なにげない日記 2004年9月〜12月

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 2004年6月〜8月 /  2005年1月〜4月


9/8(水)
 健康セミナーのお仕事は、先週、無事に終わりました。伴奏ではこういうお仕事をそれなりにやってきたわかめだが、考えてみたらソロは初めてだった。およよ(笑)。
 どうやら、ただピアノを弾くだけではなく、自分で場を仕切らなければならないようで、いったい何を喋ればいいのかとドキドキ。
 お客さんはそれでも20人くらいはいたと思う。紹介されて、うろうろと電子ピアノのところへ行って、まずは楽器の準備。シンとしているので、取り合えずご挨拶しないとマズイだろうと思い、正面へ出て「皆さん、こんにちは」と言ってみた。始まる前の打ち合わせで、少し時間が押しているので、40分の予定だったが35分にしてほしいと言われていたので、「時間もないようですし喋るのも苦手なので、早速弾きたいと思います」などとごまかし、強引に演奏を開始。
 まず、「夏の思い出」などの唱歌を4曲続けて弾いたのだが、案の定、1曲目でアヤシイ音を弾く。ゲゲッ。でも、出てしまった音はどうしようもないので、気を取り直して、2曲目へ。実は、足が震えて困った。でも、3曲目くらいでやっと落ち着いてきて、自分のペースで弾けるようになって、ホッ。
 4曲弾いたところで拍手をいただいたが、なんとなく雰囲気が硬い。ここで、前もって用意してあった歌詞カードを配ってもらい、「次に『川の流れのように』と『いい日旅立ち』を弾きますので、良かったら一緒に口ずさんでください」と言って弾き始めると、みんなちゃんと歌ってくれた。難しい歌なのに上手で、正直なところびっくりした。歌を歌う作戦は成功のようで、急に場が和んだ。へへへ。で、次は「冬のソナタ」である。わかめが「次は、今、流行りの、『冬ソナ』…」と言ったら拍手が来た。やっぱ、人気あるんだな。受けたので気をよくして、がんばった。デキは、まずまずだったと思う。拍手も多くいただいたし。
 で、そのあと「渚のアデリーヌ」とショパンの「ノクターン」を続けて弾いて終わりの予定だった。実際、弾き終わったら予定時間も過ぎていた。ところが、なんと、そこでアンコールの声が掛かったのだよ。およよ。
 健康セミナーということで時間が決まっているのだから、と思って、もちろんアンコール曲など用意してはいなかった。だが、幸運なことに、始まる前に、時間を短くしてくれと言われていたので、一曲減らしたんだった。「赤いスイートピー」だけどさ(笑)。そんなわけで、それをアンコールに弾いて、無事、終了。
 相変わらず完璧な演奏とは言えないんだが、わかめとしては満足している。初めは硬かったお客さんたちも最後はかなりいい雰囲気だったし、意外にも、お客さんの前で演奏するのは楽しかった。
 でも、今回は楽譜があるから楽しんで演奏できたわけで、これが暗譜となるとそうはいかない、というオチなのである(笑)。


9/18(土)
 掲示板を閉鎖しました。今まで、ご参加いただきまして、ありがとうございました。
 しかし、掲示板がないということは、一方的に発信するだけのサイトになるわけだ。それもなあ、と思ったので、実験的にメールフォーム(わかめにメールする)を置いてみた。若芽への励ましやこのサイトの感想やご意見をいただけると、嬉しくなってサイトの更新が多少は頻繁になるかもしれないし(笑)、このサイトで取り上げてほしいことなどを送ってもらえると、日記や「音楽のお勉強」でお答えできるかもしれない。
 あ、そう言えば、わかめは2つほど宿題を溜めていたなあ。「幻想即興曲」と「アーティキュレーション」について。忘れているわけではないんだが、なかなか書いていられなくてさ。ごめん。
 こういう状態なので、せっかく質問など送っていただいても、必ず日記で取り上げるという保証はできないけれど、それでもいいという方は、こちらものんびり対応しますので、お気軽にどうぞ。


10/3(日)
 友人たちと毎年やってる勉強会が、今月の半ばにある。その勉強会にわかめが歌で出るというのは前にも話したが(今年も腕の調子がイマイチだから)、今回はメンバーの何人かが都合で出演できなくなってしまったので、プログラムが非常に寂しくなってしまった。で、急遽、わかめも連弾(second)で出ることに。
 曲は、ドビュッシーの「小組曲」より「小舟にて」と「メヌエット」。
 健康セミナーのお仕事が上手くいったあとだったので、連弾なら、という気楽な気持ちだったんだけど、あの仕事のあと、またわかめは少し練習をサボってしまったので、ちょっとヤバイ状況に(笑)。あ、笑い事ではないが。
 困った時には、やっぱりハノンだよね。ということで、あと半月、真面目にハノンで指を整えることにしようと思っている。


