1/13(水)
寒中お見舞い申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。 それにしても、ここのところ本当に寒い。今年は年始からピアノの練習をしなければならない状況に陥っているのだが、寒くてピアノを弾く気にもならない。全国的にエコなご時世ではあるが、エアコンを少々高め(21℃)に設定しないと、寒さのあまり指が動かないのであった。地球さん、ごめんね。 で、地球に負担を掛けつつ練習しているのは、今月末のマリンバコンサートに向けての、伴奏7曲とショパンのノクターン第2番である。伴奏は昨年末に新しい楽譜が3曲届いたのだが、今日伴奏合わせをした結果、その中の2曲を採用することになった。新しい曲はイメージがよくわからんので、初めて合わせる時は緊張する。で、案の定マリンバ奏者の要求が高度すぎて苦戦するわかめ。まあ、次回までにはもう少しマシになるようがんばるよ。ほかの5曲は一年か二年ぶりだったが、まあなんとかなりました。 この伴奏と並行して、4月の発表会の講師演奏も練習しなければならない。モーツァルトのピアノ協奏曲第21番の第2楽章である。昨年末の日記にも書いたけれど、わかめはセカンドピアノなので、なんだか非常に弾きにくいのであった。でも、少しは曲らしくなってまいりましたよ。あとね、ページをめくれないことが判明したので、楽譜をコピーして切り貼りした。工作もすんだので、あとは練習のみということだな。 実は大変珍しいことに、先日質問のメールをいただいた。ありがとうございます。近いうちに、「ピアノを弾きつぶすということについて」というお題で、少し書きたいと思っていますが、たぶん、ただの雑談になってしまうことでしょう。あまり期待しないでください。 1/22(金) 先日、質問メールをいただいた。プロの演奏家や音大生や音楽を生業とする人というのは、練習のしすぎでピアノを何台か弾き潰すのが普通なのか、というご質問である。わかめのような練習熱心でない者に適した質問じゃないのだけれど、せっかくメールをいただいたので、ちょっと書いてみようと思う。 音楽関係の人たちは“普通に”誰もがみんな、ピアノを“何台も”弾き潰すかどうかはともかく、基本的にピアノというのはヴァイオリンなどと違って、消耗品である。フレームが壊れたり鍵盤が剥がれたりする心配はないと思うし、切れた弦は張り替えればいいのだが、問題はハンマーなのだ。ハンマーは弦を叩き続けるので、当然だが擦り減る。低い音のほうのハンマーは、フェルト部分の厚みもあるので簡単にへたれたりしないが、それに比べて高音のハンマーはかなり細い(特にダンパーがない部分)。で、折れることもあるらしい。(折れる、というより割けるのかもしれない。) しかし、音楽関係の友人たちの間で、弾き潰したピアノの台数を競うような話は聞いたことがない。わかめの友人たちは皆、わかめに似てあまり練習しないのか、それともひっそりと弾き潰しているのであろうか。 そう言えば、友人のN先生は、ハンマーは駄目になったけれどピアノの枠はしっかりしていて良いものなので、と調律師さんに言われ、ピアノを買い替えずに、ハンマーを全部取り替えたらしい。これは弾き潰したということだろうな。 わかめはと言えば、ピアノを習い始めた時にはオルガンしか買ってもらえず、そのあと小学校3年生ごろになって、やっと家にアップライトのピアノがやってきた。そのアップライトを高校2年まで使い、別に弾き潰したわけじゃあないのだが、音大受験のためグランドに買い替えた。しかし、音大時代は自宅通学ではないので、4年間というもの長期休み以外ではそのグランドに触ることもない。そんな状態では擦り減る部分があるわけもない。だから、購入から5年も経った卒業時点でも、それは新品同様であった。消耗品というのはそういうことで、使わなければ消耗することもないのである。 卒業してピアノを教えるようになってからは、わかめも少しは練習した。そののち、調律師さんに高音部(ダンパーがない部分)のハンマーはこのまま弾き続けていると折れる、と言われた。わかめは、仕事、つまり生徒さん達のレッスンに使っているのが原因だと思ったのだが、そうではなく、わかめが高音をたくさん使う曲を練習したからだろうということであった。ほら、バイエルをいくら子どもたちが弾いても、高いほうは関係ないからね。 わかめも若い頃は、ドビュッシーやラヴェルやリストなんかをがんがん弾いたものだよ。ということは、真ん中や低音を主に使う曲、つまりバロックとか古典などをよく練習している人より、近代や現代の曲を練習している人のピアノのほうが早くハンマーが摩耗してしまうんじゃないか? そういうことも、ピアノの寿命に関係あるのかもしれないね。 わかめのピアノは、N先生のピアノとは違い、枠が上等じゃなかったので、ハンマーを取り替えるほどの価値はないと言われ、結局、新しいピアノを買うことになった。25年間も弾いてきたピアノなので捨てるには忍びなかったところ、ちょうどイトコがピアノを欲しがっていたので、ゆずることになった(運送料は向こう持ちで)。イトコはわかめよりは高音をガンガン弾かないと思ったからで、今もそのピアノはイトコのところにある。(つまり、弾き潰しつつあったものの、実際は弾き潰していないわけである。) わかめは、結婚した時に自宅用に2台目のグランドを買い、その何年かあとで、レッスン室の1台目のグランド(↑のハンマーが折れると言われたピアノ)をイトコにゆずった換わりに3台目のグランドを買い、それから、最近になってどうしてもレッスン室にピアノを2台並べたくて、4台目のグランドピアノを買った。消耗品といえども、あんまり練習しないわかめに3台のグランドを弾き潰せるはずもないので、たぶん、これ以上ピアノを買い替えることはないと思う。 それよりもむしろ、3台もあると目が行き届かないことが問題である。実は、ついこの間、レッスン室のピアノが湿気でやられてしまって、ハンマーやダンパーにシミができていることに気付いた。すごいショック。それで、除湿機も考えたのだが、調律師さんの勧めで、ピアノ用の防湿器(アメリカ製)とやらをつけることにした。2台なので2本必要である。防湿器1本が2万円ちょっとなので、貧乏なわかめには厳しいのだが、これからもずっと仲良くしていくために、先日、調律師さんに付けてもらった。これで、ピアノには元気になってもらいたいものである。というか、たまにはレッスン室のピアノも弾けよ、ってことですな。 ああ、なんだか妙に長くなってしまった挙句、よく意味がわからない内容になってしまったな。 結論めいたことを言えば、ピアノの寿命は、練習量や練習する曲や練習の仕方やメンテナンスや環境によって変わってしまうような気がする。何年もの間、毎日6時間も8時間も練習している人は、そりゃあ何台も弾き潰してしまうだろうが、いくら消耗品でも、普通のご家庭では、お母さんのピアノをお子さんが使ったり、おばあちゃんのピアノをお孫さんが使ったりできると思うよ。もし、毎日何時間も練習するけれど今のピアノを弾き潰したくない、という人は、置く場所さえあれば、弾き潰す前に新しいピアノを買うことをお勧めします。それから、調律師さんとは仲良くしましょう。 2/3(水) 突然ですが、「なにげない日記」をブログ(Blog)で書くことにしました。コメントなど、いただけると嬉しいです。 |
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