研究室の設備
マイクロフローリアクター Comet X-01: 2連式シリンジポンプ「カラマラン HII-10B」を含むシステムです。株式会社テクノアプリケーションズから購入できます。
中圧分取クロマトグラフシステム : 科学研究補助金で購入しました。山善製です。シングルモードですが、可変波長タイプです。TLCのRf値を入力するだけで、最適溶出位置に目的成分が溶出するように、クロマト条件が自動的に設定されます。
パックドカラムは高価ですが、分離できないからといって何度もカラムをかける学生もこれなら一回で分離できそうですし、シリカや溶媒のことを考えれば安いのかも知れません。
高速液体クロマトグラフィー (HPLC) : 日立ハイテクと島津の2台あります。光学活性化合物の鏡像体過剰率の算出のために必須です。2台は順相系と逆相系で使い分けています。
セミ分取高速液体クロマトグラフィー (Prep. HPLC) : こちらは島津製です。フルオラスミッスチャー合成のDemixや天然物合成の最終生成物の分離に用います。
円二色性検出器:日本分光製、CD-1595型です。設置場所がなく、現在、4階の共通機器スペースにあります。光学異性体を測定する検出器です。エナンチオマー対が正負のピークとして現れます。HPLCでエナンチオマーを分離しなくても鏡像体過剰率を求めることも可能です。
ガスクロマトグラフィー (GLC) : 島津製です。反応の追跡や純度の確認に使用します。キラルキャピラリーカラムで鏡像体過剰率の算出もできます。
マグネチックスターラー付低温恒温槽 : 東京理科器械社製。ー78℃というような低温下で行う反応に利用します。
パーソナル有機合成装置:東京理科器械社製の初期型です。5つの反応を一挙に仕込めます。反応条件最適化やコンビナトリアル合成に使用します。5つ個別に反応温度も設定できますし、不活性ガス雰囲気下の反応も行えます。
ガラスチューブオーブン(クーゲルロール):柴田製です。古いですが少量の蒸留には非常に便利です。
ロータリーエバポレーター:東京理科器械製が6台あります。これがないと有機合成の研究はできません。
真空配管:石井理化機器製作所製です。無水・無酸素の非常に厳密な反応は行いませんが、反応容器の脱気・乾燥に用います。
この他、共通機器の核磁気共鳴装置(Bruker AVANCE 400 MHz)2台、精密質量分析装置(Bruker microTOFⅡ)、赤外分光計(日本分光)、旋光計(日本分光)、円二色性分散計(日本分光)を使用しています。