『塩の道』歩記(7) 2008/4月30日

※ 塩の道(道標)へ

このコ−ナ−では『塩の道』 を歩いたときの写真を掲載しています(今回は『第7ステ−ジ』、旧龍山村・瀬尻橋〜旧佐久間町・西渡までを歩く)

旧龍山村『瀬尻橋』 旧佐久間町『西渡』

08年4月30日 『瀬尻橋』と『西渡のモニュメント』!
写真左;旧龍山村・瀬尻橋(今回の出発地点) 7時30分撮影!
写真右;旧佐久間町・西渡モニュメント(終了地点) 14時00分撮影!
(今回の『塩の道ウォ−ク・第7ステ−ジ』の目標地点)

  
08年4月30日 少し登って橋を撮影 ‥‥ 7時40分撮影!
今回から高度計を携帯、出発地点の橋を高度0に合わせ、歩き始めた。
前回、地元の人に教えてもらった近道(山道)を登る。
ショ−トカットではあるが勾配はかなりきつい、10分ほど歩いてこの眺めだ。
08年4月30日 民家 7時50分撮影!
ここが前回近道を教えていただいた所。
丁度居合わせたので挨拶をしてこの間のお礼をいう。
この間は気づかなかったが精米所らしき建物が隣にあった。
起点の瀬尻橋からは既に110m登っている。(1585歩)
08年4月30日 モニュメント 8時10分撮影!
今回の『塩の道』の実質的な出発地点はこのモニュメントからだ。
瀬尻橋との高低差240mの位置、40分の道のり、歩数は3300歩。
家から出てきた人が『塩の道け?』と問いかけてきたので『はい』と応える。
その返事を待っていたように話しかけてきた。
フリ−カメラマンで、『秘境はるか・塩の道秋葉街道』の著者『野中賢三』一行と、寄合い所で一夜を共にし語り合ったこと、 裏参道を道案内したこと等を熱く語ってくれた。
先を急がなければならないので話の途中で失礼したが、折をみてまた訪ねてみよう。
         08年4月30日 『対岸風景』 8時13分撮影!
ここから眺める天竜川の景色も捨てがたい。
早朝とあって空も空気も実に爽やか。
そういえば出発地点の瀬尻橋は川霧が出て幻想的だった。
(モニュメント付近にて撮影)
        
08年4月30日 道沿いの沢 8時40分撮影!
あまり勾配を感じない舗装道路が続く。
ここはモニュメントから25分程度歩いた地点。
地図を見るとこの沢は多分ハンガレ沢ではないかと思う。
起点、瀬尻との高度差は270m 4950歩。
08年4月30日 茶畑に郷愁を感じる 8時50分撮影!
曲がりくねった緩い勾配の道。
モニュメントからここまで車がやっとすれ違い出来る程度の舗装道路が続く。
突然萌黄色の見事な茶畑が目に入る、まさに里山の茶畑風景だ。
お茶を摘んでいる人に尋ねたら、ここは『舟代』と教えてくれた。
西渡はまだまだずっと先だから『気をつけて』と声をかけられる。
会う人、みんな親切にしてくれて有り難い。
  
08年4月30日 眺望 8時52分撮影!
天竜川右岸の遠景を撮影。
好天に恵まれたこともあって、遠くの山がまた実にきれいだ。
対岸の景色から判断すると、この『塩の道』は秋葉山の中腹辺りになる。
その昔、暴れる天竜川を避けてこのように高いところを歩いたのか?。
  
08年4月30日 山道へ 8時53分撮影!
ここで一旦舗装道路とお別れして旧道に入る。
どんな道が待ち受けているのか、緊張と期待、そして不安も少々。
高度を見ると起点瀬尻橋から310m登っている、 歩数は5700歩。
  
08年4月30日 石仏 9時00分撮影!
6〜7分でこの道の峠のような感じの所に着く。
石仏二体と祠の中には狐が祀ってあるようだ。
(後日訂正 ‥‥ どうやら山住神社の『お犬様』らしい)。
ウグイスの声を聞きながら15分ほど休憩して今度はだらだらと下る。
蕨が沢山あったが葉が開いており、時期としては少し遅いようだ。
少し歩くとまた舗装道路に出た。
  
