数年前まで〜私たち夫婦は、特に肥料に関して知識があったわけでもなく、リサイクル会社を営む極ごく普通の家族でした。
ただ主人は腕を機械に巻き込んでしまい右腕が不自由に、私は障害ではないのですが耳が聞こえにくいというハンディキャップがありました。
最初はゴミ減量の為だった…
私達は日々の作業に取組みながら、社会の中に溢れるゴミのこと、地球環境のこと、子供達の未来のことを考えていました。ある日、主人の父親から“昔はゴミを野積みにして肥料をつくっていた”と聞き、そこから私達の壮大な肥料づくり計画が始まったのでした。
気が付けば持ったことのなかった鍬を持ち、家事も十分にできないまま、終日畑で肥料作りの日々の中にいました。子供達とトラックの上でほかほか弁当を食べた思い出があります。
私達の取組みに反対する声もありましたが、試行錯誤を粘り強く繰り返し続けた結果、良質の肥料を作れるようになりました。その肥料の出来に、反対していた方をはじめ多くの方々に認めて頂き様々な応援も頂ける様になりました。生ゴミを肥料化することで生まれてきた正義感が支えになっていたのだと思います。 もともと和食の料理人だった主人は、農業資格を取得し、自分達で作った肥料で畑を始めました。近くの小学校の企画でリサイクルの授業をすることがあるのですが、野菜の苦手な子供達に朝採り野菜をそのまま食べさせたりしています。
良い肥料の入った元気な土で育った野菜の美味しさを通して、リサイクルを考えた時の肥料の重要な役割を伝えています。
『魔法の肥』は、近所の農家さんが「この肥は、魔法の肥のようやな〜」と言ってくださったところからネーミングしました。
『魔法の肥』には優秀な微生物はもちろん、夢や、人が生きて行くうえでとても大切な、目に見えない大切なものがたくさん入っています。 |