読者からの質問と回答 01181 〜 01190

N さんからの質問 #01190

コンパクト集合の間の距離 (Hausdorff metric) について教えて下さい.

私はいま大学3年生で大学院入試にむけて勉強しています. そこで, 『はじめよう位相空間』『解いてみよう位相空間』に取り組んだ後に, 大学院入試の過去問に取り組んでいますが,下の問題が解けずに悩んでいます. 是非とも解説をお願いいたします.

(X, d) を距離空間とする.
X の空でない部分集合 A と正数 r に対して,A の r-近傍 Nr(A) を
Nr(A) = {x ∈ X : d(a, x) < r をみたす a ∈ A が存在する}
と定義する.

(1) K, L を X の空でないコンパクト部分集合とするとき,ある r > 0 で, K が Nr(L) に含まれ,かつ L が Nr(K) に含まれるようなものが存在することを示せ.

(2) K(X) を X の空でないコンパクト部分集合全体の集合とする.
K(X) の元 K, L に対して
D(K, L) = inf{r > 0 : Nr(L) ⊃ K かつ Nr(K) ⊃ L}
と定義する. このとき、(K(X), D) は距離空間になることを示せ.

お答えします:

ご質問にお答えします。 少し長くなりますが,ご了解下さい.

(1) まず,K ⊂ Ns(L) を満たす s > 0 の存在を示す.
集合 L は空でないから,L の1点 a をとると, {Ns(a) : s > 0} は X における K の開被覆である.
ただし,Ns(a) = {x∈X : d(a, x) < s} とする.
いま,K はコンパクトだから,この開被覆は K の有限被覆を含む.
すなわち,ある有限個の正数 s_1, s_2,・・・, s_n が存在して,
K ⊂ Ns_1(a) ∪ Ns_2(a) ∪・・・∪ Ns_n(a)
が成立する.
このとき,s = max{s_1, s_2,・・・, s_n} とおくと,
K ⊂ Ns(a) ⊂ Ns(L)
が成立する.
次に,K と L を逆にして同様に考えると,
L ⊂ Nt(K)
を満たす t > 0 が存在することがわかる.
最後に,r = max{s, t} とおくと,
K ⊂ Nr(L) かつ L ⊂ Nr(K)
が成立する.

(2) D が K(X) の距離関数であること,すなわち, D が距離の公理 (M1), (M2), (M3)(『はじめよう位相空間』定義6.1)を 満たすことを示す必要がある.
(M1): 任意の A, B ∈ K(X) に対して,D の定義より D(A, B) ≧ 0.
次に,
D(A, B) = 0 <==> A = B
が成立することを示す.

(=>): D(A, B) = 0とする.
このとき,任意の r > 0 に対して,
Nr(B) ⊃ A かつ Nr(A) ⊃ B
が成り立つことに注意しよう.
A ⊂ Bを示すために,任意の点 x ∈ A をとる.
任意の r > 0 に対して,x ∈ A ⊂ Nr(B) だから,
d(x, b) < r
を満たす点 b ∈ B が存在する. 特に,任意の自然数 n に対して,
d(x, b_n) < 1/n
を満たす点 b_n ∈ B が存在する.
すべての自然数 n に対して,このような点 b_n ∈ B を選んで B の点列 {b_n} を作る.
このとき,d(x, b_n) < 1/n ---> 0 だから,{b_n} は x に収束する.
いま B はコンパクトだから,B は X の閉集合(『はじめよう位相空間』定理11.12).
結果として,x ∈ B である(『はじめよう位相空間』定理9.11).
以上により,A ⊂ B が成立する.
また,A と B を逆にして同様に考えることにより, B ⊂ A が成立することがわかる.
ゆえに,A = B.

