我が家のように自由気ままに... そんな「ふつうの暮らし」をしてみませんか。 |
村長 矢津 剛 大分県豊後高田市生まれ 1984年 長崎大学医学部卒 1984年 九州大学第3内科入局 1993年 国立中津病院内科医長 1996年 矢津内科消化器科クリニック開院 主な役職 福岡緩和ケア研究会世話人 日本ホスピス緩和ケア協会九州支部役員 NPO北部九州ホスピスケアの会理事、など |
終末期ということを、がんの終末期を代表とするきわめて医学的なイベントとして捉えずに、誰もが経験する人生の中でも最も価値のある有意義な時間と捉え、その生命の質をコミュニティの中で大事に育むケアを創造していく必要があります。 旅立つ人を施設に封じ込めることなく、メッセージを地域に残していく存在として、少しの間でも長く地域で生活してもらえる環境づくりが必要です。 そして、家で看取ることを第三者に非難されないように、在宅ホスピスが充実し、社会に認知され、介護サービスを気軽に受けることが可能になり、家族だけが負担を負うような介護ではなく、いつでも介護者が息抜きできる短期入院型緩和ケア施設(デイケアホスピス、レスパイトケアなど)が、都市部だけでなく平均的に地域のなかに存在しなければなりません。 施設ホスピスがユートピア的存在としてマスコミなどに取り上げられるようになり、ホスピスの認識度は増加しましたが、必ずしもホスピスの意味が理解されているとは思えません。 くり返し言うように、ホスピスは日常生活の継続と地域の人々との関係性の維持、そして、若い世代を含めた、残されていく人々への心強い「語り部」として、終末期の患者の存在を保つことが目的と思われます。 そのために症状を緩和し、悲嘆を軽減し、旅立ちの肯定化を図ることを地域の中で行う必要があります。 したがって、地域に開かれたホスピスという概念は、在宅ホスピスなしにはあり得ないのです。 |