約3時間で目的地のグレイドルマウンテンのロッジに到着。
世界のハイカーが憧れて、なかなか予約が獲れないロッジで、日本での予約の折は
前金を要求されていた。
いきなり、ワラビーの親子が横切って行った。
ここはもう、動物たちのエリアなのだ・・・と改めて自覚した。
また、ワラタと呼ばれるタスマニア固有種の彼岸花のような赤い花がロッジの周りに
咲いていた。
例年は12月に咲くワラタが、温暖化の影響で11月に訪れた私たちを歓迎してくれた。
一年の内、10日ほどしか晴天の日がないと言うのに、全くのタスマニアンブルー、
氷河湖のダブ湖を囲むように、グレイドルマウンテンが連なっていた。
昼のお弁当をロッジから受け取って、ハイキング開始。
タスマニア固有種の花々にとても詳しい良江さんは、木道を歩く私たちを
立ち止まらせては、説明をしてくれた。
Springguinea | ガイドの良江さん |
殆どが、刺々しい、肉厚の葉に似合わない、可憐な白、黄、ピンクの花達・・・
Shiny tea tree | エリカ | ワラタ |
鳥の写真を撮りに来た志賀さん夫妻は水を得た魚のように、シャッターを押し始めた。
私も、歩き出した頃は まだ、リュックの重みさえ 節々の痛みに響いていたのが、
昼食の、ダブ湖の端に座った頃には、気分は最高!
強い紫外線を避けて、茂みの中で私はお弁当のサンドイッチを開いたが、
湖の端に座った方たちからは、カモノハシが水面を這うのを見て、歓声が上がっていた。
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(上の真ん中がカモノハシ) |
私たちの宿泊棟はロッジの本棟から離れた場所に 自然の景観に埋もれるように
点在していた。
本棟 | 私とRさんのコテージ |
面倒な部屋割りの時間が来た・・・と思いながら 良江さんの後に従った。
すると、由紀ちゃんが近寄ってきて、私に耳打ちをした。
「部屋は余分に取らなくてもいいよ。アンチャンは添乗員ではないし、私たちと一緒の
旅行者でしょってSさん達にバスの中で話をしたの・・・分かっていただけたから・・・」
ピースボート以来、私のことを“アンチャン”と呼ぶ由紀ちゃんは、笑いながら
そっと言った。 「ありがとう!」 さすが、由紀ちゃん!
{Sさんら、3人組は セレブ族。いつもビジネスを使って旅行をする方達らしい。
空港で挨拶をし合ったときに、ひょっとして、苦手かも・・・と言う方がいたようで、
部屋割りで苦手な方と同室となったら困る・・・ということで、一部屋追加の申し出があったと
いうことが由紀ちゃんの話から判明した。}