ソ・ラ・ノ・ヲ・ト各話感想
■ 第一話 「響ク音・払暁ノ街」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:神戸 守 演出:神戸 守 作画監督:赤井俊文
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背景美術や、音楽、世界観が強く印象に残る第一話。
といっても世界観に関する説明は、直接的な説明は殆ど省いて、カナタが赴任先の街について、そこで道に迷い、行われている水かけ祭りに巻き込まれて・・・とカナタの視線と祭りを通して、この作品の舞台となる街を丹念に描写していくことで、世界観を強く印象づけている。
舞台のモデルがスペインのクエンカということになっているが、街の風俗や小物は西欧的なものと日本的なも(りんご飴とか焼きおにぎり?とかお面とか)のがミックスされていて面白い。
公式ページでの登場人物の名前に漢字表記があって、西欧風の世界観で、なんで名前が漢字?と思っていたけど、文化的にごっちゃになっている世界なのね。
カナタが辞令を受け取るときサインじゃなくハンコだったのはちょっとウケた。
水掛け祭りの由来となる街に伝わる伝承を語る下りで、神戸監督がエルフェンリートでも使ったクリムト風の絵が使われてた。なるほどここで使うか。
伝承に語られていた炎の乙女が、カナタたちのこととダブらしているというのはすぐわかることだけど、今後その伝承と同じ事が起きる展開があるのかどうか。
とはいえこういった伝承、神話っぽいものを出すことで、街が長い時間や歴史を経てそこにあることを感じさせて、世界観に深みや広がりを与える効果は高いかも。
と言った感じで、街や世界観の描写に力点がおかれた過ぎたせいか、逆にキャラ描写の印象がやや薄くなってしまったかも。
実際カナタは小隊の中でまだリオとしか出会っておらず他のメンバーと会話すらしていないわけで、キャラに関しては他のキャラとの絡みが増えるであろう二話以降を見てみないとなんともいえないかも。
ただカナタのキャラはちょっとテンプレ的で借り物的なリアクションをするところがやや気になった。
全体の作りとしては、期待通りに神戸守らしい上品な空気感が全面に出ていて個人的には大満足。
むしろ予想よりも、おとなしかったかなあ。
その他、気になったポイントとか
・リオが「ついてこい!」と叫んだあと風呂に入っているカナタを窓の外から移すカットに飛ぶところが、神戸守らしくていい感じ。
・戸松遥のED、本編がちょっと湿っぽかったので、あの元気のあるEDは悪くないと思った。
・OPの曲はすごくよかった。次週ちゃんとした絵がつくのかな。
・二週目見直したらOPでくじ引きしてた意味がわかった。リオがフィリシアにハメられたところだったのねw
・水掛祭りやっているところのモブいいなあ。固定カメラの前を桶か何かを抱えて周囲を気にしながら真剣な顔している女の子が横切るんだけど、あれ妙に気になった。
■ 第二話「初陣・椅子ノ話」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:神戸 守 演出:田中孝行
作画監督:中野良一・長谷川友香
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クレハメインのお話。
食事の席で、今までクレハの隣でリオの位置だった席にカナタが座り、リオを慕っていたクレハは、それが少し面白くない。
カナタへ砦の案内をするようにリオに命じられたクレハは、カナタにちょっと冷たくあたり、カナタに舐められたくないクレハは、少し大げさに、第1121小隊や砦について説明をはじめる。
が、本来ゆるゆるの部隊であることを自覚しているクレハは、苛立、空回りをしてしまう。
そんなクレハのちょっとした内面のゆらぎを丁寧に追いながら、砦の内部や、小隊のおかれた状況などが細かに描写されている。
そうこうするうちに幽霊騒動が起き、クレハとカナタで幽霊の正体を突き止めるため、廃墟になっている砦の奥に入り込み、そこが昔学校であったかもしれないことを知る。
(ここは、さんざんキャラデザが似ている言われているけいおん!をもろに彷彿とさせて、もう釣りとしか思えない)
騒動をきっかけに、クレハとカナタは打ち解け、ラストで砦の奥で見つけたみんなと同じ形の椅子をクレハがカナタのために用意し、クレハがカナタを受け入れたことを形で示す終わり方は、気が利いててスマート。見直して気づいたが、最初の椅子はリオが間に合わせで持ってきてカナタに座らせている、この対比があることでタイトルにも入っている「椅子」の持つ意味が強化されていて非常にうまい。
1話よりもキャラよりの話になっていて、特にクレハの描写が丁寧で、カナタとのやりとりも、ちょっとした間で面白さが出ていて、自分の好きな神戸守らしさが全面に出てきて、個人的には大満足でした。
その他ポイント
・首都へのホットラインについて説明した後、クレハとカナタがホットラインを見つめて、固まる時の間が絶妙。クレハが大げさに言ったはいいものの、いかにも一大事が起こってホットラインがなることなんて、とてもありそうにない、と言った雰囲気の微妙な空気が流れてユーモアのあるシーンになっている。こういう間の上手さはさすが神戸監督。
・お風呂は、今後みんなで入るフラグだな。
・部屋の壁面などのタイルや調度品が細かい。
