三国志演義では、張角の弟である張宝と劉備が戦う場面では”張宝が馬上に髪を捌き、剣を片手に切っ先を天に向けて妖しげな法を使うとたちまち激しい風が吹き、雷が鳴り響き、一陣の黒気が天から下り、中から無数の人馬が殺到し、それを見た劉備は退却を余儀なくされ惨敗した”と書かれています。その後、劉備は朱儁の命令で豚や羊、犬の血などを集め、それを浴びせかけると張宝の妖術を破ることができたというのです。黄巾賊というと妖術使いのイメージが強い方も多いかと思いますが、それは、このためですね。しかし、実際には、この黄巾の妖術の話は明の時代に西遊記や水滸伝などの影響を受けて物語として面白いように描かれたと思われます。
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