10/18(月)
 演奏会形式の勉強会は無事終わりました。では、恒例の演奏会レポートを(笑)。

 午前中はリハーサルだった。わかめは自分の練習がすんだあと、ステージの照明の様子とか暖房のこととかピアノの蓋(大屋根)の開け閉めのこととかでうろうろとしていて、出演者なのか裏方なのかよくわからなかった。わかめは1番に歌うのに、間際まで着替えもせずに飛び回っていたら、すっかり息が上がってしまい、こんなんで歌えるのか? な状態……。
 とにかく急いで白のドレスに着替え、舞台の袖に。楽譜を持っていこうと思ったら、なんと、家に忘れてしまったらしく、どこにもない。これにはさすがのわかめも驚いた。本番に楽譜を持たずに出かけたことなんてないからな。みんなには「余裕だね」とからかわれ、別に余裕じゃないんだけどもしかしてこれを余裕と言うのか? などと考えながら、伴奏者の楽譜をちらっと見せてもらう。

 そして、まもなく演奏会が始まった。
 1番という順番が良いのか悪いのか、まだわかめには判断がつかない。諸注意などのアナウンスが終わったらすぐにステージへ出るんだけど、相変わらず、お辞儀する時の落ち着き払い方は、まるで他人事。お客さんの数を数えようかと思ったくらいだ。
 オンブラマイフ(ラルゴ)の前奏が始まり、いつもアヤシイ第一声が結構うまく出たのでホッとしたんだけど、だんだんあがってきた。オンブラマイフは、間違えようもないくらい歌ってたにもかかわらず、なぜか不安な気分に…。メロディまで忘れそう。ドキドキ。と上の空である。
 しかし、短いのでなんとか最後まで辿りつく。ホッ。
 だが、次の「私を泣かせてください」は長いぞ。それに、レシタティーボもあるしさ。でも、和音一つで、すぐに歌なので、考える間もなく曲が始まるのであった。始まって3フレーズ目くらいで、歌詞を間違えてごまかす。いや、これはね、わかめにとっては進歩なので褒めてあげようと思う(笑)。だって、前回は歌詞を忘れて完全に止まったからさ。だから、歌い続けられただけで合格なのである。
 その失敗で開き直ったのか、あとはだんだんいい調子になって最後までいった。素人にしては、まずまずだったのじゃないかと思う。
 歌が終わったらすべてが終わったような気分になったが、まだ連弾があるのだった。第2部の1番。というわけで、連弾用の紺のドレスに着替える。あ、楽譜はね、運のいいことにプリモの子が持っていたので問題なしである。へへ。
 連弾は、全くあがらなかった。驚くほどあがらなくて、緊張感がなさすぎたせいなのか、存在しない音まで弾いてしまったり…(笑)。プリモの子と仲良く一箇所ずつ間違えたが、まあ、1ヶ月ちょいの練習なのだから、と諦める。次回も連弾で出ることになるかもしれないので、今度はもう少し立派な曲をやりたいものである。

 演奏会全体は和やかな雰囲気だったのじゃないかと思う。なぜか、出演者のほとんどがお客さんを呼んでいないにもかかわらず、4、50人のお客さんが聴いてくれて、ありがたかった。もうこの会も11年なのだけれど、継続は力なり、だとつくづく思う秋の夕暮れである(笑)。


11/1(月)
 今年は、災害が多すぎ。台風や地震で被災されたすべての方々が、一日も早く、穏やかな日常に戻れますことを願っています。


11/10(水)
 10月の友人たちとの勉強会が終わったので、12月にある「歌の勉強会」に向けて、練習を始めている。以前から憧れていたラフマニノフの「ヴォカリーズ」の、中声用の楽譜を手に入れたので、無謀にも挑戦することにした。
 ヴォカリーズなので当然のことだが歌詞がない。歌詞がなければ歌詞を忘れることもないんだから楽勝! と思ったが甘かった。全部ア〜〜で歌うと、なぜだか知らないがメロディを覚えられないんだよ。
 もしかして、伴奏込みで暗譜しないと、覚えられないのだろうか……(どよ〜ん)。

 お知らせ。
 迷惑メールがあまりに多いので、wakame.medaka@anet.ne.jp のメールアドレスを、使用停止にしました。新しいメールアドレスは、wakame-k@smail.plala.or.jp です。


11/22(月)
 わかめの右手が痺れはじめたのは2002年5月初めのことだったので、もう2年半も前だが、左手が痺れはじめたのは一年ちょっと前のことである。痺れているといっても、左手は力も入るし指も広がるから、ピアノを弾くことにたいして支障はなく、あまり気にもしていなかったんだが、昨日、突然、左手がかなりよくなっていることに気付いた。まだ少しは小指側の皮膚がピリピリしてるんだけど。
 このまま完全に治ってくれたらいいなあ。