(<=): A = B とする.
このとき,任意の r > 0 に対して,
Nr(B) ⊃ A かつ Nr(A) ⊃ B
が成り立つことを示せば,D(A, B) = 0 が導かれる.
そのために,任意の r > 0 をとる.
A ⊂ Nr(B) を示すために,任意の点 x ∈ A をとる.
このとき,b = x とおくと,A = B だから b ∈ B.
さらに,d(x, b) = 0 < r だから x ∈ Nr(B).
ゆえに,A ⊂ Nr(B) が成立する.
また,A と B を逆にして同様に考えることにより,
B ⊂ Nr(A) が成立することがわかる.
ゆえに,D(A, B) = 0.

(M2) と (M3) の証明は N さんに残します.
問題の距離関数 D は,ハウスドルフの距離(Hausdorff metric) とよばれます. 参考書を調べる際には,この用語をキー・ワードにされるとよいと思います.

最後になりましたが, 『はじめよう位相空間』『解いてみよう位相空間』のご購読に御礼申し上げます.


S.Y.さんからの質問 #01189

『はじめよう位相空間』 第2章:2.4 の有限集合の定義には曖昧さがあるのではないでしょうか.

『はじめよう位相空間』 第2章,2.4 の有限集合に関する次の記述:

「要素の個数が 0 または自然数で表される集合を有限集合とよび,・・・」

は,可算無限集合を有限集合と言っているようにも読めてしまう曖昧さがあるのではないでしょうか. 正しくは,

「要素の個数が0または有限の自然数で表される集合を有限集合とよび,・・・」

とするべきではないでしょうか.
そうしないと,同ページ下から8行目の「NR は無限集合である」 という記述と矛盾すると考えます.

お答えします:

メール,ありがとうございました.
ご指摘の有限集合の定義ですが, たぶん本質的な問題は「要素の個数」という概念を定義せずに使っているところにあるのだと思います. 本来,「有限集合」は集合の濃度に基づいて定義すべき概念なのですが, 集合の濃度に言及せずに定義を与えたいと考えて,この表現を選びました. S.Y.さんのご心配は,

「要素の個数が 0 またはある自然数で表される集合を有限集合とよび,・・・」

といえば解消されるでしょうか.
ご提案の修正案ですが,有限集合を定義するために「有限」という言葉を使用することには抵抗を感じます. また,「有限の自然数」という表現が意味を持つためには,「有限でない自然数」の存在が前提となりますが,それは何を意味するのでしょうか.

以上の理由で,修正案には直ちに賛成はできないのですが, 貴重なご意見として,今後の参考にしたいと思います.
最後になりましたが, 『はじめよう位相空間』のご購読に御礼申し上げます.


R.K.さんからの質問 #01188

『解いてみよう位相空間』問題3.5:連続性を示すために平均値の定理を使ってよいのですか.

『解いてみよう位相空間』 問題3.5 (3): 関数 f(x) = cos x の連続性を示す問題の解答では, 平均値の定理を使ってリプシッツ関数であることを示していますが, 平均値の定理は関数の微分可能性(連続性より強い)を前提としています. したがって,関数の連続性を示すためには使えないと思いますが,どうでしょうか.

お答えします:

ご指摘の通り,微分可能ならば連続なので, 微分可能性を前提として「リプシッツ関数であることを示せ」という問題ならよいのですが, 連続性を示すためには使えません.

弧度法の定義から,すべての実数 x に対して,不等式
|sin x| ≦ |x|
が成立するので,この不等式と三角関数の「和・差を積になおす公式」を使って, 次のようにリプシッツ関数であることを示すのがよいと思います.

任意の実数 x, y に対して,
|cos x - cos y| = 2|sin((x + y)/2)|・|sin((x - y)/2)|
≦ 2|sin((x - y)/2)|
≦ 2|(x - y)/2|
= |x - y|.

この場で,解答を上のように訂正します.
どうもありがとうございました.


K.M.さんからの質問 #01187

現代の位相空間論の研究目的がよくわかりません.

突然のメールを送りまして失礼します.
以前 『はじめての集合と位相』について質問したことがあります.
位相空間論に強く興味を持ちましたが,現代の位相空間論の研究目的がよくわかりません.
これからも位相空間論を研究することによって何か面白い問題が解けたり, 他の分野に影響を与えたりできるのでしょうか?
「General Toplogy は役目を終えたように思う」という声も聞いたことがあります.
お時間に余裕があるときでよろしいので,ご教示いただければと思います.

