なにげない日記(抜粋) 2000年8月・9月

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 2000年6月・7月 /  2000年10月・11月・12月


8/7(月)
 1年前、このサイトをオープンした時に、いちばん困るなあ、と思ったのは、わかめには音楽の知識があまりないことであった。
 「音楽のお勉強」の入り口でメダカが言っているように、わかめは「ピアノを弾くこと」以外は知らないのだよ、皆さん。
 わかめは一応音大にも行ったし、それなりに長いことピアノも教えているから、ある一部の知識はあるのだが、クラシックマニアではないのでそれだけなのだ。皆さんの中にはわかめよりよっぽど音楽について詳しい方がいると思うし、実際、掲示板の書き込みを読ませてもらっていても、わかめよりずっと知っているじゃん、と思うこともしばしばだ。
 なので、質問をいただいても上手く答えられないこともあるし、あまり高度なことを書き込んでもらっても相応しいレスが付けられないこともある。  以上のことをご理解の上、今後もお付き合いください。


8/9(水)
 ロマン派よりも後の時代のピアノ曲というのは、まだ淘汰されていないので、どの曲が有名でどの曲が偉大かというのはよくわからない。その上、わかめはちょっとズレてるのでさ。(昨年10月7日の日記を見た人はわかると思うけど)
 それでも、掲示板に質問があったので、わかめが知っている曲を少し書いてみるかな。
 近代といえば、ドビュッシーとラヴェルだ。
 ドビュッシーといえば、「月の光」。これは「ベルガマスク組曲」に入っている。それから易しい曲としては「2つのアラベスク」。1番のほうが有名で、かつ易しい。「子どもの領分」の中では「グラドゥス・アド・パルナッスム博士」と「ゴリウォークのケークウォーク」。
 派手で聴き栄えがするのは「ピアノのために」の中の1曲目の「プレリュード」。3曲目の「トッカータ」もいい曲だ。あとは、「喜びの島」、「版画」の「雨の庭」、「映像第1集」の「水の反映」「運動」、「映像第2集」の「金色の魚」、前奏曲集第1巻の「亜麻色の髪の乙女」、第2巻の「花火」。ドビュッシーはこのくらいだろうか。
 ラヴェルに行こう。いちばん易しいのは「ソナチネ」なんじゃないだろうか。ああ、「死せる王女のためのパヴァーヌ」もあるか。有名というかよく弾かれるのは「水の戯れ」、「クープランの墓」の「プレリュード」「トッカータ」他、「鏡」より「道化師の朝の歌」、「夜のガスパール」(全3曲)、といったところか? 
 次はラフマニノフ。易しいのは「前奏曲嬰ハ短調」Op.3−2だろう。「前奏曲集」で有名な曲はどれなのかよくわからない。「楽興の時」の4番はドラマティク。練習曲集「音の絵」は超難しいと思う。弾いてないから知らないけど。
 プロコフィエフは、「ソナタ第1番」が少しは易しい(子どものために書かれたものを除く)。あと、ソナタでは7番が有名かも。(知らなくてごめんよ)
 スクリャビンには、難しい「練習曲」と「前奏曲」と「ソナタ」があるのは知っている。弾いたことがあるのは「ソナタ」の5番だけなので、よくわからない。「練習曲」は体力があるうちに一度はやりたいと思いながら、どんどん年老いているわかめである。
 その他では、グラナドスの「ゴイェスカス」とアルベニスの組曲「スペイン」とか。
 バルトークの「ミクロコスモス」は有名だが子ども用の教本だし、カバレフスキーもたくさん子供のための曲集を書いているけど、大きい曲はソナタの2番くらいしか知らない。
 ストラビンスキーの「ペトルーシュカ」とかメシアンの「鳥のカタログ」とかもあるけど、わかめには縁がないな。
 いつもにまして、支離滅裂な日記になってしまった。
 絶対に落ちがあると思いますので、これは有名なのでは? とお気付きの方、掲示板へ書き込みをよろしく。


