中 層 組 織 


  写真−@ 植物細胞組織の模式図

これは細胞の模式図です。
水色部分の細胞は中層と呼ぶ層で上下・左右の細胞としっかり繋がっています。中層にはペクチン酸と結合した石灰(Ca)や苦土(Mg)が含まれています。

この石灰や苦土がセメントの壁のような役目をして上下・左右の細胞と真中の細胞を繋げています。 それと同時に、細胞内の液(正式には原形質液と言います)が細胞の外に流出しないようにしています。

<< 参考 >>
ペクチン(pectin) ペクチンの名はギリシャ語 pectus(ゼリー)に由来している。 種々の果実に含まれ、身近にはジャムやゼリーの製造(増量剤)に用いられていますから、 一度容器のラベルを確認ください。


  写真−A 細胞分裂メカニズムの模式図

<中層細胞の分裂>
これは細胞の分裂過程の模式図です。
石灰や苦土が土の中に十分に含まれていると、 写真左側のように親細胞は均等に分裂をして親と同じような大きさの子細胞になります。 (ソラマメの根端では、この時間は19.5時間くらいで形成されると言われています)

処が、石灰や苦土が欠乏状態にありますと、右側のように中層の数が細胞分裂と共に比例して増加しません。 そのため中層は薄くなったり(葉が薄くなる現象)、親細胞より小さくなったり(奇形果・キウリが曲がる)、

中層がないため細胞内の液が外に流出して細胞が壊死するような現象(軟果・尻腐れ・日持ち悪いなど)が出てきます。


  写真−B植物細胞組織の顕微鏡写真−@

植物の葉の断面を顕微鏡写真で写したものです。細胞膜が二重または三重になっているのが良く解ります。


  写真−C植物細胞組織の顕微鏡写真−A

同上。


= 完 =




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