セイモルは そういって、 スープの お
さらを ひこじろうに わたしました。
ひこじろうは スープを ひとくち た
べると いいました。
「おいしい！ こんなに おいしいものは
たべたことがないよ。」
スープを たべる ひこじろうを みな
がら、 セイモルは たずねました。
「どうして きみは ひとりで こんな も
りに いるんだい？」
「さぁ、キノコのスープだ。おいしいよ。」
セイモルはそう言って、
スープのお皿を彦次郎に渡しました。
彦次郎はスープを一口食べると言いました。
「おいしい！こんなにおいしいものは
食べたことがないよ。」
スープを食べる彦次郎を見ながら、
セイモルはたずねました。
「どうして君は一人でこんな森にいるんだい？」