音程(おんてい) その3
(幹音どうしの音程 3 「長短系」)
メダカ : 若芽先生、音程も3回目ですね。今日は幹音どうしの「長短系の音程」の説明をお願いします。
若 芽 : この前は「完全系」をやったんだっけ?
メダカ : そうです。1度と4度と5度と8度についてやりました。
若 芽 : じゃあ、今日は残りの2度と3度と6度と7度についてだな。
メダカ : その4種類が長短系なんですね。
若 芽 : そうだ。では2度から。
メダカ : 2度は簡単ですよ。音程の1回目にちょっとやりました。半音の2度を「短2度(たんにど)」といい、全音の2度を「長2度(ちょうにど)」と言うんですよね?
若 芽 : そういうことだ。今日はずいぶんと切れ味がいいなあ、珍しく。
メダカ : 先生、一言多いですよ。
若 芽 : ハハハ。
メダカ : 皆さんはもうおわかりだと思いますが、一応、確認しておきましょう。「ミ−ファ」と「シ−ド」が短2度で、その他は、みんな長2度ですよ。
若 芽 : じゃあ、2度はわかったと思うから、3度にいこう。幹音どうしの3度の音程には、「ド−ミ」のように全音2つのものと、「レ−ファ」のように半音1つと全音1つのものの、2種類がある。
メダカ : あ、わかりました。長い、つまり音程が広いほうが「長3度(ちょうさんど)」ですね?
若 芽 : そうだ。3度の間に全音が2つある音程を「長3度」という。で、当然それより半音狭い「全音1つと半音1つ」のほうは、「短3度(たんさんど)」だ。
メダカ : ということは、「ド−ミ」と「ファ−ラ」と「ソ−シ」には半音がありませんから長3度で、それ以外の「レ−ファ」「ミ−ソ」「ラ−ド」「シ−レ」は半音が入っているから短3度になるんですね。
若 芽 : その通り。さて、次にいくか。
メダカ : 次っていうと6度ですね。なんか、だんだん音程が広くなってきてヤな感じ。半音とか全音とか数えるのも大変になってくるなあ。
若 芽 : なんか言ったか?
メダカ : あ、いえ、なんにも言ってません。
若 芽 : 6度の「ド−ラ」には全音と半音はいくつある?
メダカ : ええと、「ドレ」「レミ」「ミファ」「ファソ」「ソラ」の中で「ミファ」だけが半音だから、全音4つと半音1つです。
若 芽 : 6度に含まれる半音は、最大でも2個だ。
メダカ : はあ、まあ当たり前ですね。オクターブの中に半音は2つしかありませんからね。
若 芽 : ということは、「半音1つと全音4つ」という6度と「半音2つと全音3つ」という6度があるわけだな?
メダカ : はあ、そうです。
若 芽 : どっちの音程が広いの?
メダカ : そりゃあ、ええと、半音が少ないほうですよ。半音1つのほうが広いです。
若 芽 : その半音が1つのほうを「長6度(ちょうろくど)」という。じゃあ、もう1種類のヤツは、何だ?
メダカ : 半音が2つあるのは、長6度より半音狭い音程なので、「短6度(たんろくど)」ですか?
若 芽 : よしよし、その通り。では、実際に一つずつ見ていこう。「ド−ラ」は半音が1つだから、長6度。「レ−シ」は?
メダカ : ええと、同じく半音が1つだから長6度です。「ミ−ド」は半音が2つあるので短6度ですね。「ファ−レ」は長6度、「ソ−ミ」も長6度。「ラファ」は短6度、「シ−ソ」も短6度。なんか、ややこしいなあ。
若 芽 : 今日は基礎だから、ちょっとややこしくても我慢してくれ。次回、もっと簡単なやり方を説明するから。
メダカ : もっと簡単な方法があるんですか?
若 芽 : まあ、な。少なくとも若芽は簡単だと思うけど。
メダカ : しょうがないなあ。今日は特別に我慢しましょう。
若 芽 : ずいぶん偉そうだなあ。
メダカ : たまにはいいじゃないですか。
若 芽 : (溜息) じゃあ、次は7度だな。
メダカ : ええと、「ド−シ」は半音1つ全音5つですね。「レ−ド」は半音2つ全音4つです。ということは、半音1つのほうが「長7度(ちょうしちど)」ですね。
若 芽 : そう。半音2つのほうが「短7度(たんしちど)」だ。
メダカ : ということは、「ド−シ」が長7度、「レ−ド」が短7度。「ミ−レ」も短7度。「ファ−ミ」が長7度で、「ソ−ファ」は短7度。「ラ−ソ」と「シ−ラ」は短7度ですね。
若 芽 : うん。
メダカ : ということは、「ド−シ」と「ファ−ミ」が長7度で、その他は短7度ということですか?
若 芽 : そうだよ。
メダカ : なんか、見覚えがあるパターンだと思うのは、気のせいだろうか。
若 芽 : 何をブツブツ言っているんだ。次回は「転回(てんかい)」について説明しよう。転回がわかると6度と7度は楽チンだぞ。
メダカ : ホントに? それは嬉しいな〜。皆さん、では次回をお楽しみに〜。
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