War U2
War
■寒くて熱い
 今のカメラってとりあえず誰でも写真が撮れるようにできてますよね。写真の仕組みや技術的なことがわかってなくても、カメラが基本的な露出やピントを合わせてくれます。後は撮影者のセンス次第でいい写真(観る人の心に何かを感じさせる写真)になったり、ただ何かが写ってるだけの写真になったりします。自分の感性にまかせてシャッターを切るだけでいい写真を撮ってしまう、そういうセンスのある人っているんもんです。
 僕が初めてU2を聴いた時に感じたのはそんなセンスの良さでした。特にギタリストのジ・エッジ。正直、そんなに技術的にすぐれてると思いませんでしたが、ディレイを活用した独自のサウンドや、曲の中ですごく効果的に響く音の使い方は、多くのギタリストの刺激になったに違いありません。その証拠にこのアルバム発表後、ジ・エッジの影響を受けたと思われるギタリストが次々現れたような記憶が…。当時なにかのインタビュー記事で読んだのですが、彼らはニューヨーク・パンクの影響を受けて音楽を始めたらしいです。というかそれ以前の音楽はぜんぜん知らないということでした。楽器を始めると同時にあの4人でバンドを作り、何の先入観もなく自分たちの感性にまかせてあの独自のサウンドを作り上げたのでしょう。
 アイルランドの寒空(アイルランド行ったことないですけど)のような澄み切ったサウンドに、ボノの情熱的な熱いボーカル。彼ら自身が意識している意識していないに関係なく、DNAに刻み込まれたアイリッシュの血も、U2サウンドの独自さの一因をになっていると僕は感じました。そう考えるとやっぱり音楽って面白いですね。
  80年代後半からU2はアメリカンサウンドに傾倒していき、その後もいろんな音楽を吸収、自分たちのサウンドの幅を広げていきます。いまやロック界のビッグネームとなり、押しも押されぬ存在ですが、初期の若々しい彼らなりのソウルミュージックが聴けるこの「WAR」は忘れられない1枚でしょう。シングル・カットされヒットした「サンデイ・ブラディ・サンデイ」「ニュー・イヤーズ・デイ」はやっぱり名曲です。その他の曲も魅力的な曲ぱかりではずれなしの名盤です。
 このアルバムがヒットしてる当時、来日したU2がなにかの音楽番組で「ニュー・イヤーズ・デイ」をプレイしていました。僕が驚いたのはエッジがギターを弾きながら、同時にピアノも弾いていたことです。右手でギターをカッティングしながら、左手であの印象的なフレーズを弾いていました。シンプルだけど印象的なフレーズ、それでいてアンサンブルの中で不可欠。彼らのセンスには脱帽です。
 今まで彼らのセンスの良さについて書いてきましたが、ひとつあまり感心できないセンスもあります。なぜでしょうね?ボノは?もうたいがい長い間第一線で活動してきてるのに。言いにくいですがあえて言わせてもらうと、なんでボノはいつまでたってもあんなに田舎のおっさんみたいな顔してるんでしょう?僕だけ?そう思うの?しかし、そんな垢抜けしないところも彼らの魅力のひとつかもしれません。よね?
 最近ではiPodのCMソングもヒットし、ますます活躍中のU2.僕も久しぶりに彼らの新譜を聴いてみます。実は90年代はあまりU2聴いてませんでした。すいません。
リリース 1983 The Crossing
おすすめ曲 New Year's Day
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