AJIPHASE®

長鎖アルキル基の疎水性を利用して生成物を単離する液相のペプチド合成法の開発に関する論文。味の素なので、この液相ペプチド合成プロトコールをAJIPHASE®と称しています。長鎖アルコキシ基をアンカー分子に導入してFmocストラテジーで液相ペプチド合成を行い、各段階の反応後にアセトニトリルやメタノールを加えることで合成中間体を析出させて単離するというものです。ヘキサペプチドを伸長する11段階の総収率は83%。Supplementary Dataを見ると1mmol以下のスケールで行っているようですが、スケールアップも問題なさそうです。フルオラス合成と同様にアンカー部分の分子量が大きいので扱っている重さの割にはモル数は少ないというのはありますが。

Pasted Graphic 3

Development of an efficient liquid-phase peptide synthesis protocol using a novel fluorene-derived anchor support compound with Fmoc chemistry; AJIPHASE®, Takahashi, D.; Yamamoto, T. Tetrahedron Lett. 2012, 53, 1936-1939.