核戦争で最後に生き残った、たった二人の男女が、廃墟の中で巡り合った。 　「さあ、沢山子供を産んで、二度と戦争のない平和な楽園を作ろう！　君の名は？」 　「イブ・・・　あなたは？」 　「ジョージ」 ハーラン・エリスンの短編、「楽園の声」のさわりです。「残念、いいところまでいったのに」と、アンソロジーの編者アシモフがサブタイトルを付けています。 生物の細胞の中には重要な機能を持つ細菌の変種、ミトコンドリアが含まれていますが、これは精子によっては伝えられず、ミトコンドリアのDNAは女性によって遺伝されます。従ってこのDNAを追跡してゆけば人類の祖先を捜すことが出来ます。 一時これを使って、人間の祖先はアフリカであることがつきとめられ、その最初の人間を「ミトコンドリア・イブ」と呼んだことがあります。奴隷の子孫であった個人をとりあげ、その祖先をアフリカの一村落までDNAで遡ったテレビ番組もありました。これは根拠が少し変だったですけど、人類の祖先はアフリカ近辺であったようです。 どう解釈するにしても、地球の平和を乱すことになった人類の発端はイブでしょうが、平和を乱す２番目の人物は、最近のアンケートで、ジョージ・ブッシュになったことをエリスンは予知していた？ 右は「イブの噴水」。公園の反対側にアダムの噴水もあるのですが、面白くないので割愛。 左は我家のダックスの名前「テミ」をこれから頂いた、狩の女神アルテミスです。関係ないか。 目次へ・次へ