アナログVFO用 (AFC) を FT-101 へ適用する  ---2P---


--------- 基本的な構成は TS-510 系 (メイン 1ページ)と同じです。 --------JA0DCZ-----2012.05.05-----


--- TS-510 FT-101 共用方式(3ページ) へ進む ------ 2ndMIXoscの変動も加味して修正(4ページ) へ進む

キャーリアOSC, VFO, 2ndMIX 3周波数、読み込み方式修正(5ページ) へ進む


1、古い無線機のLC式アナログVFOの周波数変動を自動修正します。(LCD の表示で修正の様子が見られます)

2、1分間に100Hz 以内程度の変動であればどこまでも (1〜2KHz位まで) 追いかけて修正します。

3、キャーリア発信やローカル発信の変動を修正するものでは有りませんので、この2カ所での周波数変動はそ
  のまま、送受信の周波数変動になります。--- 十分にウォーミングアップしてから鳴合せ調整をして下さい。

4、ダイヤルを目的の周波数に正確に合わせなくても100Hz stepで自分から最寄りの周波数に移動して行きます。

5、この時に、移動する早さは 50Hzでおよそ25秒位です。50HzズレていてもQSO中にピタリと合ってくれます。


************  ページの下から回路図、.asm .EXE の各ファイルがダウンロードできます。 ************

************  ページ下方の画像と .asm ファイルの冒頭に有るコメントもご参照下さい。  ************


---------- 自動周波数調整装置(AFC)の簡単な動作説明 他    JA0DCZ 2012.03.26 ----------


   最初に、この装置に関する全てのハードとソフトウェアーについて動作及びその他を保証するものでは有りませ
 んので、各自の技量に合わせて自己責任で実験、研究をしてください。

 部品は通販で、秋月=PIC(16F84A),LCD(SC1502B**),OP-amp(CA3140E),(2.2uF)、佐藤電気=標準IC(74HC00),
 (TC4053)を調達しました。
 OP-amp はMOS(C-MOS)系であれば他のものでも使用可能と思われます。例(LMC662=ピンNo.注意)など=秋月



  offset 表示に対応する機種について

ア、原則とし FT-101 系用 ですが、周波数関係が同じで有れば他機種でも正常に表示するはずです。

イ、offset の表示周波数は 3.5MHz で計算されていますので、他のバンドで使用する場合も3.5MHz 台で表示され
  ます。例えば3.62MHz 表示の場合、3.5M帯はそのまま直読、7M帯は7.12を意味します。
  注意しなければならないのは14M帯以上の場合、LSBとUSBの 3KHzも考慮する必要が有ります。

オ、ソースファイルを公開しますので、興味の有る方は自由に自分の機種に合わせた変更や改良を加えて、より
  良いものに仕上げて発表して頂ければ幸いです。コピー、改造、再配布に関しては何も制約は有りません。

カ、アナログ機だが、周波数表示器が付いているのでこのAFC のLCD は不要、という方は回路図に示されている
  通りにLCD 表示器を省略して製作して下さい。-----無くても全く問題なく動作します。




  簡単な動作説明 -----------PIC 内蔵のプリスケーラの関係で(8Hz step)と(4Hz step)動作になります。

   次の点の他は、基本的に TS-510 系 (メインページ)と同じですので、メインページをご参照下さい。

  簡単な動作説明の中で TS-510 系と異なる点(3、と9、)です。

3、の変更点の説明

  TS-510 のダイアルは一回転 25KHz です。
  FT-101 のダイアルは一回転 100KHz で操作に若干手間取るのでロックまでの時間を少し長くしました。
  (周波数のチェック回数を2回から4回に変更しました)

3、±48Hzと±8Hz(20Hz Step)00Hz引き込み(吸い込み)方式ではダイヤルを正確に合わせる必要がない為に
  0.5秒周期で4回同じ周波数を確認(最短2.0秒)してロックする様にしました。



9、の変更点の説明

  FT-101 の場合 TS-510 よりも、送受切替時に周波数の飛びが大きく感じられましたので、ロック外れの範囲
  を少し広くしました。(引き込み無しで±16Hz を±40Hzに 、±8Hz引き込みで20Hz を±40Hzに広げた)

9、ロック外れの範囲はロックは引き込み無しで±40Hz 、±8Hzで±40Hz 、±48Hzで60Hz です。
  一度"00"Hz まで修正されると、更に上記の周波数範囲の修正を繰り返す事ができますので、極端な例で言え
  ば1KHzでも 2KHz のズレでも追いかけていきますが、一度に上記周波数範囲を超えるとロックが外れます。



