GOOD DREAMS(紙) THE ROOSTERZ
GOOD DREAMS
■Searching for Good Dreams
 ミシェルガンエレファントを最初にPOP JAM で見たとき「ルースターズを継承してるバンドがちゃんとおるんや」とシビれたと同時にこの手のバンドが市民権を得た(ように見える)事にロックの時代の終焉を感じたような気がする。
ジョンライドンが「ロックンロールは死んだ」と発言した時、ロックはまだ唾棄すべき価値のある存在だったはずだが、今はみんなロックが普通に好きなんだから。とほほ

 こんな時代にいつの間にか伝説のロックバンドとなった「ROOSTERS」が昨年のフジロックで再結成(解散)した。
ほとんどのファンが現役時代を知らないという点ではヴェルベットアンダーグランドの神格化と同じだ。

 何故ルースターズだけが特別なのか。
1、ヴォーカル大江のカリスマ性(一目瞭然)
2、オリジナルメンバーの力量が中途半端でなく凄い
3、R&Bをベースにしながらアルバム毎の変化が劇的
4、カッコいい(ミュージシャンにファン多し)

 等々。アルバム毎の変化はマニアのHPでも参照して下さい。ここで紹介したいのは「GOOD DREAMS」だ。
1stと2ndアルバムのR&Bから、大江の変調と共にROOSTERSは期せずして80年代の先鋭的サウンド=ニューウエーブと共鳴した。偶然は必然。
 このアルバムはオリジナルのリズム隊が解体する前後の時期のリミックス/未発表集で整合感に欠けるが、ロックが精神性であった時代の音を最もあからさまに体現している。
間違いだらけのこの世界の全てを拒絶し「GOOD DREAMS」を探し求める…純粋で利己的で自虐的なロマンティシズム。
当時エコバニ、リップリグ、バウハウス等と唯一タイマンはれる同時代のバンドはROOSTERZ(これ以後Z)だけだった。

 不安定な大江の詞がまた凄い。「ゴミ」の羅列にはじまり、豪雨の中彼女の事を車中でボンヤリ思い浮かべる「HARD RAIN」など映像を喚起する世界は唯一無比。このアルバムこそ時代とシンクロしたルースターズの臨界点だった。

 ここで私の立ち位置を明確にしなければならない。
当時ルースターズの精神性を継承する才能あるバンドに参加していたのだが(多分)下手なのでクビになりました。同時期自意識過剰の神経症で大江君の世界を(多分)共有いたしました。

「ドニー・ダーコ」は「GOOD DREAMS」を見たのか?

=====
「これも聴くべき!!」は私が最もシンパシーを抱くギタリスト花田率いる後期ROOSTERZのラストアルバム。オリジナルに劣らぬリズム隊を補完してロックアルバムとしての完成度は最強!
 (フジモト)
リリース 1984 FOUR PIECES(紙)
おすすめ曲 GOOD DREAMS
これも聴くべき!!
ROOSTERZ / FOUR PIECES
★★★★★
Super Bad
レコードレビュー05
レコードレビュー03
目次
42
43
photodelic
エブリデイ・ピープル トップ