第三回

2001.02.11

「浦沢義雄」ってそういうことだったのか!

ここ2、3年気になる脚本家がいた、浦沢義雄である。「はれときどきぶた」「デジモン」などをきっかけにその名前を意識するようになり、「忍たま乱太郎」で、かなり重要な役割を果たしていたということまでは、わかり、また、一部でかなり定評のある脚本家であることも解ってきたのだが、その詳しい経歴、素性がどうにもよくわからなかった。しかし、アニメージュ3月号で、小黒裕一郎氏の担当する「この人に話を聞きたい」というインタビューのコーナーで取り上げられたのが浦沢義雄氏だったのである。ありがとう小黒裕一郎!

さて、これまで疑問だった彼の出自にかなり興奮した。アニメ作品のデビューは「新ルパン」だったそうだが、それ以前に、放送作家として、「コント55号」や「カリキュラマシーン」などコントの仕事をしていたそうだ。そして私が一番驚いたのは、彼が日曜朝の不思議コメディーシリーズの脚本をしていたことだ。「ロボット8ちゃん」「バッテンロボ丸」「ペットントン」「どきんちょ!ネムリン」「勝手に!カミタマン」「もりもりぼっくん」など、タイトルを聞いただけで、ああ、あれか!と思われる20代の方は大勢いるのではないかと思う。これらの作品に浦沢義雄は参加しており、特に「ペットントン」では全話脚本を担当したという。「ペットントン」の脚本をやっていたということを知って、浦沢義雄の持つ独特のセンス、微妙な味わいのあるギャグの源流が何処にあるのか、その答えの回路がつながった気がする。

アニメ関係の資料しかあたっていなかったので、特撮、実写系のことまで気がまわっていなかったとはいえ、これだけの仕事をしていた人に、最近になって気付いたというのは、私自身のオタクレベルもまだまだであることを痛感してしまった。

さて、浦沢義雄氏であるが、この春から桜井弘明監督「パラッパラッパー」に、シリーズ構成、脚本で参加することが決定しているので、おおいに期待したい。


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