08年4月30日 再び舗装道路に出る 9時21分撮影!
家の手前に案内板があったが旧道への入り口がよくわからない。
家の反対側に回ってみると登り口を見つけることが出来た。
  
08年4月30日 眺望 9時28分撮影!
この辺りで『この先私有地につき、左に下りてください』の案内板があった。
眺めが良いところなので写真を撮り、一旦舗装道路に出る。
ずっと幹線道路と並行して旧道があるので安心だ。
  
08年4月30日 再び旧道へ 9時34分撮影!
民家を越えてすぐ右に曲がり歩くと(10m程)旧道に入いれる。
(写真の赤い矢印が塩の道入り口 ‥‥ 少し歩くと標識があったと思う)
(旧道は常に舗装道路の右側だ ‥‥ 車道では標識もほとんど右側にある)
  
08年4月30日 廃屋 9時38分撮影!
旧道に入るとすぐ廃屋があった。
写真は通り過ぎて振り返った状態で撮影。
母屋の横は資材置き場のようだ。
起点との高度差は350m 7832歩。
  
08年4月30日 杉木立と旧道 9時41分撮影!
杉木立の中を歩く。
少し下には舗装道路が並行して続いているのがわかる。
  
『牧ノ沢』 『牧ノ沢』

08年4月30日 牧ノ沢 9時48分撮影!
         沢に突き当たり『塩の道標識』の矢印が下を向いていたので沢に下りる。
コケで滑りやすくなっている岩を伝って、何とか対岸にたどり着く。
渡りきって案内板を探すがどこにもない。
最後は道らしきものがなくなってしまい、『これは違うぞ』と思い引き返す。
再び沢を渡るが、戻りのほうが数倍怖い。
よく見直すと、どうやら標識は下の舗装道路を指しているらしい。
           
08年4月30日 牧の沢橋から 10時15分撮影!
舗装道路に下りるとそこは牧ノ沢橋。
このずっと先の半血沢のイメ−ジが頭にあり、渡ってしまったことを反省。
ここでのロスタイムが後に影響しないことを祈る。
ここまで9013歩、気を取り直して歩き始める。
08年4月30日 道路沿いの神社 10時20分撮影!
道路沿いの小高い所に神社があった。
よく判らないが諏訪神社と書いてあるのかな?。
08年4月30日 シャクナゲの花 10時28分撮影!
シャクナゲの花が咲いている。
道沿いの茶畑やシャクナゲに季節を感じる。
08年4月30日 眼下に天竜川 10時30分撮影!
はるか下の方に天竜川が見える。
それにしても旧道に入る標識が見当たらない。
見落としたかな?とちょっと不安になる。
08年4月30日 路傍の石仏 10時37分撮影!
ここは名古尾地区、橋の名前は名古尾橋、石仏があったので手を合わせる。
それにしても舗装道路をもう長いこと歩いている。
地形から考えれば旧道の標識は右手にあるはずだが。
高度は320m 歩数11095歩。
08年4月30日 舗装道路から旧道へ 10時45分撮影!
やっと旧道入り口の標識を見つける。
やはり見落としてはいなかったようだ。
牧ノ沢橋から丁度30分ほど舗装道路を歩いてきた所だ。
08年4月30日 茶畑と塩の道 10時50分撮影!
茶摘をしている人に挨拶をして、前方の休憩所らしき建物に向かう。
茶摘は手摘みだった。
この細い石ころだらけの道を、郵便屋さんがバイクで勢いよく通り抜けたのには驚いた。
考えてみれば公道から離れた住宅にバイクは最強の味方かもしれない。
08年4月30日 見事な茶の木 10時55分撮影!
背丈の1.5倍ほどの茶の木を見上げながら歩く。
ひとりがやっと通れるほどの『塩の道』であり『生活道路』である。