・インタビューなどで明暗にこだわっていることに触れられていたので、ランプや窓から差し込む光などによる室内の明暗のさを見ていると、なるほどと思える。
・多脚戦車タケミカズチ意外に大きい、これはやっぱラスト付近で動くのかなあ
・タケミカズチを前に、動かないタケミカズチと自分を重ねるクレハの苛立は、今後の伏線になりそうな感じ。
OPについて
今回からOPに1話で出てきたクリムト風の伝承壁画を使った絵が付く。
主にベートヴェン・フリーズという絵を元にされているようです。
ベートーヴェン・フリーズ - Google 画像検索
クリムトは神戸守監督のエルフェンリートのOPでも使われていて、その時のインパクトが強かったので、今回もそれを使用していることに関しては、ちょっと微妙な感じ。
もっと新しいものが見たかったなあ、という気がしないでもないです。
エルフェンリートには作品の雰囲気からクリムトはものすごくはまっていたと思うのだけど、ソ・ラ・ノ・ヲ・トではどうなのかなあ、と
http://www001.upp.so-net.ne.jp/kuroneko/Klimt/Beethoven1.htm
>クリムトの「ベートーヴェン・フリーズ」はクリンガーのベートーヴェン像のように、直接的なベートーヴェンへのオマージュではない。むしろ、第9交響曲を含む音楽全般、ひいては芸術そのものが人類の唯一の救いであるという自負をあらわしたものであるといえよう。
といったあたりは音楽をテーマにして、ということでの引用ではあるみたいだけど。
■ 第三話「隊ノ一日・梨旺走ル」
脚本:吉野弘幸
絵コンテ:福島利規 演出:福島利規
作画監督:上田峰子
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リオメインのお話。
カナタが熱を出して倒れ、死んだ(おそらく)母のことを思い出し動揺するリオがカナタを救おうと右往左往する様を描きながら、リオの背景を直接的な説明を避けてなんとなーく匂わせる、という作りになっている。
確証は今ひとつだけど、リオの父親は軍の偉いさんで、母親はすでに亡くなっている。
リオが宗教関係に嫌悪を示すのは母親の死に絡んでのことで、シスターに謝罪するのもその件で、つらくあたっていたといったところか。
カナタが子供の頃であったトランペット吹きの軍人のお姉さんはリオの元上司?
一話から出てきているリオの鈴はその軍人お姉さんの形見?
と言った感じで、なんとなくわかるけど、はっきりとはしない。
辻占煎餅とか、八百万の神とか、味噌とか、今回も和風ネタをちりばめたちゃんぽんな世界観、も含めて、すべてを明言しないこういう描き方を面白いと思うかどうかで評価の割れそうな作品ではあると思う。
自分は好きなんだけどね。
今回、カナタが自分が「ミソッカス」であるという少なからずコンプレックスを抱えていて、今まで気を張っていたということがわかり、一方でリオは、しっかり者に見えて、突発的な状況にあたふたしたりと、弱い面を見せて、キャラとして人間くささが少し垣間見えて来た点は良かった。
その他。
・雪食べたいというカナタは北の生まれなのか
・リオだけは箸使わないとこみると出身地域が違うのか
・タケミカヅチちょっとだけ火が入って起動するとこだけやたらSFチック。
・タケミカヅチに記憶されていた曲はアメイジング・グレイス
■ 第四話「梅雨ノ空 玻璃ノ虹」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:神楽坂時市 演出:田辺泰裕
作画監督:愛敬由紀子・木村 智
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ノエルメイン回
ノエルとカナタがそれぞれお互いが持っている力を認めあい、距離が近くなるという大筋を軸に、カナタがガラス工房のおっちゃんの助言で自分の音をつかむことができたという話と、タケミカヅチのパーツがカナタの絶対音感能力で完成するという話があって、カナタが主人公らしい存在意義を見せる回だった。
脚本的には構成も上手く、そつなくまとまった話ではあると思うのだけど、ノエルとカナタの関係を深める話としてみるなら、そこをもうちょっとあざとくても描いても良かったんじゃないかと思える。
前回と比べるとドラマ性が薄く、ノエルの掘り下げ話としては弱い気がする。
街の背景美術は相変わらずいいんだけどなあ
■ 第五話「山踏ミ・世界ノ果テ」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:藤森かずま 演出:伊藤祐毅
作画監督:川崎愛香
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遠足と見せかけた、監視装置の定期チェックを兼ねた行軍訓練だったけど、やっぱり遠足で温泉回。
あれー?3、4話と比べるとヘンにドラマやらない方が面白いな。
糞重い背嚢を背負わされたところのテンポのいいやりとりとか、カナタ、クレハ、ノエルの微妙にずれた掛け合いなど、コメディ回としてよく出来ていたのではないかと思う。
キャラ紹介が終わって、キャラだけで話が回せるようになった、というのもあるだろうけど、ようやっとキャラが生きてきた感じ。
・手紙もらわず、つまらなそうにしているクレハは家族いない?
