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所在地:奈良県吉野郡吉野町吉野山
最寄駅:近鉄吉野線「吉野」駅からロープウエイに乗換え、
終点「吉野山」駅から徒歩で約20分 |
当社は吉野八社明神の1つで、金峯山の山の入口に在り、「山口神社」とも呼ばれる。
672年(天智天皇2年)壬申の乱の折、吉野に兵を挙げた大海人皇子(天武天皇)が、この神社の神前で琴を奏でていると、後ろの山(振袖山)から袖を翻した天女が舞いながら現れ、吉兆を示したという伝説がある。この故事が五節の舞の起こりとされ、芸事にかかわりの深い神社となった。
また、1185年(文治元年)の暮れ、雪の吉野山で義経と別れた静御前が追手に捕らわれ、ここ勝手神社の神前で法楽の舞いを、居並ぶ荒法師達を感嘆させたとの話が伝わる。
当社の社殿は、度々の火災とその復興の歴史でもある。1604年(慶長9年)豊臣秀頼が改修したが、1644年(正保元年)12月に焼失し、翌2年再建された。しかし1767年(明和4年)またも焼失し、その後1776年(安永5年)再建された。この本殿は1992年(平成4年)に奈良県の文化財に指定されたが、その本殿も2001年(平成13年)不審火により、焼失した。現在その再建のための募金活動が行われている。
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[参考資料] 『現地解説板』 吉野町観光課 |
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祭神は天之忍穂耳命を主神として、大山祇命、久久能智命、木花咲耶場姫命、苔蟲命、菅野比売命の6神を祀る。
この階段を上がった正面の階段を更にあがったところに社殿があったが、2001年(平成13年)9月、放火と思われる不審火で焼失している。 |
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勝手神社のご神体は吉水神社本殿に祀られている。 |
元社殿のあったところは整地され何もない。幸いにして難を免れたご神体が近くの吉水神社に疎開されている |
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境内のほぼ中央にある「舞塚」。
義経と別れた静御前が追っ手に捕まり、舞をしいられ、
ここで舞ったと伝わる。
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境内にある折口信夫の歌碑。
『吉野山 さくらさく日に もうで来て かなしむ心 人しらめやも 迢空』
この歌碑は折口信夫の真蹟のまま刻んである。 |
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[2004年10月3日参拝] |
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