47.確定申告が深刻かも
2月になれば全国的に確定申告の季節です。
マンションを買った人には、「住宅借入金特別控除」で、
ちょっぴりお金を返してあげましょう(但し色々条件付)、
というありがたい制度を受けられるのです。
デベ側を通して、税務署からその無料申告相談会の案内が送られてきました。
2月10日の昼から、区民センターにて税理士の方々の協力の下、
この日に確定申告書も提出できるということです。
平日なのがネックですが、お役所だって平日しか開いてないのだから、
どちらにせよ会社を休んで行くしかないし、
この際ここで申告した方が手っ取り早いと思われました。
当日、区民センターの2階に上がると、だだっ広い講堂の中、
ずらりと並んだ、しかしほとんど誰も座っていないパイプ椅子を前にして、
奥のテーブル数台に一人ずつ税理士さんらしき人達が見えました。
住宅の控除に限られているせいか、思いの外ガランとしています。
とにかく、入り口にいた受付の係りらしき人に案内を請うと、
「ええと、どこでもいいけど…まあ、あの端のテーブルに」
税理士さん選り取り見取り、って感じです。
早速席について、用意してきた必要書類を税理士さんにチェックしてもらい…
と、税理士さんの様子が変です。
そわそわと書類や参考書(?)をめくり、ついには席を立ち、また戻ってきました。
「これは、控除にならないんですが」
うそ。
そんなバカな!何故ですか〜?
控除の対象となるには、床面積が50u以上(今の所)という条件があります。
実は我が家、壁芯だと部屋だけでなんとか50uありますが、
登記簿上の床面積では50u以下になってしまい、
1階にあるトランクルームを合わせて、50uをクリアという形になっていました。
普通はトランクルームも床面積に含まれるはずなのに、
「1階にある」というのがネックになるというのです。
でもトランクルームだって立派にうちのスペースなのに!
納得がいかないでいると、気が付いた受付係の人がやってきました。
既に午前中に同じような部屋(他の階の人に違いないです)の相談があって、
その人にも断って帰ってもらったと言います。
「わざわざ来てもらって申し訳ありませんが、そういうことで」
全然申し訳なさそうではない口調です。
「でも控除できると聞いて…」と食い下がる私の言葉を遮り、
「何処の!誰が!そう言ったんですか?どの税務署の誰がっ!」
「では、一番近くの税務署に行って確認してみたらいいですか?」
「私はその税務署の者です!」あら、失礼しました。
「別の階のトランクルームを認めると、今度は違う棟のも、という事になりかねない」
「これは私の意見だけじゃなく、電話して所内にも確認した事です!」
慇懃無礼とは、正にこの人の事かと確信するくらい、にべも無い言い方です。
「こんな事で時間を取っていたら、後ろでずっと待っている人に迷惑なんですよ!」
思わず後ろを振り向きましたが、確認するまでもなく誰も待っていません。
(受付係が受付けそっちのけで、ご教授してくださる時間があるくらいだし)
しかし、シロウトの私たちでは太刀打ちできないのも事実。
ここは大人しく引き下がるしかないのでした。
慇懃無礼氏が持ち場に戻った後に税理士さんが、
「私達も、控除できないものを提出すると、税務署に睨まれるので」
等と言い訳されましたが、何の慰めにもなりません。
まあ確かに、あんな慇懃無礼氏が群れ成すお役所相手じゃ、
税理士さんの苦労も計り知れない事でしょう。
一応税理士さんにはお礼を言って会場を後にしました。
「いいもん!頑張って繰上げ返済して控除なんか関係なくするもん!」
全然当てはないクセに、強がりを言う私に対して、
G3君はずっとムッツリ黙ったままです。
「控除されなくて怒ってる?」
「…登記簿代、返せ」そっちですかー?
住民票の写しは、休日でもサービスセンターで取り寄せられますが、
登記簿は平日しか開いていない法務局まで行かねばなりませんでした。
そこでサービスセンターにて法務局の住所を教えてもらったのですが、
なんとそれが古い住所で、法務局は全然別の場所に移転していたのです。
それが判明したのは、風邪で会社を休んだG3君が、この際と無理して行った当日!
おかげで微熱あるのに走りまわされた(自転車で)のですから、
そんな苦労が報われないとなると、まあ、普通は怒りますか。
(今日だって、二人とも昼から会社休んで来た苦労が水の泡だし)
帰ってからデベの担当に電話してみたら、
やはり午前中の「他の階の人」が先に連絡したらしく、
「おっしゃりたい事は、おおよそ分かっております」と先回りして言われました。
色々調べ、税務署とも協議して、また改めて連絡するとのこと。
でも、慇懃無礼氏の言い様は意地でも譲らないという感じでしたし、
私たちは、もうほとんど諦めていました。
この間取りに惚れ込んだからこそ買う気になったのです。
仮に最初から控除対象外だったと分かっていても、きっと買ったに違いありません。
デペ側もダメと分かっていて騙そうとした訳ではないみたいだし、
結果が出た時点で登記簿代だけはデペに出してもらいましょう!
と、しっかりしてんだかセコイんだか分からない決意をしていましたが、
なかなか結果の連絡が来ないまま、
ついに3月、確定申告の期日が来たところで、やっとデベから手紙が来ました。
当然結果が出たかと思いきや、まだ協議中で、
還付申告は期間が過ぎても出来るとも書かれています。
すなわち、まだ待てということなのでした。
デベ側が余程うまく立ち回り、税務署も慇懃無礼氏みたいな人ばかりでなかったら、
あるいはうまく行くかもしれませんが、あまり期待はしないでおきます。
こういう事は忘れてるくらいがいいのです、きっと。
忘れていれば、ダメだった場合も「そんな事もあったっけ」で済ませられるし、
万が一控除してもらえたなら「ラッキー!」と幸せになれそうですものね。