甲子園応援反省その2
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 一般の応援参加者としての印象としては、「それほど良かったのかな?もっと良い応援をする余地がかなりあったのではないか?」との思いが残っています。

 以下、一般の古参OBに囲まれ応援してみて気づいた事項を何点かご連絡させて頂きます。
── 夏の甲子園に向けて、より良い応援団を組織するため、少しでもお役に立てればと思い、あえてご連絡させて頂きました。実際の現場のご苦労に照らして、失礼な部分もありましたら、ご容赦下さい。

1.流れのある応援をする工夫を!
 拓大側の応援を反対側で眺めてみると、非常にテンポよく、局面毎に応援内容を変化させ、流れるような応援をしているな、との印象を受けました。
一方、当方は、守備のときは沈黙(これは甲子園の応援ルールなのかもしれませんが)、攻撃のときも応援歌から関高マーチに至る流れが、正直、単調でぶつ切りになることが多く、全体的にうまく流れがつくれていないような印象を受けました。

── 幹部が3人しかいないため、攻撃を通じ応援を続けるのは体力的に困難であるのが最大の要因かもしれませんが、どうも応援が途切れ途切れになっていたような気がします。また、応援歌→セイカットバセ→関高マーチでは、質の面でも、拓大側のブラバン応援と比較すると、流れというかノリが今一つのような気がしました。

2.4千人の力を結集できる応援体制の構築を!
──過半を占めるOBが力を発揮できる体制とは

 私の周りで応援していた東京支部のOBの方はかなり年配の方が多かったのですが、現役生に負けず劣らず必死に応援をされておりました。
── 私が応援に参加していた、東京支部の古参OBの応援席では、応援団長していたと自己紹介された方が「今日は応援にきたのであって試合は観にきたのでない。声が枯れてもすぐ治る。力一杯応援せよ。」と号令を発し、周囲の方もこれに良く応じ、校歌、勝利賛歌、栄華の夢等、古参OBの皆さんもよくご存知の応援歌については現役生を圧倒する大合唱。熱気溢れる見事な応援でした。

ただ、実際応援の局面の中では、この方々が知らない応援歌(私も知らないものがありました)やマーチなどがかなりあり、声援をしたいと気持ちと実際の応援の内容がうまくかみ合ってないような気がしました。

県内の応援では、現役生向けのものでも良いかもしれませんが、甲子園の応援では過半を古参OBが占めることを考慮すると、古参OBでも知っている応援内容を中心にすえ(ある意味で伝統的な応援内容を踏襲)、古参OBが知らない新しい応援内容は、すぐにマスターできる単純かつノリが良いものにしていく工夫が必要ではないでしょうか。

── 4千人が一堂に会する機会は甲子園の本番しかないのですから、集まった人たちがすぐに応援に参加できるような仕掛けを応援の内容に十分盛込むことが極めて重要と改めて認識しました。

── 例えば、関高マーチは、古参OBの方にとっては初めて経験するものせいか、掛け声をどこで入れるのかとてもわかりにくそうでした。周囲の方は結局最後まで関高マーチにはうまく乗り切れておらず、こういう面では、微妙にオリジナリティつけた独自のマーチを使っていることがかえって仇になってしまっているのかもしれないなと感じました。マーチはあくまでつなぎなのでから、皆が知っている曲、メロディー(関高OBなら古参OBも含め誰でも知っているもの、ないしは最近の流行歌のアレンジなども良いかもしれません)で新しいものを作るか、思い切ってオリジナリティを捨て甲子園応援でポピュラーなマーチを採用する方が、大応援団の実力を発揮できる近道かもしれません。
また、4千人の規模での応援をやる場合は、瞬時に正確に応援内容の伝達を行える体制を作っておくことが極めて重要であると再認識しました。正直、まわりにいた有志の方の指示は今ひとつで、まったく伝達機能を果たしていませんでした。むしろ、対面の拓大チアリーダーの配置(一般応援団を取り囲んで配置しているようでした)、動きをみていると、当方よりもはるかに組織化されているような印象を受けました。このあたりは、かなり重要なポイントかもしれません。

3.応援スタイルよりも応援団技術の向上を!
幹部OBの掲示板の記述を拝見していると、甲子園に行く前は、太鼓問題など応援スタイルにスポットライトがあたり、いろいろと議論されておりましたが、実際に甲子園に参加してみて、ブラバンかバンカラかの応援スタイルの問題は本質的なものではないような気がしております。
オリジナリティ、アイデンティティの追求も大事だと思いますが、実際に参加してみて関高の最大の特徴・財産は、2.で述べました、やる気に溢れた大応援団、これこそが
他の甲子園出場高にない一関一校の伝統の本質ではないかと強く感じました。

