なにげない日記 2009年1月〜12月

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 2008年1月〜12月 /  2010年1月〜


1/10(土)
 新年明けましておめでとうございます。皆々様のご多幸をお祈りいたします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 さて、年の始めなので、今年の予定などを簡単に。
 まず、4月にはわかめの教室の発表会がある。いつものように友人のN先生と一緒なので、講師演奏は例年どおり2台ピアノである。今年は新しいものをやろう、ということになって、モーツァルトのピアノコンチェルト第20番の第2楽章をやることになった。わかめは第1ピアノです。
 それから、昨年の「なにげない日記」にも書きましたが、7月には5人でコンサート(有料)を開くことになっています。曲目はショパンの「24のプレリュード」から「1.3.4.7.8.15.16.21.22.23.24番」にほぼ決定。演奏時間は20分強ってところだと思う。
 そして、10月には毎年やってる友人たちとの演奏会というか勉強会(こっちは無料)。こっちはまだ曲をまったく全然考えていないんだけど、今これを書いてて、7月のコンサートが終わってから始めるんじゃ、間に合わないことに気づく。今一応譜読みがすんでるものといったら、ベートーベンの「テレーゼ」しかないのだが、どうしようかなあ。新しい曲をやるのなら、早いこと準備しないとヤバイよな。うーん。今日から考えます。ああ、日記書いて、よかった。


7/19(日)
 いろいろと忙しかったもので、すっかりご無沙汰してしまいました。半年振りですよ、半年振り。皆さん、お元気ですか。(なんて書いても、もう誰も来てないかもしれないけど/笑)。

 この半年、何をしていたかというと、まずは4月の発表会。講師演奏のモーツァルトのピアノコンチェルト第20番の第2楽章は、まずまず問題なく。わかめの教室の生徒さんは、みんな普段より2割増しの上手さで演奏でき、びっくりした。
 それから、今年は、生まれて初めてピティナのコンペに生徒さんを二人参加させることになったので、3月から大変だった。訳わからなくて(笑)。結果は一人は努力賞、もう一人は予選優秀賞(予選通過)だったので、まあ、初めての挑戦にしては良かったかな、と思ってる。
 実は、わかめはコンクールってものを(ピティナに限らず)信用していない。その上、ピティナのコンペっていうのはいろいろ噂を聞いていたので、かなり特殊なのかと怪しんでいた。しかし、こと演奏に関しては「まともなコンクール」という印象で意外だった。良い結果が出ると人間って現金なものだね(笑)。
 こうやって人はピティナのコンペに嵌まっていくのだろうか。コンクールを信用していないわかめでさえ、ついつい来年もがんばってみるか、などと考えてしまうのだから、お若い方などは(年寄りでも)ちょっと良い結果が出てしまうと、どんどんのめり込んでしまうんだろうなあ。
 結果がいいに越したことはないけれど、コンクールというのは、いいも悪いも審査員次第なところはあるわけだから、わかめは冷静に、自分の信じる良い演奏を目指すことにするよ。取りあえず、地区本選に向かって生徒さんの指導をがんばります。

 で、今日、半年振りに日記を書こうと思い立ったのは、7月のコンサートが無事(というかまあ、なんとか)終わったことをご報告するためだったんだけど、コンペのことを書いちゃってちょっと長くなったので、また、改めて書きます。


7/23(木)
 早速だが、演奏会報告である。
 今回のコンサートは、友人のピアノの先生たち4人(わかめを含めると5人)と一緒に開いた会で、珍しく有料だった。わかめの演奏はあとで詳しく報告するが、お客さんも大勢来ていただいて盛況だったし、全体としては好評のようだ。
 わかめは今回は1番だった。5人ともに20分間ずつ力の入った曲を弾くので、指導してくださったS先生も、演奏の順番には随分悩まれたようだった。いろいろ考えた結果、ショパンの「プレリュード」は今回のプログラムの中ではいちばんポピュラーで聴きやすいので、この曲で始めるのがいいんじゃないか、とおっしゃる。というわけで、わかめがトップバッターということに。
 1番が嫌な人もいるかもしれないが、わかめは自分の世界を作りやすいような気がして好きだ。というか、コンサートが始まったらさっさと弾いてしまったほうが、ずっとドキドキして待ってるよりいいってだけだが。それに、もし滅茶苦茶になってしまっても、まだ自分のあとに4人もいるんだからいいや、って思えるしな(笑)。