8/21(月)
 掲示板に「バイエル下巻程度で弾ける(クラシックの)発表会の曲は?」というご質問があったので、わかめが発表会でバイエル下巻程度の生徒さんに弾かせたことのある曲を書き出してみよう(順不同)。
 「チクタク時計」(ツェルニー) 「短いお話」(リヒナー) 「5月のそよ風」(ロルセーズ) 「春のおとずれ」(グルリット) 「屋根の小鳩」(フィンク) 「紡ぎ歌」(エルメンライヒ) 「ポルカ・マズルカ」(ベール) 「人形の夢と目覚め」(オースティン) 「舞踏の時間に」(リヒナー)など。
 あとは、ブルクミュラー25の練習曲から選ぶこともある。邦人の作曲家の曲とかも好きだが、難しいこともある。
 楽譜屋さんに行くと、レベル別に発表会用のたくさんの本が出ているから、その中から「バイエル後半程度」というのを見てみると、いろんな曲が載っています。


8/28(月)
 気が付くと、「カンパネラ」の本番まで、あと2ヶ月である。
 マズイ。マジに練習しないと悲惨なことになる。(マジに練習しても悲惨なことになる場合がある、というのは、この際、考えない)
 第一目標はテンポである。「カンパネラ」なんだからあくびが出るような速度は避けなければならない。テンポを上げるということになると、音が飛ぶから、楽譜を見ていては無理である。取りあえず、先に暗譜しなくてはな。
 しかし、問題はそんなところにはなかった。問題は音が飛ぶところではなくて、同音連打なのだった。16分音符の連打が全然入らないのよ〜〜〜〜〜。(<誰、これ)
 昨日一日がんばったけど、全然ダメだ。
 8分音符=120くらいまでなら、なんとか弾けるけど、それ以上の速さになると全然音が鳴ってない状態である。あと2ヶ月で、こういうのってなんとかなるもんだろうか。ああ、なんとかなって欲しい。
 と言いつつ、今日はまだ練習してないってのは、ふざけてるのか? わかめよ。


8/30(水)
 「今週の楽語」は、このところずっとブルクミュラー25の練習曲から拾っていた。しかし、今日アップした lusingando で、ブルクミュラーの楽語が終わってしまったので、来週はどうしようかなあ。
 今週の楽語は、もうしばらくは続けるつもりですが。


9/4(月)
 土曜日に、ピアノのリサイタルを聴きに行った。男性の方でしたが、リストを何曲も軽々と弾かれると、悔しいですな。
 やっぱりピアノは腕力だよ、ってしみじみ。
 この夏はわかめには珍しく音楽会三昧の夏だったのだが、男性2人、女性3人のピアノを聴いてみて、やっぱり男性のピアニストのほうが好きだ、と再認識。あ、もちろんピアノの弾き方が、ってことだよ。
 女性でもアルゲリッチみたいにパワフルだと好きだなあ。
 音楽がガッチリ構成されていて、タッチもシャープで安定感がある。そういう弾き方が理想なんだが。
 はいはい。わかめには無理だということはわかっていますよ。


9/6(水)
 「カンパネラ」は最後まで楽譜がなくても辿り着けるようになった。ぼろぼろだけどな。
 所要時間は、最高速度で音を外しまくって弾いて、7分。あーあ。CDを見ると4分半だよ。情けない。相変わらず、連打は入らないし〜。


9/11(月)
 昨夜、サイトウキネンフェスティバルに行ってきましたよ。
 聞きしに勝る素晴らしい演奏会で、すっご〜〜〜〜く、良かったです。音楽を聴いてあんなにストレートに嬉しくなったなんてことは、今までになかったと思います。オーケストラの響きに、自然に顔が緩んで、にまにましていました。
 音楽って耳で聴いて脳が判断しているんだと思っていましたが、本当に良い音楽は、そんないろいろな途中経過は一切省いて、直に快感を感じる部分に響いてくるのだなあ、と思いました。夢の中のようでした。ただただ、気持ち良くて。
 若々しくてエネルギッシュなベートーベンで(とわかめは感じたってことですが)、「運命」ってあんまり好きじゃなかったんですけど、いきなりファンになりましたよ。わくわくする演奏でしたからね。
 ケチなわかめには考えられないことですが、16,000円は、全然惜しくなかった。でも、今年は運良くゲットしたチケットですが、来年は無理だろうなあ。

