プ ロ フ ィ ー ル

杵 島  泰 三 の プ ロ フ ィ ー ル

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          大阪府泉佐野市在住。
   1946年 佐賀県に生まれる。
     69年 久留米大学 商学部卒業。
          機械商社を経て、温室メーカー入社。
     83年 環境機器メーカーに転じる。
   2006年 定年退職し現在に至る。
          1977年 米澤農業研究所々長・故米澤晃氏に師事し農業施設・栽培技術・環境調節
          などを学び現在に至る。


私は、永年において農業の世界に携わって来ました。農家の戸惑いというものを感じています。 若い人たちの迷いはそれ以上に感じます。 今の日本農業の現状は率直に申しまして、土から上の現象だけで議論が進行しているような気がしてなりません。 もっと、母なる大地である土壌のことを深く議論し研究すべきだと思います。 どんなに良い品種を開発しても、土壌が良くなければ、旨く育たたず、結局は意味を成さないのです。

私は、農家から作物の病気について良く相談を受けます。 そのような時、私はその症状について、これは、“ナニナニシカシカの病気だよ”と一蹴せず、 その時の潅水に使用していた水のPHは幾らあったのか?、堆肥はどの位入れたのか、その時キノコが立っていなかったか、 肥料は過去どのようなものをどの位使ってきたのか等、その時の根の回りの状態はどうだったのか、 というような土壌環境の事柄を中心に問診をして、そして次の条件(温度管理・生育管理など)を考える事にしています。 そうすれば病気の本当の原因が判ってきます。

そこには私達が高校時代に習った生物と化学の知識を少し思い出すと、 その当時は、いやだった教科も今度は自分の生活の一部だと思える現在なら、これが、結構面白くなってくるものです。 私は、もっと作物の生理をわかり易く説明して、正しい知識を知って欲しいと願っています。

一度に多くの人に情報を提供できるようホームページにて閲覧できるようにしました。 データは少し古いように思われますが、研究資料としては充分すぎるくらい正確で新鮮であると思います。 農業は楽しんだ!ということを世に知ってもらおうとする、そして向上心に燃える若い人達は、特に読んで戴ければと願います。 そうすれば、若い人の就農率も、もっと増加してくる筈です。

例えば、ゴルフの練習をします。その際、卓越した指導者に出会ったとしたら技術はどんどん上達して行くでしょう。 反面良い指導者に会えず、根性だけで我武者羅に練習をした場合、どうでしょうか。 何とかそれなりの技術水準にはなると思いますが、かなり遠回りになると思います。 やはり良い指導者に基本をしっかり学ぶ事が一番の早道だと思います。 なにしろ、良いところを学び取って、更に自分で技術を膨らまし、付加して行く訳ですから・・・

私は、昭和52年恩師との出会いです。師は、某電力電化試験場の責任者を退任し、 自分の研究所を開設した時からの出会いでした。師は、その当時まだ珍しかった土壌を分析しながら、 そのデータに基づく栽培方法を確立していました。師と共に私は良く畑に出ました、 野菜の葉を見ると“この症状は何が足りない、あれはこれが不足している”と言うのです。最初は葉っぱを見ただけで、 何でこの人は足りない養分が判るのかな〜と思っていました。

或る日、私はシクラメンの鉢物の土を先にを分析した上で、質問しました。“これは、どういう処方をしますか?”すると、 “炭酸カルシウム200Kg!!”“あの〜〜〜カルシウムは300と分析結果出ています。” “そんなら、微量要素をジャブジャブかけとけ・・・”このようなやりとりをしていました。

やがて、10日くらい日が経過しました、その半分根腐れを起こしたようなシクラメンの根に新しい根が出ています。 これには、その生産者も私も驚嘆してしまいました。 “先生、新しい根が出て、根腐れ止まってますよ!”“この馬鹿野郎!!!!ワシを試しよって” 私は、“あっそ〜か、 農業って、こんなもんなんや!” その後、私も、土壌分析による処方ということで永年研究を続けることになりましたが、 ここに来て、改めてその理論を引き継ぎ、そして貴重な文献と資料を譲り受けましたことを、 大変有難い事であると認識しています。私はこの理論を後世に残すべく、よりわかり易く伝えたいと思っています。

  最後に、このページでは微量要素と酵素のことを強調しています。 この微量要素と酵素の関係は植物の生命には絶対欠かす事が出来きない事柄です。 医学や理学の分野ではこの事はかなり解明されているようですが、 農業の分野では、その研究・応用が少し遅れているような気がします。例えば、 EDTAのような、有害物質の エチレンやジアミンを主構成分にした微量要素で本当に良いのかという疑問です。

    朝倉書店発刊の酵素ハンドブックの執筆者の一人である赤堀四郎先生の言葉を借りれば、

「生命現象が多種多様であるように、それに伴う物質代謝の経路も複雑多岐にわたっている。それらおのおのの物質代謝は、 何れもその反応に対して特異的に働く酵素の存在によって促進され、あるいは可能にされているのである。 従って酵素は、いわば生命を担っている物質ということもできるもので、その研究は生化学の最も重要な部分を占めている。」

と本書の巻頭で述べておられる。 私達も生体の化学変化のほとんどすべてがこの酵素反応であり「酵素なしには生命はあり得ない」という事に結論づけて、 その事柄を中心にして微量要素の研究をしてきたのであります。
優良品・多収量を期待します。


杵島 泰三 拝



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