 では、いよいよ、わかめの演奏レポート。
 今回はね、わかめは生まれて初めて、ピアニストな気分で演奏会に臨んだ。過去、この日記に書かれた数々のわかめの悲惨な演奏会レポートをご覧になっている方はおわかりだろうが、わかめは今まで、自分はピアニストには向いてない、と思っていた。だって、練習の時にはきちんと弾けていても、本番ではいつも舞い上がってしまってボロボロになるし、そんな状態だから自分が何かを表現できているなんて、ちっとも感じられなかったからな。誰かに自分の演奏を聴いてほしいなんて思ったこともなかった。
 だけど、今回はちょっと違った。相変わらず、想像もしなかったところで突然止まるのは得意技だから、きっと思いもしないところで止まるんだろうな、と考えてはいた。ただ、ミスしても弾きなおしても、そういう部分じゃないところで、「わかめのショパン」が表現できたら嬉しい、それをお客さんに聴いてほしい、と思った。

 というわけで、本ベルが鳴るまではなんとなく落ち着かない気分だったけれど、ステージへ歩き出した時には、すっかり落ち着き払ったもの。いや、しかし、こういう気分なのは満更初めてじゃない。落ち着き払っているつもりでも、ピアノの音が鳴った瞬間に舞い上がるのがわかめなのである。と自分に言い聞かせつつ、お辞儀。
 椅子に座って、演奏開始である。第1番は、去年の勉強会でも訳わからなくなってたので結構緊張するのだが、意外といい感じで始められた。ピアノの音が鳴っても舞い上がっていないことに驚き、その上、ちゃんと最後までまともに弾けてまた驚く。もう、第1番だけで、オオッ! ってなもんだよ(まだ40秒しか弾いてないのにな/笑)。
 次の第3番も、自宅のピアノより軽い鍵盤の上を、自分で言うのもなんだが、滑るように左手が動き、殆どミスもなく弾き終わる。これは意外といいかもしれんね、なんて考えたのがダメだったのか、次の第4番(ショパンの葬儀の時に演奏されたと言われている)の途中で、腕が震え出した。前回は音楽に集中したことで落ち着けたので、今回も音に集中することに。で、この曲も特に問題なくクリア。少しは、わかめも成長しているのである。
 太田胃散のCMで有名な第7番は気持ちよく弾けて、気を良くしたところで、第8番である。この曲は難しいんだが、最近は上手く行っていた。それでそんなに心配はしてなかったんだが、やっぱり落とし穴はあるのだな。4段目の途中で、なぜか指が別の鍵盤を叩いてしまって訳がわからなくなり、仕方なく、すぐにその段の始めから弾きなおす。あ〜あ、やっちまったよ、と思ったが、そのあとはほぼ思った通りに弾けたので、必要以上に落ち込まず、次の第15番「雨だれ」へ。
 「雨だれ」はね、やっぱ、緊張する。みんな知ってるし、何でもないところでいきなり止まったりするの得意技だしさ。でも、ずっと続くラ♭の連打を聴きながら、自分でも非常に気分よく弾けた。
 で、またしても気を良くしたのがいけなかった。昨年の勉強会でも、それからリハの時にも怪しかった第16番は、慎重なテンポで始めたつもりだったにもかかわらず、やっぱり、8小節目の下りのパッセージで引っかかった。なんとか弾き直し、続きへ。一回間違えたんだからあとは大丈夫と思ったのに、なぜか2ページ目でも3ページ目でもぐちゃぐちゃする。実は、この辺はさすがによく覚えていないんだな。ただ、あんなに練習したのにこんなに訳わからなくなっちゃって、がっかりしたことは覚えている。
 いつもグチャグチャになる第16番をとにかく弾き終えて、再び気を取り直し第21番へ。これも、初めはいい感じで弾いてたんだよ。ところが、終りから3分の1くらいのところで、いきなり次に進めなくなる。音楽に集中してなかったんだな、きっと。というわけで、またしても弾き直し。はあ。もういい加減、間違え過ぎだと自分でもがっくりしつつ、第22番。勢いで弾けるはずが、この期に及んで、この曲まで一か所弾きなおしてしまった。まあ、ガンガン弾きまくる曲なので、聴いてる人にはわからんかったと思うけど。
 もう、どうにでもなれ、という気分で、終曲の第24番。でも、弾きはじめたらすぐ、曲に、自分のピアノの音に、引き込まれて、もうただただ夢中で弾き続け……。でも、やっぱり落とし穴があるんだよね。問題の3度の下降ですよ。さんざん練習したのにやっぱり力が入ってしまったようで、なんと、同じところを2度ならず3度も弾きなおしてしまった。まあ、やってしまったことは仕方ない。とにかく最後までたどり着き、レの音を弾き終わった時には、ホッとした。
 最後のお辞儀は、いつもよりゆっくり。拍手もいっぱいいただき、充実感でいっぱいになりましたよ。
 お花やお菓子をいっぱいいただいて、そういう経験がないので、ちょっと舞い上がってます。こんなにいろいろもらえるんなら、演奏会もいいやね。なんてね。

