かみちゅ!感想ログ
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 第5回「ひとりぼっちは嫌い」
放映日 2005/8/2
脚本:倉田英之/絵コンテ:島崎奈々子/演出:さんぺい聖
作画監督:しまだひであき
▼あらすじ
風邪を引いて学校を早退してしまうゆりえ。
心配するが次の日も熱が下がらず学校を休んでしまう。
少し回復したゆりえは、誰もお見舞いに来てくれないことを寂しがる。すると弟のくれたお守りの力が影響したのか、ゆりえは幽体離脱してしまう
▼コメント
ゆりえが風邪をひいただけの事件らしい事件のない、完全日常話。
前回の「やっぱりおうちが一番」じゃないけど、こっちの方が「かみちゅ」的には本道だと思う。このまったり空気感がたまらんのです。
今回は前回のドタバタからゆりえが神さまのお仕事で疲れがたまって風邪を引いて、ゆりえは神さまだけどやっぱり普通の中学生でもあるんだ、そういったことを再確認するようなエピソードだったんじゃないかと。#4はその前ふりの為のエピソードだったわけですな。
ゆりえが熱を出したことで光恵が口には出さないが祀を責めていて、祀も責任を感じているという雰囲気が出ていたり、お母さんののそれまでとちょっと違うゆりえに対する接し方とか、直接的な台詞にはならない部分で、風邪を引いた時の本人とそ周りの人間がそれを心配する雰囲気、「ああ、ああいう感じだよね」というのが良く出ていた。
あと、意外だったのがゆりえの弟の章吉とみこが接近したこと。
いろいろ解釈が成り立ちそうだけど、あれは章吉がみこに気が合ってお守りを口実に話し掛けたんじゃなかろうか。でもみこは八島様にご執心。このカップルの今後の行く末も気になります。
幽体離脱したゆりえの浮遊シーンは作画もよくて、開放感に浸るゆりえがかわいかったのと、二宮くんの前で二宮くんには見えていないのに寝ぐせを気にするゆりえの女の子らしさがよかった。

▼その他
・ハッピー牛乳のCMがTVで流れてた。
・台詞しかないけど「ゾウリムシは意外にかわいいんです!」と言ってる生物の先生がイカス。
第6回「小さな決心」
放映日 2005/8/9
脚本:倉田英之/絵コンテ:こでらかつゆき/演出:高島大輔
作画監督:大河原晴男/レイアウト作監:千葉崇洋・藪野浩二
▼あらすじ
祀の発案で恋愛相談をすることになったゆりえ。
その相談者の一人が、ゆりえも思いをよせる二宮くんを好きだという。どうすればいいかというお願いに戸惑うゆりえは、つい二宮くんと同じ書道部に入ればとアドバイスしてしまう。
事の重大さに気づいたゆりえはすぐに自分もいっしょに書道部に入ってあげると提案し、はからずも、ゆりえは書道部に入部し、二宮くんに字を習うことになる。
▼コメント
うはっ、こそばゆ、あまずっぱ!
いいよー、こういうの大好きですよー
恋のライバル登場で、あたふたしたり、二宮くんに接近されてどぎまぎしたりコロコロ変わるゆりえの表情がかわいく、そしてライバルの能登さんも恋に恋する女の子といった感じで、これまたかわいかった。
二宮くんのキテレツな言動にぽーっとなる恋は盲目なゆりえと能登さんに、あきれてつっこめない祀と光恵という構図も面白かった。
能登さんが、ゆりえが二宮くんが好きなことをゆりえの態度を見て女の直感で気づく過程がきっちりかかれていたり、積極的な能登さんと臆病なゆりえの対比もあって、いつにもまして少女マンガテイスト。
今回はゆりえの「神さま」といファンタジー部分よりも普通の中学生の女の子という側面が中心で、脳内妄想中学生観察アニメを地で行く、な内容に大満足です。

