今回から高度計を携帯、出発地点の橋を高度0に合わせ、歩き始めた。 前回、地元の人に教えてもらった近道(山道)を登る。 ショ−トカットではあるが勾配はかなりきつい、10分ほど歩いてこの眺めだ。 |
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ここが前回近道を教えていただいた所。 丁度居合わせたので挨拶をしてこの間のお礼をいう。 この間は気づかなかったが精米所らしき建物が隣にあった。 起点の瀬尻橋からは既に110m登っている。(1585歩) |
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今回の『塩の道』の実質的な出発地点はこのモニュメントからだ。 瀬尻橋との高低差240mの位置、40分の道のり、歩数は3300歩。 家から出てきた人が『塩の道け?』と問いかけてきたので『はい』と応える。 その返事を待っていたように話しかけてきた。 フリ−カメラマンで、『秘境はるか・塩の道秋葉街道』の著者『野中賢三』一行と、寄合い所で一夜を共にし語り合ったこと、 裏参道を道案内したこと等を熱く語ってくれた。 先を急がなければならないので話の途中で失礼したが、折をみてまた訪ねてみよう。 |
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ここから眺める天竜川の景色も捨てがたい。 早朝とあって空も空気も実に爽やか。 そういえば出発地点の瀬尻橋は川霧が出て幻想的だった。 (モニュメント付近にて撮影) |
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あまり勾配を感じない舗装道路が続く。 ここはモニュメントから25分程度歩いた地点。 地図を見るとこの沢は多分ハンガレ沢ではないかと思う。 起点、瀬尻との高度差は270m 4950歩。 |
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曲がりくねった緩い勾配の道。 モニュメントからここまで車がやっとすれ違い出来る程度の舗装道路が続く。 突然萌黄色の見事な茶畑が目に入る、まさに里山の茶畑風景だ。 お茶を摘んでいる人に尋ねたら、ここは『舟代』と教えてくれた。 西渡はまだまだずっと先だから『気をつけて』と声をかけられる。 会う人、みんな親切にしてくれて有り難い。 |
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天竜川右岸の遠景を撮影。 好天に恵まれたこともあって、遠くの山がまた実にきれいだ。 対岸の景色から判断すると、この『塩の道』は秋葉山の中腹辺りになる。 その昔、暴れる天竜川を避けてこのように高いところを歩いたのか?。 |
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ここで一旦舗装道路とお別れして旧道に入る。 どんな道が待ち受けているのか、緊張と期待、そして不安も少々。 高度を見ると起点瀬尻橋から310m登っている、 歩数は5700歩。 |
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6〜7分でこの道の峠のような感じの所に着く。 石仏二体と祠の中には狐が祀ってあるようだ。 (後日訂正 ‥‥ どうやら山住神社の『お犬様』らしい)。 ウグイスの声を聞きながら15分ほど休憩して今度はだらだらと下る。 蕨が沢山あったが葉が開いており、時期としては少し遅いようだ。 少し歩くとまた舗装道路に出た。 |
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家の手前に案内板があったが旧道への入り口がよくわからない。 家の反対側に回ってみると登り口を見つけることが出来た。 |
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この辺りで『この先私有地につき、左に下りてください』の案内板があった。 眺めが良いところなので写真を撮り、一旦舗装道路に出る。 ずっと幹線道路と並行して旧道があるので安心だ。 |
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民家を越えてすぐ右に曲がり歩くと(10m程)旧道に入いれる。 (写真の赤い矢印が塩の道入り口 ‥‥ 少し歩くと標識があったと思う) (旧道は常に舗装道路の右側だ ‥‥ 車道では標識もほとんど右側にある) |
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旧道に入るとすぐ廃屋があった。 写真は通り過ぎて振り返った状態で撮影。 母屋の横は資材置き場のようだ。 起点との高度差は350m 7832歩。 |
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杉木立の中を歩く。 少し下には舗装道路が並行して続いているのがわかる。 |
舗装道路に下りるとそこは牧ノ沢橋。 このずっと先の半血沢のイメ−ジが頭にあり、渡ってしまったことを反省。 ここでのロスタイムが後に影響しないことを祈る。 ここまで9013歩、気を取り直して歩き始める。 |
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道路沿いの小高い所に神社があった。 よく判らないが諏訪神社と書いてあるのかな?。 |
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シャクナゲの花が咲いている。 道沿いの茶畑やシャクナゲに季節を感じる。 |
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はるか下の方に天竜川が見える。 それにしても旧道に入る標識が見当たらない。 見落としたかな?とちょっと不安になる。 |
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ここは名古尾地区、橋の名前は名古尾橋、石仏があったので手を合わせる。 それにしても舗装道路をもう長いこと歩いている。 地形から考えれば旧道の標識は右手にあるはずだが。 高度は320m 歩数11095歩。 |
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やっと旧道入り口の標識を見つける。 やはり見落としてはいなかったようだ。 牧ノ沢橋から丁度30分ほど舗装道路を歩いてきた所だ。 |
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茶摘をしている人に挨拶をして、前方の休憩所らしき建物に向かう。 茶摘は手摘みだった。 この細い石ころだらけの道を、郵便屋さんがバイクで勢いよく通り抜けたのには驚いた。 考えてみれば公道から離れた住宅にバイクは最強の味方かもしれない。 |
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背丈の1.5倍ほどの茶の木を見上げながら歩く。 ひとりがやっと通れるほどの『塩の道』であり『生活道路』である。 |