応援スタイルの話しで議論すると焦点がボケてしましますが、甲子園で全国レベルの応援をするには、むしろ大応援団のもてる力を最大限に発揮する、この1点に注力して、既存応援のやり方を一つ一つ見直し、応援技術を向上させていくことが大事なのではないでしょうか。

── 伝統的な応援スタイルの踏襲する意味は、例えば、校歌、勝利賛歌等々の古い応援歌は、80才近くの古参OBも皆熟知しており、パッと集まって大合唱できることに見出せると思います。4千人の大応援団の力を最大限に発揮するための最良の応援とは、共有された知
識・ノウハウを中心に据えることが重要であり、これが真の意味での「伝統」の重視になるのでははないでしょうか。

4.岩手県から抜け出し全国最高レベルの応援を!
いろいろと申し上げましたが、岩手県予選での現役生の全校応援や、地区大会などの応援団幹部のみの小規模の応援では、従来のスタイルでも十分通じると思います。

しかしながら、母校が甲子園から遠ざかって約半世紀、この間、甲子園の応援も随分様変わりしておりますし、また、前述の通り甲子園で実際に4千人規模の大応援団を動かすためには、それなりのノウハウが必要になることも改めて感じられました。
伝統の力を如何に上手く引き出し大応援団の実力を発揮するか、むしろここに注力して、必要なものはブラバンであれなんであれ、貪欲に利用していくことが大切かもしれません。

── 例えば、甲子園で応援してみると、実際に応援できるメニューはかなり限定的なような気がしました。この一方で、一関一校の応援メニューはかなりの品数があり、これを覚えるためにかなり無駄な労力が発生しているような気がします。応援歌は応援メニューを思い切って絞り込んで、絞り込んだメニューについては最大限の応援効果が得られるように工夫していくような形で「選択と集中」進めていってはいかがでしょうか。

── また、県大会での使用はできないのかもしれませんが、甲子園で至急されたメガホンはかなり応援の効果があるような気がしました。県大会でも鳴り物の応援としてうまく使うことができると良いかもしれません。

夏の甲子園では、4千人の統率された大応援団が存分に実力を発揮し、よりレベルアップした全国でも最高峰の応援ができるようになること、またそれが母校の甲子園での勝利のつながること、を祈念しております。

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甲子園応援反省その3
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全般的に、ビデオでは声がかなり出ていてすばらしいと感じた。現役幹部はよくがんばった。

以下、欲をいえばの反省
応援歌のずれ(ブラバンそばの女子と後方のOB)はちょっと残念。でも仕方が無い。 現役幹部が増えてセンター以外の場所でも手振りをしてくれれば改善できるかも。
応援の間隔があき過ぎる。応援歌、エール後にはセーイ関高、わっしょい、勝驀などを効果的に入れた方がいい。各回すぐにマーチというのも芸がない。1塁出塁はセーイ関高、2塁でわっしょい、3塁勝驀などやったこともある。現役幹部の人数不足があるので難しいのかも知れないが参考まで。
・守備時は応援できないとの事だが、ファインプレーをした選手にエールなど送れないか
・応援歌やエール交換以外のエールのセンター発声はファイト、ファイトと2回やるのではなく、1回のみでいいのではないか(速攻エール)。応援のテンポアップにつながる。
・センターの発声は試合中はもう少し短めでもいいのでは。
ブラバンの隣には男子の方がいいのではないか。(声の響きを考えると銀傘側に男子や声の大きい幹部OBを配置した方がいいかもしれないという理由から)
・K旗を早いうちから振って中止を言い渡された。本番の旗振りできず残念だった。理由は席を占拠していたためと聞く。センターが振るのに問題はないようだ。
・旗切りは売り子が上がってくる、足場が狭いなどの理由から甲子園では無理かもしれない。特に小ライオン旗はとても重く(材質的に)難しい(校盟旗はポールの後に靡いてついて来るが、小ライオン旗はポールより先にズドンと落ちる)。
・したがって幹部OBが席を確保する必要はなくなりそう。夏にはもっと現役や一般OBのそばにいって発声をリードし更なるヴォルテージアップを図る。

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