●9月3日(日) 市民講座 10:30〜14:30 当日 のみ
市民講座T:10:30〜12:00(録画配信:開催時のみ)
「あとあじの悪いコミュニケーションと心地よいコミュニケーション」
講師:清原 浩
(鹿児島メンタルサポート研究所所長・臨床心理士)
 私たちは、家庭において、また職場において、さらには地域において、その人と会話すると、必ず嫌な感じで終わるような会話をしていませんか? どうしてそうなるのか、どうしたら、気持ちの良い会話になるのか、一緒に考えてみたいと思います。
市民講座U:13:00〜14:30(録画配信:開催時のみ)
「元気が出る性教育の話 」〜包括的性教育で子どもは変わる、大人も変わる〜
講師:村末勇介
(琉球大学・元鹿児島県公立小学校教員)
 新年度から、学校現場では「性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないようにするため」の『生命 いのち の安全教育』が本格的にスタートします。しかしその内容は、前提となるはずの性に関する科学的な学びのための「性教育」とはなっていません。
 現在、国際的には性をトータルに学ぶ「包括的性教育」の有効性が確認され、乳幼児期からの実践が展開されています。子どもたちは「性」を学ぶことで確実に変わり、その姿に出会う大人も元気になります。わたしが経験してきた、そういういくつかの「ドラマ」を紹介することで、これからの子育てや「おうち性教育」と「学校性教育」とをたのしく創造するためのヒントにして頂けたらうれしいです。

●講座 9月2日(土)16:00〜9月30日(土)予定 録画配信 のみ
講座ア:集団づくり入門講座 『実践から学ぶ「集団づくり」 』
講師:脇 信明(長崎大学)
 子どもは子ども集団をくぐって成長するものです。子どもたち同士の日々の関わりでは、さまざまなトラブルもあります。しかし、そこをバネに互いを理解し認めあう関係をつくるチャンスでもあります。そういったなかで子どもたちは対等・平等な関わりを学び取っていきます。この講座では、具体的な事例を紹介しつつ「集団づくり」の基礎を学んでいきましょう。
講座イ:乳児保育入門講座 『乳児保育で大切にしたいこと〜乳児の世界を彩り豊かに、そして、子どもたちが気持ちよく暮らせるために〜』
講師:菱谷信子(精華女子短期大学名誉教授)
 乳児が毎日をゆったりと安定した気持ちで暮らし、幸せで確かな育ちをするために、保育者は乳児にどのようにかかわり、何を大切にしていけば良いのでしょうか?
 今、乳児クラスでの虐待・不適切な保育問題の報道に、心を悩まされている保育者や保護者の方もたくさんいらっしゃるのではないかと思います。こんな時だからこそ、乳児保育を楽しく実践できるよう、今までの実践を振り返りながら、乳児保育で何を大切にしていけば良いか一緒に考え合いましょう。
講座ウ:異年齢保育入門講座 『異年齢保育新段階 − 年齢幅のある暮らしの保育へ』
講師:宮里六郎(熊本学園大学名誉教授)
 異年齢保育は過疎地等の「条件的異年齢保育」だけでなく都市部の「理念的 異年齢保育 」 まで量的に広がっています。また多様で双方向的な「3〜5歳の異年齢保育」からクラスではなくおうちと呼ぶ「1〜5歳の暮らしの保育」まで質的にも深まっています。「なぜ異年齢保育?」から「なぜ同年齢保育しているの?」の問い返しの時代に入っています。子どもにとってどんな保育が「安心としあわせ」につながるのか一緒に考えてみましょう。
講座エ:保育情勢講座 『子どもの定義が問われている?こども基本法・こども家庭庁をめぐって』
講師:前田晶子(東海大学)
 近年、「子ども」を定義することが容易ではなくなっています。個別の子ども理解が推奨される一方で、子ども像が多様化し、大人との境界線も曖昧になっています。そんな中、昨年制定されたこども基本法では年齢による定義は明記されず、「 心身の発達の過程にある者」とされました。また、こども家庭庁が内閣府の外局に設置されることで、政策上の子どもの再定義も進んでいくと思われます。そこで、「子どもの権利」を手掛かりとして、子どもとは何かについて考えたいと思います。