お答えします:

位相空間論の研究目的という質問ですが,数学の研究目的は,具体的には未解決問題を解くことだと思います. 問題を解決することによって,定理が生まれます.それでは,面白い定理とは,どのような定理のことでしょうか.
私は,面白い定理とは,その主張が面白いのではなく,証明が面白いことだと考えています.
ポアンカレ予想のような大問題は別格として,数学には無数の未解決問題があり,それらは日々生まれて日々解決されています. ある書物によると,現在1年間に約10万個の数学の定理が作られているそうです.
アイデアのある斬新な証明によって解かれた問題は面白い定理になります.逆に,簡単な証明で解かれた問題は,問題の方がつまらなかったということになります.その意味で,ある分野の役目が終わったということは,新しい証明を必要とする未解決問題がなくなったということを意味しているのではないでしょうか.

現代では,趣味で勉強している人を除いて,いわゆる平面幾何を専門に研究している数学者はいないと思いますが,平面幾何の新しい定理が作られたという話はときどき耳にします.しかしそれらが我々を刺激しないのは,定理の主張がどんなに美しくても,証明が従来の技法の組み合わせに過ぎないからです.
一方,同じ平面幾何であっても,デザルクの定理や角の三等分の不可能性などは,現代から見ても数学的に大変面白いと言えます. それは,前者が射影幾何という新たな枠組みの中で証明されること,後者は体の理論を使うというそれまでになかったアイデアによって証明されるからです.
そのような証明が生まれた時代は,その分野が活発に発展していた時代だと言えます.

それでは,位相空間論はどうでしょうか.
通常の位相の教科書,たとえば 『はじめての集合と位相』に書かれているような位相空間の定理と理論は,20世紀前半に大体完成されました.そして,聞くところによれば,1950年頃には,位相空間論はもはや役目を終えたと言われた時期があったそうです.
ところが,その後の半世紀の間に,位相空間論は爆発的に発展しました.
集合論的手法という新しい証明方法が生まれたからです.
1962年に Paul Cohen が連続体仮説の独立性の証明を完成させましたが,そこで使われた技法を元にして,位相空間論の未解決問題の多くが通常の集合論の公理系とは独立であること,すなわち,問題の肯定解も否定解も証明できないことが証明できるようになりました.
さらに,最近では elementary submodel とよばれる集合論の技法も駆使されるようになりました.位相空間論は実数空間をはじめとして主に非可算濃度の空間を研究対象にしますが,それらがすべて可算モデルの中で証明されてしまうという魔法のようなテクニックです.詳しくは 「位相空間・質問箱」のページの下の方をご覧下さい.

以下は私見ですが,現在の位相空間論は,この半世紀の間の「集合論的手法の応用」という嵐が一段落ついた状況にあるように思います.しかし,これまでの証明方法では手に負えないように見える未解決問題が多数残っています.したがって,まだまだ役目が終わっているとは思えません.
私自身の年齢のせいか「位相空間論も難しくなった」ということも正直な感想ですが,これは真に独創的な研究が待たれているということでもあると思います.また,それに挑戦している若手の研究者もいます.

集合論的手法は,測度論の一部では昔から使われていましたが,現在では,位相空間論や無限群論などでも欠かすことのできない手法になりました.また,位相空間論で培われた手法は幾何学的トポロジーや代数的トポロジーなど,トポロジーの他分野にも序々に浸透しつつあります.楽しみに見守っているところです.

以上,少し長くなりましたが,ご質問にお答えしてみました.


H.S.さんからの質問 #01186

閉集合である同値関係で,自然な写像が閉写像にならない例を教えて下さい.

現在,位相を勉強中です.
ご多忙中のところまことに恐縮ですが,教えていただきたいことがあります.
「位相空間 X における同値関係 R で,自然な写像は閉写像にならないが, 集合 R は X × X の閉集合になる例」がわかりません.
お時間のあるときで結構ですので,よろしくお願いいたします.