・クレハはリオねらいかと思ったら、まさかのクラウス
・ノーマンズランドは核の爆心地っぽいなあ
■ 第六話「彼方ノ休日・髪結イ」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:池添隆博 演出:三浦 陽 作画監督:中路景子
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砦の乙女の裏稼業と彼方の休日のお話
リオたちの密造酒取引の三文芝居の結末とその裏での彼方の過ごす休日がリンクするという時間軸シャッフルな構成。
うーん。可もなく不可もなく。
休日話なら休日話にしぼって見せて欲しかったなあ。
せっかくカナタが街の中うろつく話なのに。
後半のドラマもいい話だったけど、ユミナと孤児のミシオに持ってかれて、カナタ自身ははあまりからまないし。
・ミシオの服のセンスの壊滅的なヤバさは、ユミナの性なのかw
・カナタがリオの髪をふきふきしてあげるところはよかった。
■ 第七話 蝉時雨・精霊流シ
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:松尾 慎 演出:松尾 慎 作画監督:河合拓也
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フィリシア過去話編
死者の魂を迎えるお盆の行事に絡ませつつ、フィリシアが昔戦った戦場での出来事を思い出しつつ、この世界の背景を語る、といった話。
話としては今まで匂わせてきたことの設定説明を念押しで具体的に書きました、という以上の何ものでもなくて、なんとも感想の書きようがないなあ
フィリシアの「世界に意味はない云々」や「この子たちに同じ思いをさせたくない」等のセリフがテンプレ気味な上に、作品としての狙い所というかテーマそのまんまをフィリシアに語らせちゃったような気がするんだけど、これで良かったのかな。
正直にいって、こういう話をわざわざ書くなら、5話みたいな隊員の日常ホノボノコメディ話を延々描いた上で、最後や隙間にちらっと影を見せるというやり方のが、断然いいし個人的にはそっちのが好きなんだけど。
■ 第八話 電話番・緊急事態ヲ宣言ス
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:大久保富彦 演出:大久保富彦
作画監督:徳田夢之介
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電話番をしていたカナタが恥ずかしい格好をさせらた上におもらしする話。
って書くとかなりヒドイ話だけどけど、今回はおもしろかった。
アバンで電話の前で恥ずかしい格好をして、おしっこを我慢しているカナタのおかしな状況を、見せて「どうしてこうなった!」というのを見せて行く構成も、上手くハマってた。
前回のシリアスに比べれば、シモネタだし、どうでもいい話ではあるんだけど、こういうどうでもいい日常話の方が明らかに面白い、と思うのは個人的な嗜好の問題なのかなあ。
影のある世界観というのは、最初の3話くらいまでで、すでに十分語られているのだから、もっともっとどうでもいい日常話をキャラにフォーカスして描いていく方が、7話で語られたテーマを際だたせることができるし、それこそがこの作品の本道だと思うのだけど、なんか中途ハンパで、煮え切らない。
・リオが料理下手というのは、今回はじめて出てきたけど、こういうのこそ一話くらい使って書くべきだよね。
・リオの身分に関する伏線が今回で割と確定的になった感じ。
・そういえばおもらしはエルフェンリートでもあったなあw
・ある意味吉野脚本的には今回は一番得意な話なのかも。らめぇ、とかいわせんなよw
■ 第九話 台風一過・虚像ト実像
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:青井小夜 演出:青井小夜
作画監督:野田康行
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今回は日常話ではなく、台風の中行方不明になった男の子を捜索して助ける中、クレハとクラウスが危機に陥入り、それをタケミカヅチを使って救い出し、カナタのラッパもようやく出番があったりと、今まではなんだったの?と思えるくらい事件もドラマもあるしっかりとした話だった。
戦車乗りの英雄だったというのはクレハの思い込みで、実はただのヘタレの通信兵だったクラウスさんが頑張るという後半の展開は、中々良かった。
