バッハのタッチについて |
グラ(272) 投稿日:2002年10月13日<日>22時04分/男性 |
| はじめまして。バッハ(バロック)のタッチについて探していたらこのHPにたどり着きました。 小一の娘を持つピアノ演奏は素人です。 数ヶ月前にピアノの先生を代わって、音がキンキンしているということで、 一音一音綺麗に響かせることを集中して行ってきました。 そのおかげで最近は前よりも美しく演奏できるようになってきました。 ところが、最近はじめたバッハがどうもバッハらしくないのです。 しっとりしたタッチのせいだと思ってもう少し機械的に弾けば?と言ってみたのですが、楽譜の導入部分の説明では機械的に弾くのは誤りと書いてあります。 先生もタッチの違いを教えてもらっているのですが、私には理解できるのですが、どうも一年生の子供には理解するには難しいようです(笑) 理解できてもそれを具体的にどう伝えればよいかがわかりません。 バッハをどのようなタッチで演奏すればよいか一年生がわかるような説明を教えてもらえないでしょうか? 色々なHPなど見ましたが、説明が主観的で難しいのです。お助けください。 |
| | 若芽(147) 投稿日 : 2002年10月15日<火>13時45分 グラさん、はじめまして。 バッハというのは、ドライな印象があるかもしれませんが、わかめは、バッハのタッチはウェットだと理解しています。(たぶん掲示板の過去ログのどこかにもう少し詳しく書いてあるかもしれませんが、)ウェットというのは、少し粘って弾くという意味です。粘っていて、でも、テヌートにはならない、そんな弾き方です。 バッハの何を弾いているのかわかりませんが、バッハの特徴として、音を繋げないでノンレガートに弾く部分がありますね。 このノンレガートの部分も、スタッカートのようにあっさり弾くのではなく、粘って弾く、つまり、指をきちんと鍵盤の底(いちばん押し込んだ時の場所)に置いてから離す、というように弾くのがいいと思います。 これは、わかめの主観ですので、別の意見もあると思いますが、参考にしてみてください。
でも、小学校一年生では、バッハのタッチを理解できないのが普通ではないでしょうか(笑)。
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| グラ(161) 題名:アドバイスありがとうございます 投稿日 : 2002年10月15日<火>23時12分 娘はアンナ・マグダレーナのクラヴィーア小曲集のト短調のメヌエットを練習しています。 過去ログのほうにもありましたが、少し粘って弾くというのはバロックで陥りがちな単調でドライになることを防ぐという意味だと理解していました。 演奏に関しては素人なので間違っているかもしれませんが、 バロックでは、音の組み合わせを楽しむような印象があります。 ピアノが普及したバロック以降と比べて、バロックの演奏では音が明確でしっかりしているように聞こえます。 また、バロック以降ではより音を響かせるというか音に艶があるように聞こえます。 実際にバッハなどバロックを演奏される時は演奏法に違うように思えるのです。 演奏する場合に気をつけるようなことがあるのでしょう。 素人なもので見当違いなことを書いているかもしれませんが...
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| 若芽(661) 投稿日 : 2002年10月16日<水>22時07分 演奏法に違いがあるように感じるとのことですが、どの程度の違いなのでしょう。タッチのことではないのでしょうか。 明確に聞こえる、ということは、音を一つ一つ明確に弾いているということです。バロック以降の、たとえばロマン派(ショパンなど)や近代(ドビュッシーやラヴェル)などはペダルを多用しますし、強弱の変化も和音の種類も多彩なので、響きとしては華やかになると思いますが、言われてみれば、タッチ自体も少し変えているかもしれません。あまり、意識はしていませんが(笑)。自分が求める音のイメージに、どう弾くのがいちばんピッタリくるか、ということを考えているだけなので。 伸びのある音が必要な場合は、深いタッチで弾きますし、モーツァルトを弾く場合は、あまり深すぎないタッチで、粒をそろえるように弾くという感じです(若芽の場合は)。 バッハは、タッチは深いけれど、あまり伸びない感じでしょうか。(もちろん、曲によっても違いますが)メヌエットなら、指先が小石になったような気持ちで、その小石でコツンコツンと当てる感じで弾くのが、近いような気がします。でも、小さいお子さんの場合は、指の骨が出来上がっていないので(日記参照)、細かいニュアンスを表現することは、難しいかもしれません。念のため付け加えますが、強い音を出すという意味ではありません。
もしかしたら、タッチの問題ではなく、バッハの音楽がポリフォニー(メロディとメロディ)だということが問題なのかとも思いましたが、どうでしょうか。 (ご存知だと思いますが、バロック以降の音楽は「メロディと伴奏」という形で、バッハの音楽は、メロディとメロディという構成になっています。)
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| グラ(909) 題名:若芽先生ありがとうございます 投稿日 : 2002年10月18日<金>00時51分 小石の表現分かりやすいです。 やはり少しタッチが違うんですね。 先生の指摘のようにポリフォニーのためかとも考えたのですが、 それしては娘の弾くバッハがバロックに聞こえないので違うかなと思っていたのです。 疑問が解消できました。本当にありがとうございました。
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