ビールサーバーの役割
サーバーの名称は文字通り「SERVE(供給する。供する。)」から来ている。クソ重いビア樽をその都度持ち上げてビールを注ぐわけには行かないから、このような装置を利用するのであるが、実はビールサーバーには単にビールを「SERVE」する以外の働きもあるのだ。
一般的なサーバーの仕組みはこうである。
@炭酸ガスの圧力を密閉されたビア樽にかける。
A炭酸ガスの圧力によって、中のビールは樽内部のパイプを通って、サーバーに送り込まれる。
Bサーバー内部の細いパイプは冷却されており、そこを通ってビールは冷やされる。
Cサーバーに取り付けられたバルブを開くと、冷えたビールが勢いよく出てくる。
という訳で、詳しくは図をご覧いただきたい。
このような仕組みを持つため、サーバーには以下のような利点がある。
@炭酸ガスの圧力が常に樽内部にかかっているため、ビールの量が減っても気が抜けない。
A圧力をかけているのが炭酸ガスなので、樽内部のビールが酸化しない。
B冷却装置によって瞬時に冷やすので、最後まで冷たいビールが飲める。
これがビールサーバーを使うメリットである。
ところで、このサーバーから注がれるビールは、炭酸ガスの圧力がかかっているため勢いよく出てくる。そのため、下手に注ぐと泡だらけのビールとなってしまう。
そのため誰でも簡単に7対3ビールが注げるようにと、苦肉の策として前項で挙げたようなバカな注ぎ方が奨励され、バルブ部分にも泡出し装置まで設けられてしまったのであるが、ビール注ぎの本当の名人達はいったいどのような方法で美味しいビールを注ぐのであろうか。以下は次項で。