 はっきり言って、今回は、自分でも信じられないくらいマジで練習した。練習のしすぎで手が浮腫んでしまい、2日前には、手の痺れが残っている右手は特にヤバイ状態になってて、本番で指がちゃんと動くのか、なんて心配したほどだ。(ま、当日はそういう点では問題なかったから良かったが。)
 だから、ステージを降りた時には、あんなに練習したのに本番であんなに間違えちゃって、と落ち込んだ。でも、ミスするよりはしないほうがいいし、弾きなおすよりは弾きなおさないほうがいいに決まっているけれど、それだけが「良い演奏」の基準ではない。結局は、自分の音楽をどれだけ表現できるか、聴いてくださる方々に伝えられるかだと思う。というわけで、今回わかめは、自分を見失わず自分なりのショパンを表現できたことに(伝えられたかはわからんが)、結構満足しているのである。なんか、少しだけ進化したような気がするよ。

 それにしても、上がってもいなかったのに、どうして間違うかな(実はそれがいちばんショック)。と思っていたら、聴きに来てくれた友人Fさんが、「本番って怖いよね。すごく練習したってわかったけど、それでもああなっちゃうんだから」って言った。やっぱ、本番には魔物が棲んでる、ってことにしておこう(笑)。
 そのFさんが、わかめの「音が好き」と言ってくれた。それが、もしかしたら今回のコンサートでいちばん嬉しいことだったかもしれない。音には非常に気を遣ってるんだよ、これでも。


8/7(金)
 このサイトを始めてから丸10年が経っていたことに今気づいて、ちょっとギョッとした。もうそんなに経つのか。しかし、この何年かはほとんど更新してないんだから、実感がないのも当然だけど(笑)。
 メインの「音楽のお勉強」の更新はもちろんのこと、この「なにげない日記」でさえ、半年も放っておく有様では、サイトを続けている意味がないんじゃないかと考えることもあるんだけど、こんな不完全なサイトでも続けていてよかったなあと思うこともある。
 つい先日のことだが、夏休みに安曇野へ旅行に行くので小学生の娘さんのレッスンしてほしいというメールをいただいた。せっかくの旅行なのにピアノのレッスンなんて娘さんとしてはあんまり嬉しくないだろう、と思ったが、なんか随分と困っていらっしゃる様だったので、レッスンさせていただくことにした。結局、2日続けてレッスンすることに。いいお嬢さんで、旅行中で疲れていただろうに、熱心にレッスンを受けてくれました。
 たった2回のレッスンだったけれど、お母さんとお嬢さんが疑問に思っていたこと(たとえば、スタッカートの弾き方など)は、ほぼ解決したようだ。最後に、お母さんが「元気が出てきた」とおっしゃったので、わかめも少しは役に立てたかな、と嬉しくなった。
 こういう出会いはね、サイトをやってないと絶対にないよね。だから、まあ、こんな更新のないサイトでも、誰かの役には立ってるのかもしれないと思って、閉鎖しないわけです(笑)。