講座オ:子どもの権利保障講座『子どもリスペクト運動とは何か』
講師:山下雅彦(東海大学名誉教授)
 「子どもリスペクト運動」 とは、 2019年の秋から山下が提唱している社会的なムーブメントです。2022年初頭から「子どもリスペクト研究会」(略称:子リス研)が動き出しました。子どもを〈人間として〉〈子どもとして〉〈個人として〉尊重する社会をめざします。運動の中核におくのは「権利の行使主体」としての「子どもの権利条約」の子ども観です。本講座では、この運動の源流と契機、実践的課題についてお話しし、ご一緒に深めたいと思います。
講座カ:保育者講座 『乳幼児期から始める性教育〜子どもの人生が豊かに幸せになるように〜』
講師:村末勇介(琉球大学・元鹿児島県公立小学校教員)
 子どもたち に「からだっていいな 」と 実感してもらうためには、乳幼児の時期に 「あなたのからだはあなただけの大切なもの」と いうメッセージを大人が届けることが大切です。このことは、 子ども自身が性被 害から身を守ることやまわりの人たちと素敵な関係をつくることにもつながります。本講座では、乳幼児期の性教育について、どんな視点でとり組んでいったらよいのか、日常生活の関わりを出発点にして考えてみましょう。
講座キ:あそび講座 『ワクワク・ドキドキからだあそび』
講師:鐘ヶ江淳一(九州産業大学)
 九州合研では、 2020年5月に50周年記念企画として『からだあそび 145選』(かもがわ出版)を刊行しました。九州各県の54園の保育者によるイチ押しのあそびが紹介されています。子どもたちは今持っている力を精一杯使いながら、こうしたあそびを何度も何度も繰り返します。そこからこころとからだの新しい発達の芽が生み出されていきます。本書に掲載されているあそびをもとに、乳幼児期のあそびと発達のみちすじについて考えましょう。
講座ク:療育と発達保障講座 『療育と発達保障』
講師:浜田友紀(湧水町子ども発達支援センターみのり)
山口雅子(むぎのめ子ども発達支援センターりんく)
 療育とは「ていねいな保育 」と言われ、子ども一人ひとりの可能性としんどさをていねいに把握し、子どもが楽しさを実感しうる取り組みを創造する営みです。(近藤直子氏)
 この講座では、子どもと親の発達を保障するために、「0歳からの親子支援」や「小集団療育での育ちあい(話し合い)の実践」を通して、「療育で大切にしていること」「豊かな生活やあそびの中で、子どもはどう育っていくのか」を皆さんと考えていきたいです。
講座ケ:平和について考える講座 『平和の文化をつくる−乳幼児期からの平和教育−』
講師:黒川久美・佐藤和・船越美穂・前原祐子・柳原志州
(乳幼児期からの平和教育運営委員)
 今、私たちは、戦争がもたらす危機的状況を目の当たりにしています。日々の保育や生活の中で、私たちにできることは何でしょうか。分科会「乳幼児期からの平和教育」 は 2008 年の佐賀集会で発足し、毎年実践が報告されてきました。乳幼児期からの平和教育は決して敷居の高いものではなく、日常の保育を平和の観点から捉え直してみることから始まります。
 講座では、これまでの実践に学びつつ、平和の文化をつくることの意味や可能性を問うと共に、明日からの保育に活用できる絵本や教材を紹介します。皆さん、一緒に学んでみましょう。
講座コ:ブックレット講座 『保育計画と園の行事』
講師:吾孫子幹・上原真幸・豊永智恵子
(保育計画と園の行事運営委員)
 それぞれの園では園の保育を「表」にした「保育計画」を必ず作成していますし、運動会や発表会などの「園の行事」を行っています。しかし、その営みの「本来の意味」を問い直す機会はあまりないのではないでしょうか。
 九州合研の「保育計画と園の行事」分科会では、私たちが普段行っている保育計画や行事を見直すことで、日々の保育が豊かになる可能性を、各地の提案をもとに確かめ合ってきました。2024年度にはその分科会の学びの集大成が、九州合研ブックレット第8弾として発刊する予定です。
 今回の講座では、ブックレットの内容に触れながら、保育の計画や行事において、何を大切にしていけばいいのかを一緒に学びあいましょう。