08年4月30日 鉄板の橋 11時00分撮影!
小さな沢に橋が架けられている。
何のためらいもなく渡ったところ渡りきる寸前に橋がグラッと揺れバランスを崩す。
渡りきって確認すると、四点で鉄板を支えているはずが一箇所崩れてしまったらしい。
写真赤丸の所が崩れている。
(写真は渡りきった状態で撮影 ‥‥ 黄色矢印、右寄りを歩けばなんとか渡れる)
08年4月30日 網目の橋 11時02分撮影!
これは編目の橋、同じような橋が、もう一箇所架かっていた。
落ち葉が堆積している、今度は一歩々確認をしながら慎重に渡る。
この橋は大丈夫だった。(瀬尻との高度差 340m 12880歩)
08年4月30日 足元が荒れている 11時09分撮影!
この辺りに来ると橋だけではなく少しずつ足元が荒れてくる。
この荒れたところで、目の前を蛇が ‥‥ この先が案じられる。
08年4月30日 崩壊した道 11時16分撮影!
行く手は完全に崩れている。
進むべきか、舗装道路に引き返すべきか、真剣に考える。
渡るとしたら一本残っている鉄骨に足を掛けるか、それとも瓦礫部分を渡るか?。
更に崩れの恐れはないか確認をして、結局瓦礫部分を渡ることにした。
(写真は渡りきってから撮影)。
08年4月30日 岩井戸 11時30分撮影!
なんとか岩井戸にたどり着き、ほっとする。
旧道は住宅の軒先を通っていた。
農作業をしている人にお断りして通ったが、快い返事が返ってきた。
この辺りも集落なのか?この付近では一軒しか見かけなかった気がする。
(写真は通り過ぎてから撮影 14411歩)
08年4月30日 岩井戸の茶畑 11時31分撮影!
同じ場所から進行方向に向けて『塩の道』を撮る。
茶畑の間を通る『塩の道』、その先が難所の『半血沢』方面だ。
08年4月30日 半血沢-1 11時49分撮影!
いよいよ難所の半血沢だ(はんぢさわと読むらしい ‥‥ 大滝で聞く)。
水かさを見る、慎重に足を運べば何とか渡れそうだ。
ここまで来て引き返すわけには行かない。
赤い矢印の場所を沢に下りた。
ここまでの歩数は 15385歩。
『沢』 『沢』

08年4月30日 『難所の半血沢越え』 11時50分撮影! 
    水量、岩の状態などを確認し、もっとも安全と思われる場所を探す。
  結局、倒木の3mほど上流を渡ることにする。
  カメラ、水筒、杖などは全てリュックに入れ手足を十分使えるようにした。
  渡る場所も対岸の『塩の道』の標識部分(黄色い○印)と予め決めておく。
  やっとの思いで渡ることが出来たが、リュックが倒木につかえたり苦労の連続。
           
08年4月30日『崩落』 12時05分撮影!
 なんとか半血沢を渡りきることが出来た。
沢を渡るとすぐ急激な上り坂になっている。
少し勾配が緩くなったところで、またしても落石が行く手を塞いでいる。
これ以上、上からの崩落がないことを確認し、岩をよじ登り渡った。
(写真は渡りきってから振り返り撮影)
08年4月30日『大滝集落-1』 12時14分撮影!
やっと民家のある場所に出た。
ここが大滝集落か、感動のあまり思わずシャッタ−をきる。
大滝集落に出て始めての家はカメラ位置のすぐ右側、前方の家は2軒目になる。
08年4月30日『大滝集落-2』 12時22分撮影!
塩の道は住宅の軒先へと続き、風情を感じる。
かっては大勢の人たちがここを行き来し、様々な情報入手も容易であったこの塩の道。
しかし今は行き交う人もなく、まるで時間が止まっているような、そんな感じさえする。
高度差 250m 歩数は16986歩。
08年4月30日『大滝集落-茶畑』 12時27分撮影!
明日は八十八夜。
お茶の新芽、背景に連なる山々、少々無理をして半血沢を越えてきた甲斐があった。
癒される風景である。
ここは音とは全く無縁の世界だ、時折鳴くうぐいすの声だけが心地よく耳に入ってくる。
08年4月30日『遠景』 12時27分撮影!
同じポイントで角度を変えて撮影する。
昼の陽射しをいっぱいに受け、僅かに霞がかった山もまた見ごたえがある。
時間が許せばいつまでも足をとめて眺めていたい風景だ。
『昼食』 『姫シャガ』

08年4月30日 『遅い昼食』 12時34分撮影! 
    大滝集落を通り過ぎるとすぐ舗装道路。
  ここまでくればまずは一安心。
  いつものことながらちょっと遅い昼食をとることにする。
  腰をおろしたちょっと前の草むらには姫シャガが咲いていた。
  25分の休憩後、13時に再スタ−トをする。

