や技術面で大きく貢献し、政権の中枢にこれらの一族の多くが登用された。
遷都後、桓武天皇はしばしば交野が原を訪ね、百済王氏宅を行宮としたと伝わる。 |
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[2009年2月23日参拝] |
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