◆宇宙ショーへようこそ感想(ネタバレ有り) その1
公開二日目に2回、試写とあわせて現時点で計3回見たことになります。
以下それを踏まえての感想です。
ちなみに初回の感想はこんな感じ
宇宙ショーへようこそ 5/12試写会感想(ネタバレなし)
1回目の視聴では、情報量の多さに圧倒され、理解しきれ無かった部分が、2回目の視聴では、頭の中でいったん情報が整理されていたせいか、よく理解できた。
特に2回目は、細かなところは気にせずストーリーを追うことに集中し、3回目はストーリーを追いながら細部に注意を払いながら見ることで、色々なことに気づくことができた。
不思議なことに2回目の視聴では、周がさらわれる直前までが長く感じられたのに対し、3回目の視聴では、1回目と同じように時間の長さが気にならなかった。
おそらく、1回目の視聴の時に3回目同様にストーリーを追いながら、細部に書き込まれた細かな情報を出来る限り拾おうと処理能力をフル回転させて見ていたので、時間を気にせず見ることができたのだけど、その分その情報量の多さに圧倒されて、キャパオーバーしてしまったのではないかと思います。
なのでこれから見る方は、細部を多少気にしつつもメインのストーリーを追う事に集中してみることをお勧めします。
さて公開二日目過ぎたということで、今回は、ネタバレを含みつつ軽めの感想を。
取り敢えず泣いたシーンを中心にあげてみます。
・入国管理で管理ロボに質問された周が一生懸命答えるところ。
ここは、作中でもかなり好きなシーン。
宇宙人が人類に知識と平和を与えてやると言って現れて、それを受け入れるか拒否するかという質問。宇宙人と人類の接触というSF的なお話の文脈の中で、自ずと分かる答えなんだけれど、「自分のことは自分でしよう」という学校に掲げられていた標語が、そのまま周の答えとなって正解になるのが上手い。
案の定ここでのやりとりが、作品のテーマの一つにもなっていて、それでウルッときてしまった。
・周がさらわれた後の清にいちゃん&夏紀
ここは説明不要かなー、周りみんな泣いてたw
清兄ちゃんの「怒られるときはみんな一緒だ」というセリフがすごく好き。いたずらをして叱られる時のような子供特有の連帯感というか、らしさがでてていい。
・ペットスターでの周を助けようとする時の夏紀の叫び
周ちゃんに甘えて欲しかった!という夏紀の思いとその否定。
これも「自分のことは自分でしよう」やペット王、ネッポに対するカウンターにもなっていて心に響く。むしろ子供をついつい甘やかしたりする親に響くセリフなのかも。
・インクと康二の月での別れ
正確には泣きそうになったけど、いやいやここで泣くのは早すぎだろと我慢した。
お互いに持ち物交換するのは、最後の最後にして欲しかったーと実はちょっと不満が残る。
総じてインクと康二は色香のある関係で、個人的にはかなりの好物。
(ただ、こうして見ると康二、清にそれぞれ見せ場があるのに比べると、倫子が一番目立った見せ場がなくてちょっと残念かも。)
最後のポチとの別れのシーンは泣けるというよりも、ちょっと恥ずかしかったかな。
ポチロリコン過ぎだし。
泣いたシーン、泣けるシーンというのは総じてドラマ的にも物語的にもテーマ的も直球勝負でわかりやすい。
そもそもこの作品のストーリー、ドラマの主軸は、喧嘩していた周と夏紀が仲直りしました、というたったそれだけの出来事を追っているに過ぎない。
冒頭で、周が夏紀の自転車の後部座席に載せられたとき、服の裾をつまんでスネていたのが、ラストの自転車に乗る時は、しっかり周が夏紀に抱きついているシーンに繋がるのが、見ていてとても心地良かった。
宇宙で結構な大冒険をしてくるんだけれど、その中で、子供たちが特別な力を手に入れて世界を救ったわけでもなく、何か世界の矛盾や真実を悟ったりもしない。
その冒険が、子供たちに与えた影響は、せいぜい喧嘩していたのが仲直りしたり、子供たちがそれぞれ自分の夢に前向きになったりする程度。
舞台のスケールの大きさの割にミニマムな物語で出来ている。
それが宇宙ショーという作品の面白さというか魅力の一つではないかと思う。
だが、「宇宙ショーへようこそ」の魅力はそれだけでは終わらない。
ということで続く。
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