 話は変わって、来年の発表会の講師演奏の曲のこと。講師演奏は、もう一人の先生といつも2台ピアノの曲をやっているんだが、来年は「動物の謝肉祭」にしよう、ってことになった。全曲弾くのは時間的にも精神的にも無理なので、当然抜粋である。が、しかし、何を弾くかが問題なのだった。
 「動物の謝肉祭」から3、4曲抜粋する場合、普通はどれを弾くんだろうなあ(前にやった時は、「序奏とライオンの行進」「化石」「白鳥」「フィナーレ」の4曲にした)。
 素敵な組み合わせをご存知の方は、是非、わかめに教えてください。


11/30(火)
 たまには、「音楽のお勉強」めいた話をしよう。
 以前、「音楽のお勉強」に「アーティキュレーション」を取り上げてほしい、というメールをいただいたのだが、「音楽のお勉強」というよりは日記向きのような気がするので、ここで。
 「アーティキュレーション」というのは「音そのものの発音の仕方」、つまり「音の出し方」のことなんだが、「音と音の繋がり方」という意味でも使われることがあるように思う。
 「発音の仕方」というのは、簡単に言えば、スタッカートとかテヌートとかアクセントとかレガートのことだ。ただし、「アーティキュレーション」という言葉は、どの音にスタッカートやアクセントを付けるかということだけではなく、どんなふうにそれらのスタッカートやレガートを表現するか、という口や字では説明できない音楽的な、微妙でデリケートな音の出し方や繋がり方までをも含んでいる。わかめは少なくとも、そういう感じで「アーティキュレーション」を使っている。

 音楽を音楽として美しく演奏するためには、楽譜の通りに音を並べているだけではダメだというのは、おわかりだと思う。ついでに「アーティキュレーション」の仲間のような言葉、「アゴーギク」と「デュナーミク」の説明をしておこう。
 テンポの変化に関係しているもの( rit. や rall. や accel. など。楽語では表現できない微妙なテンポの揺れを含む)を「アゴーギク」といい、強弱の変化に関係しているもの(フォルテや cresc. や dim. など。楽譜上には書かれない微妙な強弱の変化を含む)を「デュナーミク」という。
 この聞き慣れない3つの言葉が、音楽を音楽的に表現するためには、必要不可欠なものであることを、忘れないでいただきたい。楽譜には書けない(あるいは大雑把な言葉によってしか表現できない)これらの音楽的な要素があるから、同じ曲を弾いても、あなたの演奏とわたしの演奏は違うものになり、それぞれに価値を持つのである。


12/13(月)
 昨日、わかめの教室では、クリスマス会をやった。
 子どもたちは、それぞれ一曲ずつピアノを弾いて、そのあと、ミュージックベルで「ジングルベル」と「きよしこの夜」を演奏した。まあまあ、上手く行ったと思う。
 わかめは「渚のアデリーヌ」を弾いた。あと、クリスマスソングを2曲ほど。

 こういう場合の講師演奏に関しては、考え方はいろいろだと思うが、わかめは最近、大多数の子どもたちが一生弾くことがない(もしかしたら聴くことさえない)ような難しい曲を弾くより、がんばったらこの曲弾けるかも、という曲を弾いてあげたほうがいいのかもしれない、などと考えはじめている。まあ、現在のわかめの痺れた手では、「子犬のワルツ」さえまともに弾けないので、いくら弾いてあげたくとも大曲は無理なわけだが(笑)。
 これで、今年の教室の行事は終わったので、もう今年の仕事もすべて終わったような気分ですよ。もちろん、レッスンはまだあるんだけどさ。


12/27(月)
 歌の勉強会は無事に終わりました。というか、今回は結局「ヴォカリーズ」は暗譜しなかったのだが(笑)。
 暗譜しなくていいと思うと、つい練習もおろそかに。でも、今回わかめは自然な声の出し方が少しわかったような気がするよ。下あごの力が抜けていると、かなりいい感じで声が伸びる。やっぱり、何事も重要なのは脱力なんだとしみじみするのであった(笑)。

 さて、今年も残り少なくなったので、このサイトの更新状況を振り返ってみたんだが……。わはははは。もう、笑うしかないね。メインの「音楽のお勉強」の更新はたった一回ですよ。こんな更新速度では、誰も期待してないと思うけど、一応謝っておこう。本当に申し訳ない。m(__)m
 信じてもらえないかもしれないが、ペダルの続きは書きはじめていた。けど、今年は、仕事は少なくとも雑用は多かったので、若芽先生はゆっくりメダカくんにレッスンしてやることもできなかったのだった。なんとか、来年はペダルの説明を終わりにしたいものだが……。期待しないでお付き合いください。

 ということで、今年の更新はこれで終わりです。皆さん、良いお年をお迎えください。


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