    -------------------------------- 調  整  方  法 ---------------------------------


   下記以外は、基本的に TS-510 系 (メインページ)と同じですので、メインページをご参照下さい。

  A,アナログ部の動作確認 ----- 2、の項目でOP-amp 電源を 5V に変更した場合

2、PIC を乗せないで VFOにもつながない状態で PIC の2番ピン= RA3 に1KΩ位の抵抗を通して+5Vを加えて
  U.L (LED)が点灯すればOK で、この時にオペアンプ出力をテスターで見ると1.8〜1.9V 前後で安定します。

  同様に8番ピン= RB2 に+5Vを加えて Down (LED)が点灯すればOK で 、この時の出力電圧はゆっくりと 0V
  近くまで下がります。

  同様に9番ピン = RB3 に+5Vを加えて Up (LED) が点灯すればOK で 、この時の出力電圧はゆっくりと2.6V
  〜 2.7V 前後まで上昇します。

  これらの出力電圧はオペアンプの3番ピンへの分圧で変わってきますので、バリキャップの種類や動作点に依
  って少し変えてやると応用範囲が広くなります。
  場合によっては臨機応変に、アマチュア精神で少し変更してようすを見てを下さい。



    ------------------------ 電源電圧と FT-101 との接続について -------------------------


1、電源電圧は基本的に定電圧の 5V と 12V が必要になりますが、CA-3140データシートを見ると4.0V以上な
  ら動作するようなので実機でテストして見た所、以外と低い電圧でも正常に動作しましたのでオペアンプの
  電圧を 12V から(6V〜12V)に変更しました。------ (2V 分安全を見込んでいます)
  5V で動作すれば、電源が一種類で済みますので 5V でテストをしてうまく動作すればそれで良しとして、動
  作が不安定ならば安定動作するまで電圧を上げて様子を見るという手もあります。
  入力側の+、−は 12V での動作も考慮してそのままにしています。----- (半分しらばくれている)

  参考に、 電圧を下げるとOP-amp の出力電圧が低下するのは元より、スウィング(ドライブ)能力も低下し
  ますので、 RIT に接続しない無負荷での動作は正常でも、RIT 回路を変更せずにそのまま接続すると元の
  RIT 回路制御の電圧に引っ張られて出力電圧のスウィングが上手く行かない場合があります。

  対策は、 RIT 回路を OP-amp 制御のみに変更する。 OP-amp と RIT の接続抵抗を少し大きくしてみる。
  OP-amp 電源を正常動作するまで上げる。------------ その他、皆様の技術と知識でカバーして下さい。
  (私の現在使用しているFT-101では OP-amp 専用制御の 5V で正常動作しています。--- テスト続行中)

  但し、安定度は 12V 動作の方が安定しているように思えますので、テストして最終的に決めてください。

2、FT-101 はクラリファイヤーの性質上いくらうまく調整しても送受信の切替時に周波数が微妙にズレてしま
  い更に、送受信の切替時の一瞬 VFO 電源が OFF されてこの二つの現象に AFC はとても付いて行けま
  せん。
  そこで、クラリファイヤーの動作を停止したり、 VFO 電源が瞬断されないように回路変更する必要があり
  ます。
  上記に加えて、VFO の負荷が送信と受信で異なっている事で、微妙な周波数変動を引き起こしています。
  基本的には、ちゃんとしたバッファーを経由して AFC と接続する必要が有りそうです。
  変更方法は、回路図(.pdf)や VFO 周辺の画像を参考にしたり、皆様のより良いアイデアを駆使して安定に
  動作する方法を用いて下さい。

  以 上 JA0DCZ  松田



一番下から必要なファイルをダウンロードしてご利用下さい。


FT-101 の VFO 周辺画像

画像0



AFCのLCD表示画像PICを含めてIC 4個

画像1



AFC基板の様子

画像2



LCDはずした基板の様子、LCDはソケットで接続されています

画像3



回路図.pdfファイル

回路図.pdf


回路図.gifファイル

VFO(AFC)FT-101用の安定化.gif回路図---PICを含めてIC 4個の簡略方式



MPLAB v8.63で作成したソースファイル.asmです。
afc10y.asmFT-101

MPLAB v8.63でコンパイルした.EXEです。
afc10y.HEXFT-101


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私は、全くのアマチュアですので、質問に十分お答えが出来ない場合も多く予想されます。
私の知識を超える高度な質問には、回答時にその旨をお知らせしますので、更なる質問はしないで下さい。
なお、都合によりアドレスを変更したり、健康状態に依ってはアドレスを閉鎖しますのでお許し下さい。


-------@-------   JA0DCZ(松田)