 先週末にアップした「音部記号」について。
 自分でも音部記号の説明を図なしでやろうというのは、いい根性だと思っている。特に、ハ音記号を見たことがない人は、どんなものを想像するのだろうかと、ちょっと心配。しかし、それについてフォローはできませんので、興味がある人は、自分でハ音記号とはどんなものか調べて下さいな。


9/13(水)
 長音階は、1種類しかないが、短音階には、「自然(的)短音階」と「和声(的)短音階」と「旋律(的)短音階」の3種類がある。
 この間、レッスンの時に生徒にこの短音階の説明をしていたら、「先生、旋律って何?」って訊かれた。一瞬、何を訊かれたのかわからなかったよ、わかめは。
 気を取りなおして、メロディのことだと教えると、納得したようだった。
 今の子どもたちは、旋律って言葉を使わないんだろうか? 旋律って既に死語なの?


9/18(月)
 この頃、メールを頂くことが増えてきて、感激している。メールはすべて、ありがたく拝見しています。連休中は何かと忙しくお返事が遅れております。すみませんが、返事はもう少しお待ち下さい。

 さて、今日はもらう側(わかめ)にとっての好ましいメールについて。
 実は、これについては、今まで何度も書きかけてはやめていた。
 全く知らない人にメールを書くというだけで、なかなか勇気がいるもんですよ。わかめは掲示板が苦手なくらいだから、知らない人にメールを書くのは、とっても大変だとわかっている。
 だから、メールをもらえるだけでありがたいのに、そんな偉そうなことを書いていいのか、と考えて、いつも書くのを躊躇していた。
 しかし、掲示板かメールしか連絡手段がない現状では、相手を誤解しないコミュニケーションの取り方を考えようとするのは、間違っていないだろうと思う。
 わかめだって立派なメールが書けるわけじゃないんだけどさ。それでも、メールを貰う立場からの意見を聞いてもらうのもいいんじゃないかと思ったわけだ。
 ある作家のHPに、『メールにはエチケットとして自分の名前などの自己紹介があるほうが望ましい』というようなことが書いてあって、それを初めて見た時には、本文に名前を書かなくても送信者の欄で名前がわかるからいいんじゃないか、と思ったものだった。
 しかし、実際には名前がわかっても、なんとなく本文で名乗ってもらわないと呼びかけにくいのだ。もらって初めてわかるこの気持ちってヤツだな。(わかめだけか?)
 はじめてのメールの場合は、
  若芽さん、はじめまして、〇〇と申します。(〇〇はハンドルネームで、もちろん可)
 などと名乗っていただけると、わかめもリプライに、
  〇〇さま(さん)、はじめまして、若芽です。
 とか、書けるわけだ。
 他の人はどうか知らないけど、わかめは、そういうふうにリプライしたいので、ご理解いただければ幸いです。
 それから、皆さんには、この妙な日記や「音楽のお勉強」を読んでもらえればある程度わかめがどんなヤツかイメージできると思うが、わかめにとっては、メールに書かれた内容しか、その人を知る手がかりがない。変に相手を誤解してしまうことだってあり得るのだ。
 なので、もし、質問がある場合は、質問に関連のある範囲で、かつ、差し障りのない程度で結構なので、ピアノとの付き合いがどれくらいか、年齢はだいたいどれくらいかなどがわかると、リプライしやすい。
 もう一つ、メールの形式について。できればHTML形式でなくテキスト形式にしていただけるとありがたい。読むことに問題があるわけではないので、絶対ではないが、返信する時にちょっと不便なのと、データが大きくなるみたいなので。
 HTML形式って何よ! って方へ。
 わかめは、メールソフトはアウトルックエクスプレスしか使ったことがないので、他のメールソフトのことはわからないが、アウトルックエクスプレスでは、デフォルト(初期設定)がHTML形式になっているはずだ(最新のはよく知らないが)。なので、自分でテキスト形式に直した覚えがない人は、HTMLで送信されている怖れがある。
 HTML形式は絶対嫌だ、という方も多いようなので、設定の変え方は知っておくほうがいいだろう。
 テキスト形式への変更の仕方は、「ツール」から「オプション」を開いて、「送信」ダブの「メール送信の形式」の部分を「テキスト形式」にすればオッケイです。

