生命誕生

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雪の結晶はSnowCrystals.comのお許しを得て使用しました。
結晶の素晴らしい写真が、解説と一緒に掲載されています。

雪の結晶は見事な6角形の華を作ることがあります。では、札幌とモスクワ郊外で、同じような雪印を見たら、二つの結晶は同じ結晶から分裂して出来たものだ、と言えるでしょうか。

同じ結晶は、結晶を作る気象条件が同じであったことを示すに過ぎず、溶けて流れりゃ皆同じです。富士の高嶺と先斗町で多少違う雪になったとしても、基本は水の分子の特性から必然的に生じたものであり、六角形の基本は保たれているでしょう。

遺伝子を構成するDNAは、糖、リン酸、塩基からなるヌクレオチドが鎖のように繋がったものですが、その塩基にはアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)、シトシン(C)という四種があり、連続する3個が1セットで一つのアミノ酸を指定します。例えば、C-G-Gはトリプトファンを示す、等です。

この塩基3つのセットはコドンと呼ばれますが、これは全ての生物、昆虫から人間、恐竜まで、同じものを使っているそうです。だから生命の根源はひとつであり、生命の誕生は一度しか起こらず、全ては一つの点から出発した、と考えられています。

そうでしょうか? これは全く僕の独断ですが、コドンが全て同じだから、同じ祖先を持っているとは限らないでしょう。原子分子は元来寄り集まる性質を持っており、その組み合わせの過程で「自己組織化」の結果として、アミノ酸やDNA構造が必然的に生み出された、とは考えられないでしょうか。

もし他の宇宙に生命が生まれていたら、地球とは全く異なるものになっているだろう、と言われますが、生命の誕生が原子分子の特性から生まれる必然のものであるなら、分子構造も、アミノ酸も、DNAの暗号であるコドンも、そして蛋白質の種類も、全く同じものになる可能性が大きいでしょう。

これはとんでもない理屈で、見たことがないです。次でもう一度考えてみます。


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