土 壌 分 析 の 記 録_009


  
( T・ Mur.農園 ) INDEX
                                                                    更新日:2015年 2月 2日(部)


 ’15年度
   作物:薔薇
                                                                  分析者:住化分析センター
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(PH:H2O)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 80 50 320 30 2.70   
’14.11. 4 (6.1) 2.0 44.0  39.0  79.0 360.0  85.0 EC 1.05 腐植 10.0
110 kg
240 〃
 20 g
       40.7    44.9
 95.4
 

2.70
焼リン
炭酸石灰
微量要素
修正値    2.0 44.0  79.7  79.0 500.3  85.0 2.70  
腐植・・・10
灌水 pH 7.2
現在までの施肥形態は有機物を主体に投入した。今回から栽培方法の見直しをする。現地を見聞して感じたこと。

確かに多くの有機物が使用されていた。ところが、その有機物は根元に置くか、または撒いただけであり、土と混合されていない。 さらには有機物が発酵していないものも多くあった。 分析表を見てみると窒素・加里・苦土が過剰となっているが、これはその有機物が影響していると思う。 以後バックアップ液と化成肥料をも用いて対処する。

写真 @                  撮影:’14年10月29日
薔薇
写真 A                  撮影:’14年10月29日
薔薇
状況写真。『問題点』
薔薇農家の何処を訪問しても感じることだが、有機物を株元・畝・通路に置いたような又は、撒いたような使い方をしているのを見かけることが多い。 果樹でも薔薇でも定植をしたのち、何年も土を耕耘することはない。それゆえ、中耕をする必要がある。この中耕は今はあまり見なくなったが、 昔の農家はちゃんと行って土中に空気層を作っていた。それは栽培の基本的で重要な作業である。 薔薇の場合も果樹栽培と同じで、有機物は一年に一度か二度は中耕をして土と混合する必要がある。この中耕をしないと通路は踏み固められてしまう。
 
写真 B 撮影:’14年12月 7日
薔薇
写真 C                  撮影:’14年12月 7日
薔薇
この写真BCでは,とりあえず200kg炭酸石灰だけを試験的に散布したところ1週間ほど経ったこの時点で写真のような症状がところどころ現れた。 今までが欠乏傾向で生育しているところに、突然このような施肥処置をすると、生育が弱い所が縮んだり、葉の先が枯れたりする (いちごの葉先枯れ ルッコラの葉先枯れ)。 しかし、いずれこのような弱い部分は成長過程で駄目になり、大局的には問題ない。
 
写真 D                 撮影:’14年12月18日
薔薇
写真 E                 撮影:’14年12月22日
薔薇
分析後、12月に入り発注した肥料が到着。すぐに追肥をしたところ、22日には茎の部分がだんだん太くなってきた、と報告があり。

分 析 日
肥料投入量
酸度
(pH:H2O)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 80 50 320 30 2.70   
’15. 1. 9 5.9 2.0 39.0  51.0  89.0 430.0 110.0 EC 1.04 腐植 9.8
150 kg
 20 g
       28.5    
 42.0
 
2.70
過リン酸石灰
微量要素
修正値    2.0 39.0  79.5  89.0 472.0 111.0 2.70  
腐植・・・9.8
灌水pH 7.2は弱酸性に修正
11月4日以来2回目の分析。初回はCaを大幅に修正した処、太くしっかりした茎になりつつあったがこの時期再び茎細となっている。
この原因として、
@成長が進むと土壌中にある石灰分の吸収が間に合っていない。
Aこの現象を回避するための手立ての硝酸カルシウム液肥をバックアップしていない。
B分析のCa値が430kgとなっているものの実際には、550〜600くらいにする必要がある。
写真 @                  撮影:’15年 1月 7日
薔薇
写真 A                  撮影:’15年 1月17日
薔薇
状況写真。『問題点』
前回(12/18と12/22)の写真と比較しても細くなっているのが分かる。

写真 B                  撮影:’15年 1月28日
薔薇
写真 C 撮影:’15年 1月28日
薔薇
この写真Cの比較は、12月7日の写真C。硝酸カルシウムとグリーンアップをしっかりバックアップすること。


  分析表のまとめ                                             
単位mg / 乾土100g ( ≒ Kg / 10a )
分 析 日
肥料投入量
酸度
(pH:Kcl)
アンモニア
(NH4-N)
硝酸
(NO3-N)
全リン酸
(P25
加里
(K2O)
石灰
(CaO)
苦土
(MgO)
可給態鉄
(Fe)
追 肥
標準値 6.0〜6.2 2〜3 30 50 50 320 30 2.7   
’14.11. 4 6.1  2.0  44.0  39.0  79.0 360.0  85.0 腐植 10.0 EC 1.05
’15. 1. 9 5.9  2.0  39.0  51.0  89.0 430.0 110.0 腐植  9.8 EC 1.04


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