▼その他
・祀と光恵がアイスばっか食ってた。その中でEDの「ソーダ味のアイスキャンディー、ギラギラお日様の下半分こ」という歌詞の中で歌われてる、二つに割れるソーダアイスを食べているシーンがあるのだけれど、割るのに失敗して祀の持ってるアイスの方がちょっと大きいという、あのソーダアイスにありがちな光景が再現されている。
そういえばあのアイス最近見かけないなぁ。
第7回「太陽の恋人たち」
放映日 2005/8/23
脚本:倉田英之/絵コンテ:こでらかつゆき/演出:浅野勝也
作画監督:金子ひらく・千葉崇洋
▼あらすじ
さびれた海水浴場にきたゆりえたち。そこで廃墟となった海の家「はまかぜ」を見つけ探検し、残された写真たちを発見する。
その後、神さま協会の集会で「はまかぜ」の神さまたちに会い、昔そこで出会ったカップルの行く末が知りたいという話を聞き、ゆりえは協力することになる。
▼コメント
水着回つーことで、三人娘の水着が!
しかし、体型がリアルというか、光恵と祀の下半身の肉付きがなんか大変なことに。あと光恵の胸でか!(コメンタリでハナハルさんのコミック版の光恵の胸が大きかったので、みんな対抗しているとか言ってたけど、これか!)
なんか、こー、かみちゅのエロスはスカートとの裾と脚の描き方もそうだけど、他作品とはまったく違ったベクトルに情念が向いてます。

で、内容の方はハッピーでノスタルジーなメルヘン話、先週のラブコメ回とは別ベクトルでむず痒くなるいいお話だった。
「はまかぜ」の神さまたちが言う「人に思い出されるのが一番嬉しいよ」というのが非常に意味が深くて、神さまといえども、人から祀られなくなったり、必要とされなくなったりすれば、忘れられ力を失っていってしまうものであるという、考え方がベースに合って、それを、寂れた海岸、かつてにぎわっただろう海の家の廃墟に残る人の記憶の残滓とそれを見守っていたかつての「神さま」の存在と重ね合わせて描いていたのが上手い、というか「神さま」アニメならではという意味でも秀逸なエピソードだったんではないかと。
あと今回はゆりえのパパ・ママのラブラブっぷりといい、子供向けアニメっぽい内容といい、なんかちょっとミンキーモモを思い出した。

▼その他
その他
・「菅原君は欠席でーす」がツボ、学問の神様・菅原道真のことかー
・「私みたいな一発やもいるからさぁ」といってる神さまは「紅茶きのこ」?
・金髪サーファーは祀のお父さん?
第8回「時の河を越えて」
放映日 2005/8/30
脚本:倉田英之 絵コンテ・演出:小坂春女 作画監督:しまだひであき
▼あらすじ
戦艦大和の魂を呉の港に返してあげて欲しいと、依頼されたゆりえは、大和の魂と同調するため大和についていろいろと調べ始める。
▼コメント
うーん今回はちと微妙。
「かみちゅ」的にあくまでメルヘン、ほのぼのとして消化しようという姿勢は理解できるのだけれど、そもそも戦艦としてつくられた大和に対して「戦争なんかに使われちまって云々」というじいさんの台詞には違和感を禁じ得ないし、大和の魂が戻ってきたはいいとして、じゃあ、大和の乗組員達は?という部分には踏み込まずにスルーされているのも、軍国主義とか戦争美化とか批判されるのを恐れて腰が引けてるようで、据わりが悪い。
なんちゅーか、わざわざ戦争、特に大和という超有名な題材を使うというだけで、リスクが高くなるのをわかっていて、何で持ってくるかなと思わずにはいられない。
それもこれもこれがTV朝日が協賛している映画「男たちのヤマト」のセットが尾道にあることを踏まえての宣伝協力企画だったんじゃないかという気がしてなんだかなぁ。

ただ、好意的に解釈するなら前回の話がゆりえの両親の世代の「懐かしさ」の話だったのを受けて、それよりも上のじいさんの世代の青春時代はまさに戦中でありその「懐かしさ」や「輝かしいもの」の象徴として「大和」があるという形で対応させたかったのかなーと。

▼その他
・ゆりえの部屋にムークさんのぬいぐるみが!間違いなくスタッフのお遊びだなこれは
・ゆりえと大和さんの通信の助けをしているもののけは「パンチラワカメちゃん」だそうです、コメンタリでいってました。



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