血液型と性格

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A型は几帳面でO型はおおらか? A型とO型は相性がいい?
ちょっとコーヒーブレークで、血液型と性格をテーマに遺伝を考えてみます。

血液型と性格の関連は全く根拠がないと言われています。しかし血液型が遺伝であり、性格も遺伝するかもしれないと考えると、一概に星占いや姓名判断と同様のナンセンスだと決め付けることは出来ないでしょう。

遺伝形質を運ぶ遺伝子は染色体に乗って移動します。人間には46本あり、 全部で3万個あるという遺伝子は染色体にそれぞれ約500〜2500個ずつ乗っています。血友病を運ぶ遺伝子が男女を決める染色体と一緒に動いていることは有名です。

ABO血液型遺伝子は第染色体にあり、これには1076個の遺伝子が乗っています。遺伝子は精子卵子製造時に組み替えが起こるので、一つの染色体上の遺伝子が全て一緒に移動はしないですが、中には組み替えが起きにくくグループ化された部分があり、血液型も何かの遺伝子とグループを作っているかもしれません。

野生のキツネの中から、人間に馴れやすい性格の個体だけを選んで繁殖させ、20年で犬のように尻尾を振って寄ってくるキツネを作り出した例がありますが、その性格変化と共に、耳が垂れ、毛色が変わり、外見まで犬のようになってきたそうです。「馴れやすい」という性格と「耳が垂れる」は同じ遺伝グループに入っていたのでしょう。

耳たぶと顎の形も関係がありそうです。福耳の人は頬も丸くたっぷりしており、耳たぶがそげたように細くなっている人は顎がとがっているでしょう。周りの人を見回してみてください。米国人の場合、眼鏡のレンズの中央のハの字型の隙間は鼻梁の形状に合わせるようです。日本人はめちゃくちゃですが、これは遺伝とは関係ない。

血液型も、一緒の遺伝グループの中に性格に関連するものがあるかもしれない、というのが今回の趣旨です。しかし一般に言われている血液型と性格の関係に賛同したのではありません。関係あるという信頼のおける統計データが発表されたことはまだないでしょう。

次はまた真面目に、生物の複雑な構造について考えます。


上左はロシアでの結婚披露。屋外で写真を撮るのが慣例?
右は音程の変更可能な打楽器ティンパニの表示部ですが、OABはありません。


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