『十句観音経』 10句、42文字、20秒のお経
   
観世音   南無仏    かんぜおん なむぶつ
与仏有因  与仏有縁   よぶつういん よぶつうえん
仏法僧縁  常楽我浄   ぶっぽうそうえん じょうらくがじょう
朝念観世音 暮念観世音  ちょうねんかんぜおん ぼねんかんぜおん
念念従心起 念念不離心  ねんねんじゅうしんき ねんねんふりしん


拾った訳 1
観世音菩薩よ。み仏よ。帰依いたします。
私は仏とともにある因や、仏とともにある縁で生かされています。
仏法僧の縁によって、常に楽しくきよらかな悟りの境地を与えてください。
朝に観世音菩薩を念じ、夕に観世音菩薩を念じます。
その一念一念はたえず心の中にあり、心が観世音菩薩から離れる事はありません。

拾った訳 2
観世音菩薩さま・・・。私は仏さまに帰依いたします。
私達は仏さまと同じ因があり、仏さまと縁があります。本当にありがたいことです。
仏法僧の縁によって、大我に入り常に色あせることのない幸せで浄らかな悟りの世界に安住させて頂くことができます。ありがとうございます。
仏さまと同じ智慧と大慈大悲の心で救済活動をされていらっしゃる観世音菩薩さまを感謝の心で朝に念じ、夕に念じます。
一念一念、観世音菩薩さまを心より念じ、一念一念大慈大悲の御心と離れません。

私の解釈
かんのんさま あなたを信じています。
あなたがいるから 生きていられるのです
あなたとのつながりが いつも楽しく過ごせるのです
毎朝あなたを想い 毎夕あなたを想っています。
思いは心から湧き出して 心から離れることはありません。


今の巡礼は時間に追われ普段の生活と変わらないリズムで義務の様にお勤めしているようですが
きっと、昔の人は次の札所に思いを馳せワクワクしながら非日常の世界を歩いていたのでしょう。
いつも観音様を思っていますよと唱えながら次の霊場に思いを馳せ自分の願いも込め自分の足で歩き
そして自分の目で観音様を拝み観音様にも自分を見て頂いて自分の中に観音様を見つけ一体になると観じる。
正面に鏡がありますがこれはご自分の中に観音様が見えるという事の具現なのです。
自分が観音様になる。少しでも近づく。
これが本来の遍路の目的であり、あり方だったのではないかと思います。

 

お参りの仕方が分からないという方がいらっしゃいます。これがいいというのは無いのですがご参考まで。・・・時間が足りない場合は般若心経を略。(?)・・・


巡礼次第

入堂したら点灯、点香、納め札を納める。

先、三礼                       金二

次、開経文                       金
 無上甚深微妙法 百千萬劫難遭遇
 我今見聞得受持 願解如来真実義

次、十句観音経                 三遍
 観世音   南無佛
 与佛有因 与佛有縁
 佛法僧縁  常楽我浄
 朝念観世音 暮念観世音
 念念従心起 念念不離心            金

次、般若心経                   一巻
 摩訶般若波羅蜜多心経
観自在菩薩、行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空度一切苦厄、舎利子、色不異空空不異色、色即是空空即是色、受想行識亦復如是、舎利子、是諸法空相不生不滅、不垢不浄不増不減、是故空中無色無受想行識、無眼耳鼻舌身意、無色聲香味觸法、無眼界乃至無意識界、無無明亦無無明盡、乃至無老死亦無老死盡、無苦集滅道、無智亦無得、以無所得故、菩提薩埵依般若波羅蜜多故心無罣礙、無罣礙故無有恐怖、遠離一切顛倒夢想究竟涅槃、三世諸佛依般若波羅蜜多故、得阿耨多羅三藐三菩提、故知般若波羅蜜多、是大神呪、是大明呪、是無上呪、是無等等呪、能除一切苦、真実不虚故説般若波羅蜜多呪、即説呪曰 掲諦掲諦波羅掲諦、波羅僧掲諦菩提薩婆訶、般若心経                金

各霊場御詠歌
 それぞれ味のある、和歌としてもとても素晴らしい歌です。詠えなくても唱えなくてもいいのですがその寺その観音様の独自の雰囲気を味わって下さい。

次、名号
 南無大慈大悲観世音菩薩        三遍金

各霊場本尊真言               三遍金
 (例)観音菩薩  オン アロリキヤ ソワカ

次、光明真言                 七遍金
 オンアボキャベイロシャノウマカボダラマニハンドマジンバラ ハラハリタヤウン

次宗祖宝号(各宗派で違うかも知れません。)
 南無大師遍照金剛              七遍金

次 普回向
 願以比功徳 普及於一切
 我等與衆生 皆共成仏道          金二

三礼

退堂

 

荘内三三觀音札所

荘内百觀音札所

出羽十三佛札所