土 壌 分 析 の 記 録_007


  
( T・ Kur.農園 ) INDEX
                                                                    更新日:2014年10月 8日(部)


 ’08年度
作物:いちご(品種 さがほのか)                                                  分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.70   
’09. 2. 6 5.2 4.8 16.5 180.0 74.6 204.2 41.7 0.08 CL:2.6
 30 Kg
240 〃
 20 g
  5.1  5.1    
120.0
 

2.70
硝  安
炭酸石灰
微量要素
修正値   9.9 21.6 180.0 74.6 324.2 41.7 2.78  
腐植・・・無
灌水はクリークの水を使用 pH 7.2以上。
この時期、追肥を行う手間が取れず灌水のときに硝酸カルシウムと微量要素で対処した。 しかし、ここで重要な事はこの時期の土壌状態が明確になる事で的確な対処法がとれる事である。(余分な肥料は入れない)

土壌採取直前の栽培圃場写真
写真 @                  撮影:’09年 2月 1日
さがほのか
写真 A                  撮影:’09年 2月 1日
さがほのか
分析値(204.20Kg)通り、全体の葉に石灰欠乏が目立つ。葉の先端には朝露が付いている様子が確認できる。

栽培圃場写真
写真 B                  撮影:’09年 3月20日
さがほのか
写真 C                  撮影:’09年 3月 5日
さがほのか
石灰の施肥を強化している為、全体の葉の石灰欠乏が解消している。まだ、葉の先端には朝露が付いている様子が確認できる。 石灰の施肥を強化しているからイチゴの肩が張っている。この時点でも空洞果がない。

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 ’09年度
作物:いちご(品種 さがほのか)                                                  分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7  
’09. 7.26 5.7 5.2 23.7 165.0 24.0 629.5 18.0 0.40 CL:4.3
 34 Kg
 12 〃
 73 〃
 20 g
        18.3
 7.5
 

11.9



2.70
硫酸加里
塩化加里
硫酸苦土
微量要素
修正値   5.2 23.7 165.0 49.8 629.5 29.9 3.10  
腐植・・・なし
石灰が大過剰となっている。この分析値で栽培終了しているものの、いちごには過剰障害は見当たらず(上の写真の状態を維持して収量)、収量も5トン近くはあったというので問題はないものと考えられる。

この原因は、土壌採取の方法が間違っていたのではないか?採土の際には圃場をよく耕起して土を撹拌した上で取る事。(この農家も不耕起栽培と言う) 有機物が入っていないという事なので、ピートモスをたっぷり投入して深めに耕起しておくこと。

定植後約70日目の写真
写真 @                  撮影:’09年12月19日
さがほのか
写真 A                  撮影:’09年12月19日
さがほのか
定植後微量要素の施肥量が少なかったようだがこの2週間強化をした処、勢いが増して来た。全体の葉に艶が出て、緑色が深くなって来た。

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’10年度
作物:いちご(品種 さがほのか)                                                 分析者:中隈水質土壌分析室
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7  
’10.11.17 6.1 14.8  9.3 195.0 48.1 436.4 43.1 0.10 CL:5.9
 30 Kg
 20 g
   5.1  5.1        
2.70
硝 安
微量要素
修正値   19.9 14.4 195.0 48.1 436.4 43.1 2.8  
腐植・・・少
今年度の元肥の土壌分析はJAで行い、肥料もそれに基づいた物を施肥したという。 残念ながら、このような指導では窒素の害(正確にはアンモニア態窒素の害)の恐れがある。症状としては草丈が上に伸びず、地面を這った感じになる。 葉露が付かない。葉が黄色っぽく、艶がない。原因は有機物にあるようです。たい肥のポリ袋の裏側の成分表を見てみると、窒素全量とは書いてあるが、 硝酸態とアンモニア態が区別されていない。

たい肥を撒いてから時間があれば、これでも良いが、投与即定植では硝酸態で与えないと害が出る。 この時期でもアンモニアの数値が高い。アンモニアは窒素全量の30%までとすること。

写真 @ 成分の表示          撮影:’10年11月24日
肥料成分表示
写真 A                  撮影:’10年11月24日
さがほのか
窒素分はアンモニアで入れるか、硝酸態で入れるかよく考える必要がある。 定植後に害が出ないよう、たい肥を入れる場合にはその熟成期間を取るか、または圃場外で熟成及び完熟させる事を指導する事が大事である。 生育状況写真でも葉に変形が多いし、葉色(緑色)が異状(黄色)である。ランナーが多いのもその所為(作柄が悪いと子孫を残そうとする)である。更に、葉の露に就いても、この時期はかなり噴出している筈だが見当たらない。 リン酸も自然減するようこれまで追肥をしないようにして来たが、また元に戻ってしまったようである(180kgが165kg、そして今回195kgに増加している)。

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  ’14年度
作物:いちご(品種 さがほのか)                                                  分析者:住化分析センター
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7  
’14. 9.16 5.1 3.0 18.0 220.0 57.0 500.0 45.0 EC 0.478 腐植 6.7
 40 Kg
140 〃
 20 g
  6.8  6.8    
 74.2
 

2.70
硝 安
炭酸石灰
微量要素
修正値   9.8 24.8 220.0 57.0 574.2 45.0    
腐植・・・6.7は十分な土壌になっている。
石灰は、住化の分析では経験的に570Kgくらいまでにする。追肥はすぐに養分がなくなる法面と通路を主体に散布。これで、マルチ処理する。

定植後16日目の写真
写真 @ 撮影:’14年10月 6日
さがほのか
写真 A                  撮影:’14年10月 6日
さがほのか
定植後16日目。土壌養分は分析の通りバランスはとれており、過不足もない。良いと思うが、それでも、葉の様子には艶がない。 このことから、まだ根が発達していないために、養分不足と言うよりは生育が早いために吸収力が追いついていない。ここは、バックアップの液肥で十分に強化をする必要がある。

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