『山神』 『眺望』

08年4月30日 『山神・秋葉神社』 13時15分撮影! 
    舗装道路からすぐ旧道に入り、15分ほど歩いた所が山神、秋葉神社を祀った場所。
  石碑には『秋葉大権現』『天照皇太神宮』『金毘羅大権現』とある。
  取り替えたばかりなのか、しめ縄がまだ新しい。
  西渡に着いてこの話をすると、今でも神奈川方面から時々お参りにくる人があるとか。
  起点との高度差は240m 18560歩。

08年4月30日 道を塞ぐ『倒木』 13時31分撮影!
山神・秋葉神社に手を合わせ、更に先へと歩く。
ガイドブックにはこの先、山道が×字形になっていると記してあるが ‥‥。
少し下り始めたところで前方が二手に分かれていた、どうやらここが×字地点らしい。
西渡への旧道は前方、但し今は崩落で通行不能と載っている。
塩の道の標識通り思い切ってもときた方向に近く向きを変える(×字の意味がわかった)。
直後にこの倒木に道を阻まれてしまった。
直径70cm程度、既に枯れていて一週間前の雨で根本から倒れたようだ。
倒木の向こう側は崩れてしまい足場が悪いことを確認、場所を選びやっと乗り越えた。
終わってみればここが『第7ステ−ジ』最後の難関であった。

08年4月30日 舗装道路に出る 13時37分撮影!
倒木を乗り越えるとほどなく下の舗装道路に出た。
安堵の一瞬である。
昼の休憩をした地点から今いるこの場所、舗装道路を歩けば1キロ程度ではないかと思う。
ここまでの歩数 19916歩であった。

08年4月30日 152号線に合流 13時52分撮影!
舗装道路を下ってくるとやがて152号線が見えてきた。
今回の『第7ステ−ジ』の終着点。西渡はすぐ先だ。
08年4月30日 西渡のモニュメント 14時00分撮影!
起点・相良から数えて21番目のモニュメント、ここが今回の終着点。
バス発着所(地元の人は駅という)前のガソリンスタンドの自動販売機でドリンクを買う。
居合わせた人たちに次の目標地点の『相月』や『城西』の様子を聞いてみる。
(ここで前述の山神、秋葉神社などの話等で盛り上がる)
(最終総歩数 22113歩)
いよいよ最終目標の青崩れ峠も視野に入ってきた感じだ。

<メモ>
『第7ステ−ジ』は『旧龍山村・瀬尻橋 〜 旧佐久間町・西渡バス発着所』までを歩いた。
今回は車を『西渡』に置き、遠州鉄道・西鹿島線で『瀬尻』まで戻る。
(バスの本数が少ないので効率を考えると帰路を自家用車にすることにした)
(遠鉄バス ‥ 時刻表は平日用と休日用があるので要注意)
(駐車場所 ‥ 遠鉄天竜営業所に問い合わせ、大井橋横の道路沿いの空き地に置く)

参考記録。
歩行距離 13〜15キロ程度か?。
歩数 塩の道 18063歩(総歩数(瀬尻橋〜西渡 22113歩)
歩行時間 約6時間30分程度(瀬尻橋〜西渡・モニュメントまで 含、休憩)
歩行時間 40分程度(瀬尻橋〜モニュメント)

交通手段(往路) 遠鉄バス
西渡バス発着所発 〜 瀬尻下車 7時10分発 所要時間(10分程度) 料金 320円。

資料 ガイドブック『塩の道ウォ−キング』他・竜山及び佐久間地域振興課マップ。
(今回は竜山及び佐久間地域振興課の人達に電話の問い合わせ等、大変お世話になりました)

<歴史・文化・e.t.c>
民家は少ないが茶摘の季節とあって、何人かの人たちに出会い、また会話をすることが出来た。
お茶の萌黄色がこの土地には本当によく似合う。
もう一度この地を訪ねるとしたらやっぱり今の時期を選んでしまうような気がする。
さて次回の『塩の道・第8ステ−ジ』は西渡からスタ−トすることになる。
目標地点は佐久間の『相月』または『城西』辺りにする予定

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