お答えします:

次の例がご質問の同値関係にあたると思います.

通常の距離をもつ座標平面 R^2 を X として, X における同値関係 R を,X の任意の2点 p = (x, y), p' = (x', y') に対して,
pRp' <==> y = y'
によって定める.
このとき,次のことが分かります.

(1) 同値関係 R は X^2 の閉集合である.
(2) 商空間 X/R は通常の距離をもつ実数直線 R と位相同型である.

詳しくは,第2座標への射影 f : X --> R ; (x,y) |--> y と 自然な写像 h : X --> X/R に対して,
f = g o h を満たす位相同型写像 g: X/R --> R が存在する.
『はじめての集合と位相』の用語では, g は f によって引き起こされる写像.)

(3) 自然な写像 h は閉写像でない.

なぜなら,X の閉集合 F = {(x, y) : xy = 1} に対して, F の射影 f(F) は R の閉集合でない.
したがって,g^{-1}(f(F)) も X/R の閉集合でない.
いま f = g o h で g は単射だから,g^{-1}(f(F))=h(F) が成り立つ.
ゆえに,h(F) は X/R の閉集合でないから,h は閉写像でない.

以上,お役に立てば幸いです.


Y.B.さんからの質問 #01185

第 4 章,定義 4.10 : リプシッツ定数の定義について質問があります.

初めまして.趣味で数学を学んでおり,ただいま 『はじめよう位相空間』で勉強しております. 疑問を感じましたのでメールを送らせていただきました.

p.55, 定義 4.10 のリプシッツ定数の定義について質問があります.
この定義だと,条件を満たす r, すなわち d(f(p),f(q))/d(p,q) の上限だけでなく上界すべてをリプシッツ定数と呼ぶことになると思います.

一方で,その後に登場する「この写像はリプシッツ定数が 1 のリプシッツ写像である」といった文言からは上限だけを指しているように読めます. どちらがこの本におけるリプシッツ定数の定義でしょうか? 

お答えします:

本書のリプシッツ定数の定義は前者です.
すなわち,集合 {d(f(p),f(q))/d(p,q) : p≠q} の上界をリプシッツ定数と定義しました.
したがって,リプシッツ定数 a のリプシッツ写像は, すべての b > a に対して,リプシッツ定数 b の写像でもあります.

「リプシッツ定数1のリプシッツ写像である」は,より正確には, 「1をリプシッツ定数の1つとするリプシッツ写像である」だと思います.

有意義なご質問,ありがとうございました.
『はじめよう位相空間』のご購読に心より御礼申し上げます.


k.s さんからの質問 #01184

『はじめよう位相空間』の演習問題の略解をいただけないでしょうか.

『はじめよう位相空間』を拝読させていただいております. 非常にわかりやすく,例も具体的に示されているので,幾何学の学習にとても役立っております.
しかし,章末の演習問題の解答がなく,自分の答案が本当に正しいのかわかりません. よろしければ,演習問題の略解をいただけないでしょうか.

お答えします:

演習問題の解答ですが, 解答がほしいという読者からの声は多いので,将来,何らかの形で出版する可能性はありますが, 残念ながら,現在のところは存在しません.
『解いてみよう位相空間』と「位相空間・質問箱」に,いくつかの問題の解答とヒントがありますので,参考にして下さい.
ご自分の解答に自信が持てない場合は,もう一度,本文をよく読んで,その章の問を解答されてはいかがでしょうか. 章末の演習問題についても, きっと答がなくても,自信が持てるようになるのではないかと思います.
最後になりましたが,『はじめよう位相空間』のご購読に御礼申し上げます.
勉強が進むことを祈っています.

『解いてみよう位相空間・改訂版』では, 『はじめよう位相空間』のすべての章末演習問題の解答を与えました(2017/3/8 追記).


N.M.さんからの質問 #01183

第3章,演習問題7について教えてください.

