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製作年度 2006年 : アメリカ 上映時間 132分 監 督 クリント・イーストウッド 出 演 ライアン・フィリップ ゼェシー・ブラッドフォード アダム・ビーチ ジェイミ・ベル 他 (シネマ岡南にて上映中 11.03) |
(本日現在シネマ興行成績 第2位)
第2次世界大戦時の最も悲劇的な戦いといわれる「硫黄島の戦い」をアメリカ側の視点から描いた戦争映画です。
激戦シーンの壮烈さと、硫黄島への上陸場面には、スケールの大きさに息をのみました。すごい撮影技術でした。
5日間で日本軍を降伏さすことができるという戦争が、凄まじいまでの反撃で36日にもおよぶ死闘で終結しました。
硫黄島の「摺鉢山」に星条旗を掲げた、アメリカ軍兵士の1枚の報道写真の逸話をもとにして、映画は始まります。
星条旗を掲げた生存者3名は、その写真があまりにも有名になり全国民から「英雄」として称されるようになります。
戦争国債を販売することで軍事費の大幅アップを願う政府の思惑で戦地から呼び戻され各地を遊説していきます。
彼らは、激闘に身をおく仲間たちのことを思う時、政府に利用される自分達の境遇に少しずつ疑問を持ち始めます。
* * *
戦争が終わりを告げた時点、彼らには何一つとして「英雄」としての恩恵も名誉も地位も残されていませんでした。
3人は、「本物の星条旗を掲げたのは自分たちではない」 という真実を語ることなく世を去っていきます。
戦争にまきこまれた若者たちの苦悩と、絶対してはならない戦争へのいましめだと思います。
今回の作品は、「硫黄島の戦い」2部作のうちの第1弾です。
12月には、第2弾、日本側からの視点で「硫黄島からの手紙」が公開されます。監督は同じ。渡辺謙の主演です。
シネマと私へ 武士の一分へ