足神神社前の休憩所横の水準点標識。 相良の起点から歩いてきた『塩の道ウォ−ク』。 昨年2月、最終目標地点と決めた県境、青崩れ峠はもうすぐそこに。 第10ステ−ジを池島バス停から足神神社に変更したので今回のこの 第11ステ−ジの距離は比較的短くなっている。 |
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水準点の少し先には悉平太郎の祠が見える。 この『青崩れ峠』までのコ−スはこれまでに二度歩いている。 従ってこれまでののコ−スとは違い、特別不安もなければ気負いもない。 今日はゆっくり紅葉を楽しみながら歩くことにしようと思う。 歩き始めようとすると、湧水を汲んでいた人から、この辺りで熊の姿を3回 ほど見かけた人がいるので注意するようにと言われ、ちょっと緊張する。 |
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林道をゆっくり歩いていくと『木地屋の墓』が見えてくる。 『塩の道音頭』に『栃の木水窪 ‥‥』と詠われている。 その栃の木やぶなの木を求めて流浪した木地屋の職人。 この辺りでもロクロを廻し、椀などが作られたという。 その木地屋の跡まで足神神社から1210歩、およそ20分の道程だ |
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横には木地屋の説明が ‥‥。 ここから山の中に道が続いているような気がしたので歩いてみた。 少し歩くと行き止まり。 再び林道を歩くことにした。 |
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ここまでは車も通れる林道、そしてここが最後の塩の道『モニュメント』。 青崩れ峠を経由して熊伏山、兵越し峠への登山道入り口でもある。 今日も登山者がいるのか車が2台ほど駐車している。 (先ほどの熊の話を思い出し、車を見かけたことで少しほっとする) ここまでの歩数は2170歩。足神神社からは30分程度。 |
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登山道入り口に到着する頃から空一面に黒い雲が広がった。 ひょっとしたら一雨くるかもしれない。 杉の大木が被い茂っていることもあって辺りは更に暗い感じがする。 |
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ここは信玄の腰掛岩。 気温が下がりカメラのレンズが曇る。 レンズの曇りと周囲の暗さで撮影を何度も失敗する。 ピンボケだが画像を明るく修正したので何とか分かるかな?。 |
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二つ目の木橋を渡る。 以前歩いたときにはかなり傷んでいたが付替えてあった。 この秋に補修したのか、まだ新しく安心して渡ることが出来た。 それにしても周囲はますます暗くなってくる。 過去2回はこの先の石畳に木漏れ日があたり風情を感じたのだが。 |
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この辺りに来ると雑木林になり周囲も少し明るくなる。 もみじなどの紅葉が目に入り、一層明るさを感じさせてくれる。 |
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道標がある。 このまま進めば青崩れ峠。 右(登る)に行けば兵越し峠方面。 |
この紅葉風景は静岡県側。 (生憎の天気、今にも落ちてきそうな空模様となる) 素晴らしい紅葉、日差しを浴びれば更に輝きそうだがちょっと残念。 |
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峠の石仏群、この石仏との再会、そして遥か遠く信濃方面の山並みを見て やっと最終目標地点の青崩れ峠に到着したことを実感する。 さて次はどうしようか?目標をもう少し先に置き換えようか?。 迷いはあるが、取り敢えずもう少し歩いてみることにする。 現在の時刻は10時、天候を気にしつつ信濃路へと足を進める。 |
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南信濃側の紅葉は時期的には少し遅いようだが素晴らしい。 それに登山道もよく整備されている。 この落ち葉を踏みしめて歩く感触もまた心地よいものだ。 『秘境はるか塩の道』に江戸末期には毎日40〜50人がこの道を通ったと 書かれていたことを思い出す。 |
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前方に四阿風の休憩所が見える。 周囲の落ち葉と休憩所、その向こうには青崩れが見え隠れする。 この青崩れの様子も冬が近づくこの季節だからこそ見える風景。 葉が被い茂った夏場には見られない風景ではないかと思う。 |