こんにちは. 『はじめての集合と位相』で勉強している大学生です.
第 3 章の演習問題 7 を解いてみたものの,正しいのかよくわかりません. 解答と解説をお願いします.

お答えします:

自分の解答に自信が持てないということですので, 証明が正しいかどうかを調べる3つのチェック・ポイントを書きたいと思います.

演習問題 7 は2つの写像 f と g に対して,f = g であることを示す問題です.

チェック・ポイント1:
結論 f = g は,定義3.9に基づいて示されているか.

問題の写像 f と g の定義域と終域はそれぞれ等しいので, 定義3.9の条件 
(∀x ∈ X)(f(x) = g(x)) 
が満たされていることを示す必要があります. すなわち,任意の x ∈ X をとり,f(x) = g(x) が成り立つことを示せば, 証明は完成します.

チェック・ポイント2:
仮定 pr_i○f = pr_i○g は使われているか.

チェック・ポイント3:
f(x) = g(x) は,26ページの同値条件 (3.2) に基づいて示されているか.

以上の3つのチェック・ポイントがきちんと押さえられていれば, 証明は正しいのではないでしょうか.
N.M.さんの勉強が進むことを祈っています.


R.N.さんからの質問 #01182

『解いてみよう位相空間』,問題 10.16 の解答について教えてください.

『解いてみよう位相空間』196ページ,問題 10.16 の解答で理解できない部分がありましたので質問させて頂きます.
(O3) の上から3行目の包含関係の理由がわかりません. どうしてこの包含関係が成り立つのか教えて下さい.

お答えします:

以下,AB はそれぞれ筆記体(= スクリプト体)の A と B を表します.
A の定義より,A = ∪_{λ∈Λ}A_λ.
ここで,各 λ ∈ Λ に対して,A_λ ⊆ B. 
このとき,なぜ AB が成立するかという質問だと思います.

包含関係 AB が成立することを示すためには, A の任意の要素が B の要素であることを示せば十分.
そこで,A の任意の要素 V をとると, A の定義から,V はある A_λ の要素である.
このとき,V ∈ A_λ ⊆ B だから,V は B の要素である.
ゆえに,AB が成立する.

簡単に言えば,AB の部分集合の和集合なので, A もまた B の部分集合だということです.

以上,答えになったでしょうか.
取り急ぎ,回答まで.


K.A.さんからの質問 #01181

Sorgenfrey 平面の部分集合 {(x, y) : x + y = 1} 上の相対位相について教えて下さい.

はじめまして. 友人たちと位相空間論の自主ゼミを行っているのですが,それの演習問題の中でどうしても分からないものがあったので,質問させていただきます. 以下のような問題です.

問題: R^2 において,集合族
B = {(a, b] × (c, d] : a, b, c, d ∈ R, a<b, c<d}
を開基とする位相を O とする.このとき,R^2 の部分集合
A = {(x, y) ∈ R^2 : x + y = 1}
の上の相対位相は離散位相であること示せ.

いろいろ調べたところ,Sorgenfrey 直線が関わっているような気がするのですが,分かりません.
よろしくお願いします.

お答えします:

「位相空間 (R^2, O) の部分空間 A が離散空間であることを示せ」 という問題ですね.
自主ゼミでぶつかった問題ということですので,ヒントをお送りします.
あとはゼミの皆様で考えて下さい.

ヒント1: A が離散空間であるためには,A の任意の点 p に対して 1点集合 {p} が A の開集合であることが必要十分(なぜか?).

ヒント2: (R^2, O) の開集合と A との共通部分は A の開集合である(相対位相の定義).

ヒント3: 開基 B の要素は (R^2, O) の開集合である(開基の定義).

ご質問にも書かれてある通り, 問題の位相空間 (R^2, O) は Sorgenfrey 直線とよばれる位相空間 S の直積空間になっています. すなわち, (R^2, O) = S^2. その意味で,位相空間 (R^2, O) は Sorgenfrey 平面 とよばれることがあります.
うまく解決することを祈っています.

後日,質問者から解決できたという報告と御礼のメールを頂きました.


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