右はカンブリア紀の怪物アノマロカリス。(群馬県立自然史博物館)
人間を作っているのと同じ20種のアミノ酸から出来ていた筈です。
生命の原料であるタンパク質は、20種類のアミノ酸が数百個繋がって出来ています。
生物が利用するアミノ酸は20種類しかありませんが、それが組み合わさって出来るタンパク質は生物によって異なり、
人間で約10万種類、生物界全体では数兆種類になるでしょう。
もし20種類のアミノ酸が任意に組み合わさるのだとすると、その組み合わせ方法は10の120乗種類となり、
これは宇宙全体の原子数10の100乗個をはるかに超えます。ということは、まだまだ未知のタンパク質が沢山ある、とも言えるでしょう。
アミノ酸とタンパク質を結ぶ生命の鍵は「DNA」です。アミノ酸をどのような順番に繋げればタンパク質が出来るかは、
こちらで触れたように、DNAに暗号として書かれています。
DNAの暗号はATGCという4種の塩基の繋がりであり、約30億文字あります。このATGCの鎖は、
新しく人工的に作ることも可能になっています。もしその人工DNAを使ってアミノ酸を結合させ、
新しいタンパク質を作ることが出来るとしたら、DNAの全暗号を適切に設定することにより、
全く新しい生物を生み出すことが可能になるのでしょうか。
DNAは長期間は保存されないので、アノマロカリスや恐竜のDNA発見は難しいでしょうが、
マンモスや縄文人ならDNAが得られています。古代日本人を再生すること、それどころか
「改造人間」を作り出すことも可能になるかもしれませんが、許されることか・・・
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