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所在地:奈良県吉野郡吉野町吉野山
最寄駅:近鉄吉野線「吉野」駅からロープウエイに乗換え、
終点「吉野山」駅から徒歩で徒歩約30分: |
櫻本坊(さくらもとぼう)は大峯山護持院で、その縁起は、壬申の乱の前年の671年(天智天皇10年)大海人皇子(後の天武天皇)は、日雄(ひのお)離宮に滞在していた冬のある日、桜の吉夢を見た。その後、壬申の乱に勝ち、皇位に着いた天武天皇は、役行者の高弟日雄角乗に命じて桜の花が咲いていた所に寺院を建立し、勅願寺として名を「桜本坊」としたと伝わる古刹である。
元は金峯山寺満堂派の寺院で蔵王堂の前に在り密乗院と称していたが、明治初年の神仏分離で一時が衰退を余儀なくされたが、1875年(明治8年)現在地に移り「桜本坊」と改称され、現在に至っている。
1594年(文禄3年)太閤秀吉が吉野で花見の宴を催したとき、当坊は徳川家康の宿舎になり、それ以来、徳川家歴代の菩提所ともなった。
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[参考資料] 『役行者霊蹟札所巡礼』 役行者霊蹟札所会編 (株)朱鷺書房
『現地解説板』 吉野町観光課 |
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当坊は明治初年の神仏分離で、廃寺になった諸寺院の諸仏を集められたので、「諸仏堂」と呼ばれ、また、役行者が感得の聖天(大聖歓喜天)を併祀し、「吉野の聖天さん」とも呼ばれている。 |
「本堂」の本尊は、鎌倉時代の木造彩色役行者倚像(重文)を祀る。
その他当坊には、金銅釈迦如来の推古仏(重文)、木造地蔵菩薩坐像(藤原時代:重文)を始め、金峯山出土の線刻金剛蔵王権現鏡像ほか、修験道に関する古文書などを、多数蔵している。 |
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「天武天皇夢見の桜」の碑としだれ桜が境内にある。
樹齢1300年以上とは思われないが、かなり古木の桜である。 |
樹齢350年といわれるのギンモクセイ。樹高約8m。
県下でも珍しく、県指定の天然記念物に指定されている。 |
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役行者霊蹟札所 |
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[2004年10月3日参拝] |
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