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K 地平を、同じくする。〜 存在者としての存在者の全体、
存在者が存在者として現れる視界によって、隠れているところを顕わにすることが地平を同じくすると言う事である。
「全てを包容して その中へ引き入れる「海」のごとき全体者である。
存在者としての存在者の全体、すなわち、海が人間によって飲みほされてしまったのである。(時)
全てを顕わにすることは 時間であったり、スナップショットであったり、 歪みによって、表現されるのである。
背後の土地は いきなり向きを変へ扇形に開いて 前方の土地となり 助けを求め 彼を迎え入れてくれる地平線となる。
このことを全てを対象的に確認する.私が恐怖としてとらえるのは まさにこのことである。
世界における世界内部的出血の1つの新たな形として、すなわち、或る魔術的な存在の形への世界の移行として、我々に与えられるからである。
自分の土地の中に囲い込まれている他人の飛び地、全ての死者は そこに、世界の中に 我々のまわりに存在している、
いいかえれば 1つの即自的な分裂、無差別的な空間的外面性であるべきであろう。
分割の働きは 悟性という、あの何より驚異すべき偉大な、いや絶対的なとも言うべき威力の技である。