誕生日のパラドックス

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ちょっとカクテルブレークで、パラドックスではない問題を考えます。
中学時代、「このクラスには同じ誕生日の人が二人いる」という賭けをして勝ったことがあります。その頃のクラスの人数は50人くらいでしたが、この賭けが勝率5割になるには、何人いればいいでしょうか?

これはパラドックスではありません。単なる日常生活での感覚の差です。計算はちょっと面倒ですが、今なら計算機があるので簡単に出来ます。

勝率5割を超える人数は23人! 40人なら同じ誕生日が二人いる率は90%を超えます。50人なら97%になるので、まず負けることはないでしょう。但し、あくまで確率ですから、大きな賭けをして後悔しないでくださいね。

日常の感覚と一見異なる問題は沢山あります。3角形のカクテルグラスで、中身が半分になるのはどの位飲んだ状態でしょうか? 直径が半分のおにぎりは、何個食べると元のおにぎりと同じ分量でしょう?

アメリカのコインは金額が重さ比例になっていて、1ドル硬貨は50セント2枚、25セント4枚、10セント10枚とそれぞれ同じ重さです。50セントが1ドルの半分しかないようには見えませんね。

答えはカクテルは高さで約1/5飲んだ状態、おにぎりは8個です。上のビー玉8個で手前のボールと同じ。体積や重量は寸法の3乗に比例するので、自動車の設計をしていたとき、同じ負荷や強度基準を船のタンカーに応用したら、全部ムクの鉄の塊にしても耐えられなかったことを思い出します。

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