青崩れ神社から下ること15分、急な階段の下に登山道入り口の看板。 ここは南信濃村側から青崩れ峠経由『熊伏山』への登山道入り口。 ここから先は林道になるのか登山者らしき人の車が置いてある。 足神神社から4410歩、峠からは150mほど下がった地点。 |
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足神神社付近で見かけた『水準点』がここにもあった。 帰路の体力と天候を気にしながらももう少し先まで歩くことにする。 バイクが来たのでこの先の様子を尋ねてみた。 土地のものではないので詳しいことは分からないが、と前置きして、 ガイドブック載っている『せせらぎ荘』はまだずっと先ということだった。 |
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つづら折れの林道を下っていくと小さな沢があった。 脇にあるケ−ブルの柱を見ると八重河幹165と印字してあった。 ガイドブックには南信濃側に入り、石仏点在と記されている。 その場所を見落としたのか、この先なのか判らない。 峠からは300m程下り、雨もポツポツと降り出してきた。 これ以上先に進むのは無理、ここから折り返すことにしよう。 歩数は6870歩(峠から足神神社までの距離と同程度か)
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雨が本降りになったので、合羽を着て少しピッチを上げて峠を目指す。 写真20の水準点を11時に通過、登山道入り口に戻ったのは11時22分。 先ほど出会ったバイクがあったが、熊伏山にでも登ったのかな。 ここまで8970歩。 |
天候も回復し、峠も視野に入ってきたので周囲を見渡す余裕も出た。 落葉を踏みしめるカサカサという音も心地よく耳に伝わってくる。 少し歩いたところで上のほうから話し声が聞こえてきた。 |
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足神神社以来、人と出会っていないのでこの声になぜかほっとする。 近づくとそこには大勢のハイカ−が峠の風を避けて食事中だった。 磐田方面の人たちで登山道入り口までマイクロバスで来たそうだ。 暖かい御茶やみかんをご馳走になるが、とても美味しく今も忘れられない味だ。 ここまで9890歩、峠の気温は11度。
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峠から長野県側に向けてシャッタ−をきる。 春には南信濃村(現飯田市)の『かぐらの湯』から今日の折り返し地点、 までを歩くことを決心する。 ハイカ−の皆さんはだいぶ盛り上がっているようだが、お礼と挨拶をして 足神神社へと向かう。 |
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峠から5分ほど下ると今朝見た兵越し峠への道標がある。 10段程度の階段を登るとそこは静岡県側の林道終点。 ここから兵越し峠へは徒歩で2時間、往復4時間ということか。 車が反転するので駐車しないでくださいとの看板があった。 折角の機会だから石畳を通らず、林道を歩いて見ることにした。 |
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林道は蛇行しているので石畳の登山道より距離はありそうだ。 途中『軽トラ』が2台駐車してあったがどうやら猟師さんらしい。 イノシシ狩りかな?と勝手に想像して通り過ぎる。 |
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静岡県側の登山口に戻ってくる。 下りだからあと20〜25分分程度で出発地、『足神神社』到着か。 歩数計は11484歩。 |
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心配した雨も一時的なもので無事足神神社に到着。 これで遠州側の『塩の道』は完全踏破することができた。 今日の最終歩数は13673歩となった。 |
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いつものことだがここで寒さを避け遅い昼食をとる。 その間もこの銘水を汲みにくる人は後を絶たない。 真冬は道路が凍結するのでこの時期が最後のチャンスということだ。 今汲んでいる人は焼津からきたという、銘水の銘水たる所以だ。 また機会があれば熊伏山や兵越し峠を歩いてみたい、そんな思いを 胸にこの地を後にした。 |
参考記録。
歩数 足神神社 〜 青崩れ峠 片道 3100歩程度。
歩行時間 約1時間程度(写真撮影程度の休憩)
交通手段(往復)遠鉄バス及び市営水窪バス
(池島〜水窪駅間の市営バスがあるが本数少なくバス利用は困難)
(数人で行動するならタクシ−がある)
資料 ガイドブック『塩の道ウォ−キング』他。
<歴史・文化・e.t.c>
『第11ステ−ジ』について。
悉平太郎の祠(民話)。
木地屋の跡。
青崩れ峠。
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