フェルミのパラドックス

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「宇宙に知的生命が発達しているなら、何故現在の宇宙が知的生命で溢れていないのか?」

空飛ぶ円盤の話で盛り上がった後の昼食時、物理学者フェルミが突然、 「みんな、どこにいるのだろうね」とつぶやいた(多分イタリア語で)そうです。僕の一番好きなパラドックスです。

科学の進歩は素晴らしい加速を見せています。人類は文字を発明した後5000年で空を飛び、 その後100年で月まで行くようになりました。あと1000年も経てば、宇宙へ移民しているかもしれません。

1000年で無理なら1万年でも10万年でもいいでしょう。地球に生命が誕生するまで5億年、 それから人間になるまで40億年かかっています。しかし一旦知的生命が生まれれば、 ズッカーマンとハートによれば数百万年で宇宙へ植民が行き渡るそうです。これは宇宙の年齢130億年から見れば、ほんの一瞬のことです。

銀河系だけをみても、地球型の衛星を持つ恒星は沢山あると思われています。それらに発生した知的生命体の中には、 地球よりほんの僅か(数百万年程)早く発生したものもあるでしょう。
それなら、 何故それらの知的生命体が現在の宇宙に溢れていないのでしょうか?

スティーブン・ウェッブの「広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由」では、このパラドックスを正面から取り上げ、 全ての可能性について詳細に検討しています。著者は一つの回答を示し、これだけが正しいとは限定せず、 各自が自由に考えていいのだと結んでいます。現代の科学ではまだ「正しい」一つの答に絞り込むことは不可能でしょう。

おこがましいですが、僕もウェッブの著書をガイドに、この答えを考えてみようと思います。 (本の抜粋ではないので要点は多少異なっており、かなり独断的です)
この世とは何か、 自分とは何かという、無門和尚の課題にも関係あるかもしれません。

スターワーズトリビア

C3-PO: 通訳、同型にK3-PO、TC-14など。(上のは銀色なのでTC-14らしい)
R2-D2: メカニック、同類はR5-D4、R4-P17など。

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