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小さな沢に橋が架けられている。 何のためらいもなく渡ったところ渡りきる寸前に橋がグラッと揺れバランスを崩す。 渡りきって確認すると、四点で鉄板を支えているはずが一箇所崩れてしまったらしい。 写真赤丸の所が崩れている。 (写真は渡りきった状態で撮影 ‥‥ 黄色矢印、右寄りを歩けばなんとか渡れる) |
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これは編目の橋、同じような橋が、もう一箇所架かっていた。 落ち葉が堆積している、今度は一歩々確認をしながら慎重に渡る。 この橋は大丈夫だった。(瀬尻との高度差 340m 12880歩) |
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この辺りに来ると橋だけではなく少しずつ足元が荒れてくる。 この荒れたところで、目の前を蛇が ‥‥ この先が案じられる。 |
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行く手は完全に崩れている。 進むべきか、舗装道路に引き返すべきか、真剣に考える。 渡るとしたら一本残っている鉄骨に足を掛けるか、それとも瓦礫部分を渡るか?。 更に崩れの恐れはないか確認をして、結局瓦礫部分を渡ることにした。 (写真は渡りきってから撮影)。 |
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なんとか岩井戸にたどり着き、ほっとする。 旧道は住宅の軒先を通っていた。 農作業をしている人にお断りして通ったが、快い返事が返ってきた。 この辺りも集落なのか?この付近では一軒しか見かけなかった気がする。 (写真は通り過ぎてから撮影 14411歩) |
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同じ場所から進行方向に向けて『塩の道』を撮る。 茶畑の間を通る『塩の道』、その先が難所の『半血沢』方面だ。 |
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いよいよ難所の半血沢だ(はんぢさわと読むらしい ‥‥ 大滝で聞く)。 水かさを見る、慎重に足を運べば何とか渡れそうだ。 ここまで来て引き返すわけには行かない。 赤い矢印の場所を沢に下りた。 ここまでの歩数は 15385歩。 |
なんとか半血沢を渡りきることが出来た。 沢を渡るとすぐ急激な上り坂になっている。 少し勾配が緩くなったところで、またしても落石が行く手を塞いでいる。 これ以上、上からの崩落がないことを確認し、岩をよじ登り渡った。 (写真は渡りきってから振り返り撮影) |
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やっと民家のある場所に出た。 ここが大滝集落か、感動のあまり思わずシャッタ−をきる。 大滝集落に出て始めての家はカメラ位置のすぐ右側、前方の家は2軒目になる。 |
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塩の道は住宅の軒先へと続き、風情を感じる。 かっては大勢の人たちがここを行き来し、様々な情報入手も容易であったこの塩の道。 しかし今は行き交う人もなく、まるで時間が止まっているような、そんな感じさえする。 高度差 250m 歩数は16986歩。 |
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明日は八十八夜。 お茶の新芽、背景に連なる山々、少々無理をして半血沢を越えてきた甲斐があった。 癒される風景である。 ここは音とは全く無縁の世界だ、時折鳴くうぐいすの声だけが心地よく耳に入ってくる。 |
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同じポイントで角度を変えて撮影する。 昼の陽射しをいっぱいに受け、僅かに霞がかった山もまた見ごたえがある。 時間が許せばいつまでも足をとめて眺めていたい風景だ。 |
山神・秋葉神社に手を合わせ、更に先へと歩く。 ガイドブックにはこの先、山道が×字形になっていると記してあるが ‥‥。 少し下り始めたところで前方が二手に分かれていた、どうやらここが×字地点らしい。 西渡への旧道は前方、但し今は崩落で通行不能と載っている。 塩の道の標識通り思い切ってもときた方向に近く向きを変える(×字の意味がわかった)。 直後にこの倒木に道を阻まれてしまった。 直径70cm程度、既に枯れていて一週間前の雨で根本から倒れたようだ。 倒木の向こう側は崩れてしまい足場が悪いことを確認、場所を選びやっと乗り越えた。 終わってみればここが『第7ステ−ジ』最後の難関であった。
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倒木を乗り越えるとほどなく下の舗装道路に出た。 安堵の一瞬である。 昼の休憩をした地点から今いるこの場所、舗装道路を歩けば1キロ程度ではないかと思う。 ここまでの歩数 19916歩であった。
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舗装道路を下ってくるとやがて152号線が見えてきた。 今回の『第7ステ−ジ』の終着点。西渡はすぐ先だ。 |
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起点・相良から数えて21番目のモニュメント、ここが今回の終着点。 バス発着所(地元の人は駅という)前のガソリンスタンドの自動販売機でドリンクを買う。 居合わせた人たちに次の目標地点の『相月』や『城西』の様子を聞いてみる。 (ここで前述の山神、秋葉神社などの話等で盛り上がる) (最終総歩数 22113歩) いよいよ最終目標の青崩れ峠も視野に入ってきた感じだ。
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参考記録。
歩行距離 13〜15キロ程度か?。
歩数 塩の道 18063歩(総歩数(瀬尻橋〜西渡 22113歩)
歩行時間 約6時間30分程度(瀬尻橋〜西渡・モニュメントまで 含、休憩)
歩行時間 40分程度(瀬尻橋〜モニュメント)
交通手段(往路) 遠鉄バス
西渡バス発着所発 〜 瀬尻下車 7時10分発 所要時間(10分程度) 料金 320円。
資料 ガイドブック『塩の道ウォ−キング』他・竜山及び佐久間地域振興課マップ。
<歴史・文化・e.t.c>
民家は少ないが茶摘の季節とあって、何人かの人たちに出会い、また会話をすることが出来た。
お茶の萌黄色がこの土地には本当によく似合う。
もう一度この地を訪ねるとしたらやっぱり今の時期を選んでしまうような気がする。
さて次回の『塩の道・第8ステ−ジ』は西渡からスタ−トすることになる。
目標地点は佐久間の『相月』または『城西』辺りにする予定