 時には、大変丁寧な心温まるメールを頂くこともあって、感激しています。
 わかめは今までいただいたメールには、必ずリプライしている。リプライにまたお返事が来た場合は、必要だと判断すればまたお返事しています。お礼のメールは基本的に返信しませんが、わかって頂けたと思うととても嬉しいです。
 もし、初めてメールしたのに、一週間以上、返事が来ないという方がありましたら、届いていない可能性がありますので、ご連絡下さい。
 土日と祭日は、わかめがメールを書いていられないので、お返事が大幅に遅れます。ご注意下さい。
 くどくど書きましたが、メールを書きたいけれどどうやって書けばいいのかとお悩みの方に、少しでも参考になれば、という老婆心だとご理解下さい。
 面倒なヤツだと思わずに、気楽にメールして下さいね。


9/25(月)
 昨日レッスンがあってですね。正月からやっている「ワルトシュタイン」が結構いい感じに弾けるようになったので(1楽章だけなんだが)、いよいよ卒業させてもらえるか、と期待して行ったんだが…。
 そう、わかめとしては精一杯の仕上がりだと、思ったんですけどね。先生ったら、要求高すぎ。いや、もちろん、わかめだって完璧だとは思ってませんよ。でもね、試験があるわけでも演奏会で弾くわけでもないのに、そこまでマジには練習できないでしょう、普通、主婦というものは(と、いきなり主婦ということを主張してもなあ)。
 まあ、しかし、先生に「良し」と言ってもらえないと勝手に終わりにできないわかめは、また来月まで、これを弾く羽目に陥るのでした。
 「カンパネラ」ですか? もちろん弾いたよ。演奏会前の最後のレッスンだから、暗譜で。しかし、怪しさ爆発状態。親指で弾くテーマがなかなか深い音にならなくて、ダメダメでした。
 まあ、あと1ヶ月あるから、なんとかなるでしょう。今回は「ワルトシュタイン」のほうに燃えてしまったので、しょうがないです(と、開き直る)。


9/26(火)
 連弾についての質問があったので、メールのお返事を書くついでに、日記にも書いておこう。
 ピアノは自己完結できる楽器だが、アンサンブルは音楽の基本でもある。なので、アンサンブルができる環境の方は、連弾や2台ピアノなどを是非やってみよう。
 もしかしたら、子どもの頃にピアノの先生とやった連弾の経験しかなくて、ちょっと不安に感じるかもしれない。
 しかし、とにかくやってみることが大事だ。やっているうちに、様子がわかってくる。
 一応、わかめが連弾の基本だと考えていることを書いておこう。

1.自分のレベルより易しい曲を選ぶ。
2.一人で弾いているわけではないので、自分が間違えても、相手が間違えても、イチイチ止まらない。初めのうちは特に、細かいミスは気にしない。(二人とも止まったら、止まらざるを得ないが)
3.お互いの拍を合わせる。ずれたら、全然合わなくなる(当たり前)。

この3つを押さえておけば、連弾はできる。
でも、もちっと高級になると、次の2点にも、注意したほうがいい。

4.弾きにくい場所をチェックする。連弾の場合は一台のピアノを二人で弾くので、手や指が当たったり交叉したりすることがある。そのため、誰の手が上(奥)にくるかとか、音符の長さより早く指を離さないといけない場所などを、決める必要がでてくる。
5.相手の音楽性を尊重する気持ちを持つ。連弾の相手が見知らぬ人の場合はもちろんのこと、友人同士といえども、別の音楽感、音楽性を持っている筈なので、たとえ自分の解釈と違うように弾かれても、あからさまに非難したりしないことが、お互いの身のためだ。

 ま、こんなとこかな。
 あと、連弾曲で有名なものを少し書いておこう。
 ブラームスの「ワルツ集」、ドビュッシーの「小組曲」、フォーレの「ドリー」、ドヴォルザークの「スラブ舞曲」、バッハ「主よ人の望みの喜びよ」など。わかめは、ラフマニノフの「ピアノ連弾のための6つの小品」が結構好き。
 あと、軽く連弾して遊びたい、という方には、「大村典子連弾ピースセレクション」とかいうシリーズが出ているから、その中から自分のレベルに合った曲を探すというのも良いかもしれない。レベルがABCの3段階に分かれているので、わかめはよく発表会に使わせてもらっている。
 ステキな本や曲をご存知の方は、掲示板へ書き込みをよろしく。

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