8/21(金)
 ピティナのコンペの地区本選を聴きに行ってきた。地区本選ともなると明らかに下手だという子はいないわけで、まさにどんぐりの背比べだった。7月19日の日記に「コンクールは良くも悪くも審査員次第」と書いたが、今回みたいに特別上手い子も特別下手な子もいない状況では、本当に審査員次第にならざるを得ないんだなと感じた。うちの生徒さんは残念ながら賞には入らなかったんだが、結果よりも、レッスンの時より上手に弾けたことのほうが良かったと思う。
 もう一つ感じたのは、選曲のこと。どうしても賞にこだわるなら、もっと易しい曲を選んで無難に弾く、というのも手かもしれない。でもさ、苦労しなくても弾けるような曲をずっと練習してもあんまりメリットはないんじゃないか? そんな曲に時間を掛けるくらいなら、難しい曲に挑戦したほうがいいんじゃないか? まだ若いんだからさ、って思っちゃうんだよな。(もちろん、いちばん大事なのは生徒さんの希望なわけだが。)とにかく、次回は選曲について、もっといろいろ考えようと思う。
 それにしても、地区本選に入場料(1,000円)がいるのには驚いた。その上、コピーみたいなプログラムに500円も取るしさ(笑)。出演する生徒を教えている先生くらい無料にしてくれたっていいじゃないか、と思うのはわかめだけだろうか。


9/25(金)
 今年の1月の日記に、10月の勉強会には何を弾けばいいかと書いてあるが、実は、7月のコンサートが終わった時点では、リストの「ためいき」を弾くつもりでいた。前に弾いたことがあるので、少し練習したら一応弾けるようになる。で、さて暗譜だと考えていたんだが、私的な事情で急に忙しくなってしまい、練習する時間がほとんどない。こんな状況ではソロで出演するのはキビシイので参加自体を迷っていた。でも、このところ、ひと月前よりは練習できそうな感じになってきたので、今回は連弾で出ることにした。
 曲はブラームスのワルツ集より9曲くらいを考えている。わかめはSecondoです。本番まであと2週間ですが、がんばります。


12/17(木)
 すっかりご無沙汰してしまいましたが、実は、10月の初めに父が他界したもので、うろうろバタバタよろよろ、しておりました。12月になってやっと落ち着いて、今はほぼ日常に戻りつつあります。

 上の日記でブラームスのワルツを弾くと書いた勉強会だが、葬儀の翌日だったので出演を迷った。ソロだったら絶対に出なかった、というか出られなかったのだが、今回は連弾である。Primoを弾いてくれるAちゃんには、かなり無理を言って参加してもらったのに、出ないというのも悪い。父も私の本番と重ならないようにしてくれたのかな、なんて思ったので、出ることにした。当日会場へ行ったら、なんとメンバーの一人が親族のご葬儀と重なってしまって出られなくなったとのこと。私たちまで弾かなかったら随分と寂しい演奏会になるところだった。ブラームスはわかめが練習不足の割りには非常にマトモな演奏で、一緒に演奏してくれたAちゃんに感謝です。

 少し時間もできたので、ピアノの練習をちょっとだけ始めた。夏からほとんど弾いてないので、リハビリに、ハノンとかツェルニーとか……。
 今年のピアノ教室のクリスマス会では、わかめは「子犬のワルツ」を弾いた。(クリスマスはまだずっと先なのに、クリスマス会はもう終わっている。毎年、クリスマス会で自分が何を弾いたのか忘れちゃうので、ここに書いとくことに。)
 で、今後の予定だが、来年の1月にまたマリンバの伴奏があるので(まだ曲は2曲しか決まってないんだけど)、その練習をしなくてはならない。そのコンサートで、伴奏だけでなくショパンのノクターン2番も弾くことになってしまったので、まあ、それも弾いとかないとな。
 それから、来年の発表会の講師演奏は、モーツァルトのピアノ協奏曲第21番第2楽章になった。今回わかめは第2ピアノ、つまりオーケストラ部分なんで、左手の音が飛んでて弾きにくいところがいっぱいである。地道に練習しないと音を外しまくることになりそうだ。ボチボチがんばります。

 年末はまたまた忙しくなりそうなので、今年の更新はこれでおしまいになると思います。皆さん、一年間ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。


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