刺青の件でクレハには、思い込みだったことがバレたけど、慕うにたる存在だとクレハが再認識するという展開はこういう話だとよくある展開だけど、クラウスさん自身が思い込みだったという誤解を解かず、クレハにバレたことにも気付かずそのまま、というのがタイトルの虚像と実像に上手く絡んでいるのも面白かった
家族をなくし孤児だったクレハがクラウスを父親のように慕う一方で、リオがその家族、特に父親のことで気持ちが荒れているという対比が置かれていたのも面白い。
うっかり怒鳴って、フィリシアにたしなめられるリオは外面に反して中身は弱そうだなあ
クレハとクラウスの絡みもよかったけど、その他にも今回はいいシーン多かった。
ノエルがだんごむしに感動しているとことか、クレハ、カナタ、ノエルが3人でパジャマトークしているところ特に「ピーマンむしゃむしゃ食べてたんだよ!」のあたりのカナタとか、
演出的にけっこう好きな回だったかも。
■ 第十話 「旅立チ・初雪ノ頃」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:鎌倉由実 演出:藤本ジ朗
作画監督:関口雅浩
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リオに関して一話からずっと張り巡らしていた伏線が一気に回収され、話が大きく動く回。
山の上に住み、いつ帰るともわからない旦那と息子の帰りを待ちながら家を作っている老女ジャコットに、リオが自分の母親の姿を重ねる形で、リオ自身の出生と、置かれた立場を遠回りに語り、リオが迫られていた自らの役割の選択を決意し砦を後にするまでを描く。
今までの回と比べてもがらっとムードの違う演出で、特に老女ジャコットの死やセーズの街を回るカナタとリオの止めのショットの連続から、リオがセーズの街に来た時にこの街を迷路だと思ったと語る下りなどが印象的だった。
カナタとリオの出会いがイリア皇女殿下と音楽が結んだ奇跡で、それがまた迷っていたリオを動かしたというのも、この作品の中心の物語たる部分に触れてきていたのも良かった。
ただ惜しむらくは、リオ出自に関して張り巡らしてきた伏線の周到さに比べて、リオとカナタの間の関係性の描写が、今までの話で上手く積み上がっていたとは言い難く、その分も含めて、全体的に唐突感があり、感動が薄まってしまったことは否めないのではないかと思う。
とはいえ、やや思わせぶりすぎるところもないではないけれど、視聴者に解釈の幅を委ねる作り方は今更というか、ようやっと自分が好きな神戸守の真骨頂が見ることができたなぁという感じで、満足。
■ 第十一話 「来訪者・燃ユル雪原」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:平川哲生 演出:平川哲生
作画監督:河合拓也・毛利志乃 舞・森 光恵
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カナタとクレハがケガを負った敵国の兵隊を助けたことを端緒に、今まで平穏だった時告砦に緊迫した事態が迫るという話。
言葉の通じない敵兵を介助しようと一生懸命なカナタとノエル、一方でクレハは敵兵が現れたことに不安を見せ、今までの砦にあった緩んだ空気を巧みに絡ませながら、戦争が近づいてくるのではないかという緊張感の高まりを徐々に上げて行き、ラストのノーマンズランドに敵の大部隊が!というところの盛り上がりへのつなぎが非常に上手い。
ノエルの過去と「見えない死神」、カナタの見た天使の化石、敵兵が知っていた炎の乙女の伝説等々、張り巡らしてきた伏線にも蹴りをつけるべく、最終回に向けて上手く盛り上げてきて、中々見ごたえある回だった。
・敵兵の持ち物から拳銃が出てきたのを見てぎょっとするクレハのシーンの流れが中々うまかった。
■ 第十二 「蒼穹二響ケ」
脚本:吉野弘幸 絵コンテ:神戸守 演出:神戸守
作画監督:赤井俊文
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両軍にらみ合う中、タケミカヅチを駆り戦場にあらわれたカナタがアメージンググレイスを奏で、戦闘を食い止めるという話。
血を流す事なく、戦争を止め、リオも砦に戻り大団円。
砦の乙女の伝説も絡め、伏線も綺麗にまとめて、そつなくまとめた最終回といったところ。
作画、演出的にも、作品の落とし所としても、実際のところ文句のつけようがないのだけれど、どこまでも予定調和的で、言ってしまえば無難な終わり方という感じしかしなかった。